フリークス・ブルース

はいか

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月の獣を探せ

06 仲買人

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 目を凝らせば遥か彼方に聳え立つ巨大な時計塔のような建物。それが市中に朝の合図とでも思われる鐘楼の荘厳な音を響かせるや否や、霧の掛かった町からはそれが風に吹かれて消え去り、地面に空いた無数の入り口らしきものから大量の人間たちが涌いて出てきた。

 露道には人が歪な列を作りながら歩みを進めていた。スーツや制服を纏った人間たちの模範的な通勤通学の風情がそこにはあり、敷き詰められたような奇怪な車の群れが昨日破壊された街道の所為で大規模な渋滞を拗らせているようであった。


――――

 巨大なトレーラーのようなものが破壊された街道と瓦解したオフィス街に到着してからは、目を見張る町の変貌にセノフォンテは空いた口が塞がらなかった。何やら工具を以てぞろぞろと登場した人間のような二足歩行の歪な生き物たちがせっせと破壊された街並みを元々存在したオフィス街に修復していったのだ。派手に壊れて修復できなさそうな部分は以前よりもさらに頑強で繊細優美な建築物に生まれ変わり、そこにカモシカをモチーフにしたようなマークの拵えられたトレーラーが四台ほど到着し、デスクやらPCやらを搬入していく様子が目に入ってきた。

「いやー昨日は災難だったね。でも、マキナ・ヴェッラが十三体も出てきて死人が出てないなんて奇跡中の奇跡さね。ま、バミュちゃんがいなかったら君たちに勝ち目なかったけどそれも運命ってやつだよねー」

 天然パーマの不思議な女性。紅茶を溜まらんといった表情で啜っているとき以外は常に何かしゃべっている口の軽そうな人物だが、同じく紅茶を同じカフェのテラス席で対面しているセノフォンテには彼女が何者かより自分が何故ここに座ってのんびりと茶を啜っているいるという現状にあるのかが疑問だった。

「で、貴方は誰です?」
「へ?…やだなーもう、セノちゃんは人の話聞かないんだから。フーちゃんが言ってたでしょ?君たちはアブー・アル・アッバースに会いに行ったけど結局のヴァンプールには会えなくてのこのこ帰ろうとしてたの。で、アタシが登場して君をしばらく連れまわすってカンジで合意。今のところ混濁状態だった君を無理やり椅子に座らせていろんな注射をぶち込んで元気になってもらったくらいだけど、これから朝食なんだから少しは黙ってお話に付き合ってくれるかしらん?」
「…………」
「なによ」
「いやぁ。ここに来てからこんな急な展開ばっかりだなと思いまして」
「別にこんなのウォンデハでは日常茶飯事よ。懇切丁寧に説明してくれるメタいナビゲーターがいるうちはむしろ恵まれている方よ。だってセノちゃん、そもそもあの海で死ぬはずだったわけですし、おすし」
「……で、貴方は誰です?」
「んもう!アタシはチーシャナドラヤタ・アミヤナテラトゥ・ヴィッサリオノヴィチ・シャカシャカノンタン・ヤマダよ。長いっていうんでしょ。長いって。いいわ。顔に書いてあるから皆まで言わないでちょーだい。……妥協点でアミヤナ様でいいわよ。言うに及んでアミさんやアミちゃんでもまぁ良しとします。レディをいきなりファーストネームで呼び捨てることほどの無作法はこの第一圏では御法度よん」
「…ではミス・アミヤナ。貴方はとりあえず自分にとって敵じゃないと納得して良いんですね?」

 そこでアミヤナは不敵に笑んだ。にやりと頬を緩めるような笑い方はフーシに似てどこか不気味だが、それを忘れるくらいに次の一瞬に映ったアミヤナの姿に呆気に取られてしまった。

