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第5話 悲哀
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「おはようお兄ちゃん!!」
「ああ慎太郎か!おはよう!
なんか最近元気になったな!」
「へへそう?」
「おふぁよう、ふぁいひぃ」
「‥‥リッキーは朝弱いんだなほんとに
何言ってるか分からないぞ」
「‥ふぇ?」
「おはよう椎名くん」
「!?あ、斎藤、、お、おはよう、、」
大輝は真奈が来たとたんに顔を赤らめた
「‥‥?どうしたの?椎名くん顔赤いよ?」
真奈は心配そうに大輝の額に自分の額をくっつけた
「‥‥‥?!ち、近、、」
「朝からラブシーンなんてお熱いねー」
「?!凪人?!ら、ラブシーン?!ち、違うわ!!」
「お前クールぶってるのに分かりやすすぎだろ」
「なんか、ラブシーンで目が覚めた、、」
「な、?リッキーまで!!!」
「あはは朝から元気ねー」
「麻希ちゃん!!おはよう!」
「ん!おはよ!」
最近の研究室は明るくなった
それは彼らが心を通わせていっている証拠だった
「くしゅん!!」
「‥ん?慎太郎風邪か?」
「んー、、なんかさむい、、」
「大丈夫ー?寝ときなよ、、
リッキー!!」
「うん、行こう慎太郎」
「うん、ごめんー」
「いいよ、、これくらいで気にしないで」
「ありがとう、」
「‥なんか最近、慎太郎よく体調崩してないか」
「‥‥本当だよな、、
なんか心配だぜ、、
大事に至らなければいいんだが、、」
最近の慎太郎はやたらと体調を崩す
3日前なんかはごはんを食べたら直ぐに吐いてしまうほどだった
「ねぇ、、リッキー、、」
「ん?何?」
「ぼく‥‥」
「ん?」
「やっぱりなんでもない、、、」
「そんな途中やめされたら気になるじゃん、、慎太郎はいじわるだなぁー笑」
「‥あはは笑」
「‥‥僕ちょっとお菓子取ってくるよ」
「‥‥待って」
「ん?」
「ぼくちょっとお外出たい、、」
「、、どうしたの?急に」
「だめかな、、?」
「うーん、、、、外出は危険だからねー、、
ちょっと聞いてみるよ、、」
「うんありがとう」
リッキーは凪人に相談しようと思い部屋を出ていった。
「‥リッキーぼくね、、」
ーーーーーーーーーーーーーーー
「凪人、、!」
「ん?リッキーどうした?」
「‥凪人、、なんか、、慎太郎が外出したいらしいんだけど、、」
「外出?でも外は危険だからなぁー」
「そうだよね、、僕もそう思ったんだけど、、」
「でもなんで急にそんなこと言い出したんだ?」
「‥多分、、」
「ん?なんか心あたりあるのか?」
「うん、、多分、、多分なんだけど、、慎太郎3日前に両親が死んじゃったじゃん?それで、、」
「、、、あー、、、そっか、、、」
「‥‥」
「‥‥よし!分かった!俺とリッキーと大輝で慎太郎に同行しよう!麻希と真奈に留守を任して!」
「‥‥‥そうだね、!ありがと、、」
「おう!」
「‥‥慎太郎?」
「‥‥あ!大輝お兄ちゃん!」
「体調は、大丈夫か?」
「うん!心配かけてごめんね!」
「何言ってんだ!そんなことでいちいち謝るな、心配するに決まってんだから」
「‥うん‥ありがとう」
慎太郎は弱々しい声で笑顔で言った
そんな大輝を見て慎太郎は少し不安になった
「慎太郎、、!!」
「‥リッキー、、」
「外出できるよ?今から行く?」
「え?本当?うん!」
「え?外出?」
「ああ!そうだぜ!今から外出するんだ!お前も付き合え!」
「凪人?そんな急に何で?それに外は危ないぞ?」
「ああ、だけどどうしても慎太郎が外に出たいって言うから、
それに、引きこもってばかりなのも辛いと思う
特に今の慎太郎は親を亡くしてるし」
「‥‥そうなのか、、
分かった」
大輝は外に出るのを了承した
「じゃあ、準備するか、、」
「慎太郎、、出かける用意しよう」
「うん!」
4人は支度をし、外に出た
外の風景は相変わらず、化け物たちに破壊された建物の残骸と、ちらちらと見える死体の数だった。
「‥‥寂しい、、、」
「えっ」
慎太郎がその風景を見て、つぶやいた
その言葉に隣にいたリッキーは驚いてしまった
「寂しい世界、、、
科学者たちの治らなかった傷跡、、、」
「慎太郎、、、?」
「みんな、、ぼくね知ってるんだよ、、」
「‥‥?、、」
「この世界は、、、この世界は、、、」
『ぎしゃあああああああーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!、!!!』
「‥‥?!リッキー!大輝!!化け物だ!!!!!!!!!、!!」
「凪人!!」
「‥‥ああ!!リッキーは慎太郎を安全なところへ!!!」
「凪人!!慎太郎が、、っ!!」
「‥‥え?!」
慎太郎は吐血をしていた
そして意識が朦朧としているのも分かった
「凪人!僕、、車で慎太郎を連れて研究室に戻るよ!