「あらぁ。アタシ別に女じゃないわよ。というか、ヴァンプールに個体的な雌雄の分別なんてないんだから」
 大きく広げた両翼。コミックや映画で取り沙汰される吸血の怪物をまさに体現したような蝙蝠を思わせる怪人の姿がそこにあった。場違いなパンチパーマと下手に蛍光色を取り入れた服装の所為で何割増しにも目立って見え、口元から鋭く光るのは人間の血肉を引き裂くに足るような牙であった。
 何より自分からレディと言い放っておいて雌雄がないと宣うその態度には度肝を抜かされる。

「ヴァンプールって、ええ!!?」
「あらん、やだ。変な目で見ないでよお坊ちゃん。別に不思議じゃないでしょうが、ここはヴァンプールの惑星よん」
「でも、ヴァンプール種を絶滅させるっていうのがエリゼさんたちの仕事のはず。というか、こんな普通にいるんですか?ヴァンプールっていっても元の姿は人間そのものだ」
 狼狽えるセノフォンテを面白がるようにアミヤナが返す。
「あら。案外そこら中にいるわよ、ヴァンプールなんてね。うまく擬態してる子はそれこそ建物や街路樹に化けてたりもするわ。外界のヴァンパイアだって霧とか蝙蝠になるんでしょ?むしろ私たちの種にそういう入れ知恵して適応を促したのは人間ちゃんたちってわけ。でも、こんな風に派手に自分晒して生きるのは心地いいけども、バミュちゃんとかフーちゃんなんかが見たら目の色変えて迫ってくるじゃない?……アタシ、人間大好きだけど人間の味方ってわけじゃないの、ただアタシってよわよわで守りたくなる系ヴァンプールだから、なんとか泣いて懇願して人類側の役に立つって契約して生かしてもらってるわけ。失礼しちゃうわよね。アタシなんて一度へましたら命の保証がないくらいぞんざいに扱わてるのよ。尻尾振って媚売らなきゃ生きていけないのは癪だけど、ま、今は仲買人ブローカーっていうご都合主義万歳の理想形お職業につけてるわけだしぃ、人生楽しんだもの勝ちよネってわけなのよ」

 ペラペラと留まることを知らないヴァンプールは続ける。
「ヴァンプールっていってもアブ様みたいにどいつもこいつも戦闘大好き!血肉に飢えます!殺します!みたいなヴァンプールばっかりじゃないわけよ。個性って大事でしょ?どこにいってもそれは譲っちゃだめなわけ。で、メタいナビゲーターとして言わせてもらうとヴァンプールに人間側が仕掛けたカテゴリーってのは案外的確ドンピシャすっとこどっこいってカンジ。良い?カテゴリー6に位置づけられてるヴァンプールはセノちゃんの世界の神様に似てるわ。天地無用で敵対しても良いことなし、触らぬ神になんとやら。自分の個体だけじゃなく空間物質ごと無限に増殖群集させることのできるヴァンプール側から見ても明らかなヴァケモノゥよ。え?アタシのカテゴリー?聞きたい?聞きたいの?…仕方ないわねぇレディにそんなこと言う破廉恥さんの熱いリビドーにお答えして粛々と教えてもいいのだけど、どうしようかしらん?」
 そこで心から漏れ出る単語があった。
「いや、別に」
「いや、別に他のヴァンプールについてはどうでもいいけどとにかく貴方のカテゴリーが知りたいって?んもう!そのパッションはなかなかのものだわ。いいわ。特別よ。…というか、できるだけセノちゃんをこの世界に慣れさせるようにってバミュちゃんから仰せつかってはいるのだけど、それはそれ。アタシのカテゴリーは5。どう?凄くない!?」
「……………」
「もっと深く、心の底まで知り尽くしたいってカンジのお顔してるわね。いいわ、若者の知的探求心には不肖ながらこのチーシャナドラヤタ・アミヤナテラトゥ・ヴィッサリオノヴィチ・シャカシャカノンタン・ヤマダ、全力を以てお答えしましょうとも!」

(帰りたい)