今すぐ治療しないといけないから、、、、
後で迎えに来るから!」
「あ、ああ頼んだぜ!!」
みんなが外に出るときはいつも車で移動していた
「慎太郎、、しっかりして!!」
リッキーは慎太郎をおんぶしながら車の方へ走る
しかし、、
『ぎしゃあああーーーーーーーーーーーーーーー、!!!!!!!!!、!!!』
化け物が車を破壊してしまった
「‥‥っ車がっ!!!」
凪人は絶望したかのようにそう言った
だが、リッキーはまだ諦めなかった
「僕が走りながら、慎太郎を運ぶ!!」
「‥?!何言ってんだ?!!ここから研究室までどのくらいの距離だと思ってるんだ!、?
無茶だ!!」
大輝はリッキーの突然の言葉に驚いてしまった
「だけど、、もうそうするしかない!!」
「でも、、、」
大輝はさすがに心配した
「‥‥分かった!!慎太郎を頼んだぞ!!!リッキー!!!」
「凪人?!何言って、、」
「大輝!!!!」
凪人は怒ったように大輝の名を呼ぶ
「慎太郎は家族なんだ!!!
‥‥はやく行け!!リッキー!!」
「凪人、、ありがとう!!!」
リッキーはそう言って走っていった
「慎太郎、、しっかりするんだ!!
絶対死んじゃだめだから!!、、」
「リッキー、、、、ぼ、、、くね」
「慎太郎しゃべらないで!」
「ぼ、、く、、、幸せだ、、っ、た」
「何それ?、、なんで過去形?、、
まるで生きるの諦めてる言い方じゃん
君は生きるんだよ!!これからも!!僕たちと、、、っ!!」
「も、、、うい、イんだ、、、よ、、
無理しなくて、、、
ぼくは、、い、いか、、、ら」
「やめてよ!!そんなこと言わないでよ!!
君は慎太郎は死なないんだ!!!」
リッキーは泣きながら言った
「リッキー、、、
ありがとう」
「うるさい、、うるさい死なないんだんだ!慎太郎は生きるんだ、、、っ!!」
『‥‥ミカコ、、人柱計画ってなんの目的で始めたの?』
『なんの目的?そんなの決まってるだろう。
ただ単に知りたいからだよ』
『知りたい、、?知りたいってなにが?』
『私の価値、、』
『価値?』
『ああ、私の尊敬する科学者御環紅は言った。
私の価値は、この世界の闇だと。
御環紅は実験していくうちにそのことに気づいた。
だから私はね、この人柱計画を成功させて気づいてみせるんだ、、いや、、証明するんだ、、
私の価値はこの世界の救世主だと、、』
『‥‥‥‥でも結局君は、、
誰かを犠牲にしてるじゃないか』
『犠牲なくして救いたいなど甘い考えだよ。
』
『だったら僕がなるよ
僕が犠牲になるよ』
『お前には無理だよ。
お前が犠牲になっても誰
も救われない。
慎太郎を救うことなどできないよ。
だって
お前は
弱いから』
『ギシャアあアアアーーーーーーーーーーーーーーー!!!!』
「?!」
リッキーたちの前に化け物が現れ、そしてその鳴き声だけでリッキーと慎太郎は吹き飛ばされた
「ガッ、!!!」
リッキーは強く地面に叩きつけられた
「‥‥はぁはあ、、慎太郎、、、
しん、、、?!」
リッキーと同様に慎太郎も地面に叩きつけられていた
そして慎太郎から大量の血液が流れていた
「慎太郎、、?嘘だよね?慎太郎、?