――――

「カテゴリー1~2は特段大した違いはないわ。ここら辺は満足いく戦闘手段を持たなかったり、第一圏出身の人間なら普通に殴り合える程度。仮名称としては【ジャンキーに満たない雑魚的】ってカンジね。ま、ここら辺ならセノちゃんでも普通に撲殺できるくらいだわ。見つけたらラッキー☆くらいに思っていいかもね」
「……」
「カテゴリー3までくるとちょっと話が違うわね。カテゴリー3になると外界出身の人間ならワンパンないし、余裕以てぶち殺されちゃうわね。戦闘手段もそれなりに確率してて対策が必要だし、下手に不意を突かれれば誰でも致命傷を受けるくらいには厄介。でも第一圏のカテゴリー3くらいの弱小ちゃんたちはみんなフーちゃんに殺されちゃったからもうほぼいないも同じよ。何しろ半端だしね言っても【町壊す暴れん坊】くらいかしら」
「………」
「4に上がれば今のエリゼちゃんとタメ張るくらいには大変な敵よ。レベルの高い能力や戦闘技術そのものに造詣のある個体がここまで成り上がってくるし、カテゴリー3で生き残るような個体が4には繰り上がってくる。モノによっては人間に大きく敵対姿勢をとってるし、あんなのが外界に放たれれば傾国ものかもね。だって、セノちゃんの生まれた世界って建物壊されても一日で直せないでしょ?それじゃあ縄張り争いだけで国の機能終わるわね。ここら辺は【人間虐殺可能個体群】ってトコ」
「……………」
「さぁいざ参らんカテゴリー5。5にランクされる個体は特別収容プロトコルが組まれてフーシちゃんたちの機関が本気出して捕縛・投獄を対策する殺傷困難な個体ね。大抵は恵能者じゃなければまるで太刀打ちできないパンチラインの猛者たちよ。外界なら文明破壊者にでもなれるかもね。というよりは寧ろここら辺がギリギリ人間側がどうにかこーにか頑張って対抗できる次元だわ。【文明破壊者】って響き気に入ったからこうするわ。ま、敢てバミュちゃんをカテゴライズすれば5に位置するのは確実だわね」
(……このオカマが文明破壊者?ガラデックス氏もそうなのか)
「で、あの戦艦パーリナイとかその他の神格ヴァンプールが位置してるのがカテゴリー6。ヴァンプールの最大特質である自己増殖能力を完璧に掌握した権能の怪物。物質も生命も際限なく湧いて出る歩く海。いや、星と言えるわね。アブー・アル・アッバースを始めとした各圏域に棲みついた彼らを敢て言い表すなら【天地侵略者】ね。第一アブ様の牽制がなかったら外界に散歩しに行ったカテゴリー6にセノちゃんの国なんて綺麗にアイス棒食べきるよりも簡単に滅ぼされちゃうわよ!」

 いい加減飲み物ばかりで何か形のあるモノが食べたくなってきたセノフォンテはあまり集中せずに言葉を出す。
「件の未だ生まれ落ちてない大王とやらがカテゴリー7。星を呑み込むエイリアンって所でしょうかね」
「あら、案外センスあるじゃないセノちゃんってば」
「俺としては既にエリゼさんのレベル。4でしたか。そのカテゴリーでさえ常軌を逸したレベルに見えてなりませんでした。というより実際に戦ってみた感想としてはそもそも同じ人間とはとても思えない強さだ」
「そりゃそうよ。エリゼちゃんは第一圏。つまりここいらの出身だからそりゃあその辺の他の圏の出身者やまして外界からの来訪者なんてとても相手にならないわ」
(…複数あるプラグ・Sの勢力圏。いや、惑星圏が強さに直接起因するのか…?)
「…複数あるプラグ・Sの勢力圏。いや、惑星圏が強さに直接起因するのか…?とか思ってるだろうけど、まさにドンピシャすっとこどっこいよ。殆どのヴァンプールが外界外出牽制を担うアブ様に勝てないのはそこにあるの。アブ様はこの第一圏の象徴そのものであり、最もこの世界の空気に馴染んだヴァンプール。星に選ばれてるといってもいいわね。だから第二圏やら第三圏やらのカテゴリー6がその気になって挑んでもまず負けるわけ。他の圏のヴァンプールは自分の庭なら最強だけど、ここだとアブ様を超えることはまずない。だから。あの子は第四圏出身だからね。こことは空気が違いすぎるわ」