ねぇ起きてよ!起きてよ!!!」
彼はなにも反応がない
「慎太郎、、起きてよ、、、っ!!」
『ギシャアアアーーーーーーーーーーーーーーー!!!』
「‥あはは、立ち上がる体力もないや、、」
化け物がリッキーに向かい襲おうとする。
しかし、リッキーは逃げようとしなかった。
「、、‥僕死ぬのか、、、、はは」
『シャアアーーー!!!』
「君は、、生きるんだよ。」
「え?、、
慎太郎、、、?」
突然声がした
そこには死んだと思っていた慎太郎が立っていた
「ニコッ」
慎太郎はリッキーに向かい微笑む
がガガガガガガ、!!、!!
「‥‥十字架、、」
慎太郎の後ろから、突然ものすごく巨大な十字架があらわれた
『いいか!正樹
人柱化した時はな、巨大な十字架が現れるはすだ!!
よく覚えておけ!!』
「‥‥人柱化、、した、、、」
スッ、、
慎太郎は化け物に手を添えた
その瞬間化け物は粉々になってしまった
そして化け物と共に十字架も消えてしまう
「‥慎太郎、、、?」
「ニコッ、、」
慎太郎はまたも微笑む
慎太郎の姿は、右半身からヒビにも見える模様みたいなものが刻まれていた
バタンッ
彼は倒れた
「慎太郎、、!!!」
ーーーーーーーーーーーーーーー
「ち、、意外と手間取ったな」
「‥‥凪人ってなんか、すげぇ身体能力してるな、、
普通に化け物と戦ってて」
「‥‥え?あ、当たり前だろ!!俺はスーパーマンみたいな能力を持ってんだよ!!」
「ぷ。何だそれ!スーパーマンって」
「笑うなよ!!」
「すまん。ハハ!」
「‥リッキーたちが心配だな、、
おそらくまだそんなに遠くに行ってないはずだ!」
「ああ!探しに行こう!」
2人はリッキーと慎太郎を探しに行った
そして
「リッキー!!!」
「‥‥凪人、大輝‥‥」
「どうしたんだお前!!頭から血が、、‥‥?!」
大輝はリッキーが抱えてるそれを見て言葉を失った
「慎太郎、、、、死んだのか、、、?」
「‥死んでないよ、、、」
「じゃあまだ、、、」
「でも助からない、、」
「‥‥、、どうして!!まだ死んでないんだろ!!!?」
「死んでない、、だけど、、、人柱化した。
もう慎太郎は莫大なエネルギー体なんだ
」
「‥‥‥」
リッキーの言葉に大輝も凪人も言葉を失ってしまった
それからしばらくして麻希に頼み迎えに来てもらった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「慎太郎、、、まさか君を僕が入るために作られた肉体再生装置に入れるとは思わなかった
でも、こうやって君を隠さないと、、、知られるから御環紅、、、、いや、、、内野巧
に、、、
一応君は死んだことにしてるんだ、、
だから目覚めれる日が来るまで、、
ミカコの隣で眠っててね」
ーーーーーーーーーーーーーーー
「‥凪人さん、、椎名くんは?」
「‥大輝はなんか外に出たよ
危険って言ってんのに、本当馬鹿なやつだな、、
だけど今回は許してやったよ、、、」
「‥‥凪人さん、、」
「‥‥慎太郎、、、またひとり失ったのか、、俺は、、、、」
大輝は歩きながらそうつぶやいた
「久しぶり、兄さん!」
突然背後から声がした
「‥‥?」
大輝は振り向いた
「元気にしてた、?」
「‥‥光希、、?」
そこには少年が立っていた
第5話 完
「ああ慎太郎か!おはよう!