 そこでセノフォンテは項垂れながら考える。
 プラグ・Sという群集惑星に住む規格外の先住生物の圧倒的な強さはなんとなく察したし、この世界の在り方と仕組みには一応理解が及ぶようになってはきた。
 しかし、命のやり取りなんてそう常に行うものではないし、殺されかけるなんて経験も外界で普通に暮らしていればそうあるものではない。特殊部隊に身を置いている覚悟決まってる系のセノフォンテからしてもこれは明らかな異常事態であり、異常地帯ということに変わりはないのだ。

「昨日顕れたあのクラウンたちはどういう存在なんですか?」
「あら、マキナ・ヴェッラの事ね。実のところアタシもアレについてはそこまでよく知らないの。とにかく人間の集団ってことは確かよ。まかり違ってもアレが同種とは思えないし、恵能者の集団でもないわ。…恰好だけの道化師なんて逆にギャクセン高いかもしれないわ。何しろまったく愉快じゃないところが愉快に感じるくらい血も涙もない連中だから…」
「とにかく強かったのはわかります。エリゼさんがまるで子供扱いだった」
「まーエリゼきゅんのパワフルさは人間界の宝みたいなものだけど、相性が悪いわ。マキナ・ヴェッラの最大の特徴はあの異次元のタフネスと頑丈さ。彼らがブリキの甲冑着てる間は常に最高のダメージカット能力が働いているのも同じよ。そうでなくても体力お化け、ガードお化け、後手最強!みたいな性能してるのにその気になった時の単騎性能はまぁ凶悪。それでいて昨日みたいに集団で来られてもそれなりに連携できるんだから軍隊を形成したら割とカテゴリー6にもそれなりに挑めないことはないくらいには強力なわけよ」
 
 セノフォンテは生唾をゴクリと呑み込んだ。
「アレの出所は最終圏の神格ヴァンプールのアンドリュー・ストローって呼ばれる建設会社の会長らしいけどね。なんだか趣味の悪い遊園地とか作ってるみたい。でも、最終圏というだけあってアタシもなかなか探りを入れるのが難しいのよね、これが。……ま、生きてるのも死んでるのも関係なしにあの最強の私兵軍団を気軽にお使いに出さるのだから相当な食わせモノってのは確かよ。マキナ・ヴェッラに出くわした時の対処は一つ、全力でとんずらかくことね!」
「なるほど……」

―――――

 そこでセノフォンテとアミヤナのいるデッキに大量の食事を運んだ小さな人間のような何かが現れ、せっせと食事支度を始めた。湯気と鼻腔をくすぐる芳醇な匂いに満たされた異界の料理に目を奪われてなかなか気が付かなかったが、彼の傍らには今まで存在しなかったなにやら体格のよい厳格な雰囲気の男がいつしか立っていた。

「セノフォンテ・コルデロで間違いないか?」
「ええ、まあ」
「このヴァンプールの軽口にはうんざりしたことだろう。いや、エリゼもガラデックスも特段口の良い方ではなかったな。とにかく、君が遊びでこの世界に来たわけではないということは理解しているつもりだ」

 いかつい顔の大柄の男は黒づくめの恰好の怪しい装いをそのままに椅子を一つ余計に注文し、アミヤナとセノフォンテの傍らに座した。

「いや、すまない。名乗り忘れていたな。…私の名前はグランだ。グラン・カニシカ」
「グランさんですね」
「ああ。単刀直入に言おう。私は君の味方だ。君の追うコード:LUNAの討伐に私も協力させてくれ」

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