なんか最近元気になったな!」
「へへそう?」
「おふぁよう、ふぁいひぃ」
「‥‥リッキーは朝弱いんだなほんとに
何言ってるか分からないぞ」
「‥ふぇ?」
「おはよう椎名くん」
「!?あ、斎藤、、お、おはよう、、」
大輝は真奈が来たとたんに顔を赤らめた
「‥‥?どうしたの?椎名くん顔赤いよ?」
真奈は心配そうに大輝の額に自分の額をくっつけた
「‥‥‥?!ち、近、、」
「朝からラブシーンなんてお熱いねー」
「?!凪人?!ら、ラブシーン?!ち、違うわ!!」
「お前クールぶってるのに分かりやすすぎだろ」
「なんか、ラブシーンで目が覚めた、、」
「な、?リッキーまで!!!」
「あはは朝から元気ねー」
「麻希ちゃん!!おはよう!」
「ん!おはよ!」
最近の研究室は明るくなった
それは彼らが心を通わせていっている証拠だった
「くしゅん!!」
「‥ん?慎太郎風邪か?」
「んー、、なんかさむい、、」
「大丈夫ー?寝ときなよ、、
リッキー!!」
「うん、行こう慎太郎」
「うん、ごめんー」
「いいよ、、これくらいで気にしないで」
「ありがとう、」
「‥なんか最近、慎太郎よく体調崩してないか」
「‥‥本当だよな、、
なんか心配だぜ、、
大事に至らなければいいんだが、、」
最近の慎太郎はやたらと体調を崩す
3日前なんかはごはんを食べたら直ぐに吐いてしまうほどだった
「ねぇ、、リッキー、、」
「ん?何?」
「ぼく‥‥」
「ん?」
「やっぱりなんでもない、、、」
「そんな途中やめされたら気になるじゃん、、慎太郎はいじわるだなぁー笑」
「‥あはは笑」
「‥‥僕ちょっとお菓子取ってくるよ」
「‥‥待って」
「ん?」
「ぼくちょっとお外出たい、、」
「、、どうしたの?急に」
「だめかな、、?」
「うーん、、、、外出は危険だからねー、、
ちょっと聞いてみるよ、、」
「うんありがとう」
リッキーは凪人に相談しようと思い部屋を出ていった。
「‥リッキーぼくね、、」
ーーーーーーーーーーーーーーー
「凪人、、!」
「ん?リッキーどうした?」
「‥凪人、、なんか、、慎太郎が外出したいらしいんだけど、、」
「外出?でも外は危険だからなぁー」
「そうだよね、、僕もそう思ったんだけど、、」
「でもなんで急にそんなこと言い出したんだ?」
「‥多分、、」
「ん?なんか心あたりあるのか?」
「うん、、多分、、多分なんだけど、、慎太郎3日前に両親が死んじゃったじゃん?それで、、」
「、、、あー、、、そっか、、、」
「‥‥」
「‥‥よし!分かった!俺とリッキーと大輝で慎太郎に同行しよう!麻希と真奈に留守を任して!」
「‥‥‥そうだね、!ありがと、、」
「おう!」
「‥‥慎太郎?」
「‥‥あ!大輝お兄ちゃん!」
「体調は、大丈夫か?」
「うん!心配かけてごめんね!」
「何言ってんだ!そんなことでいちいち謝るな、心配するに決まってんだから」
「‥うん‥ありがとう」
慎太郎は弱々しい声で笑顔で言った
そんな大輝を見て慎太郎は少し不安になった
「慎太郎、、!!」
「‥リッキー、、」
「外出できるよ?今から行く?」
「え?本当?うん!」
「え?外出?」
「ああ!そうだぜ!今から外出するんだ!お前も付き合え!」
「凪人?そんな急に何で?それに外は危ないぞ?」
「ああ、だけどどうしても慎太郎が外に出たいって言うから、
それに、引きこもってばかりなのも辛いと思う
特に今の慎太郎は親を亡くしてるし」
「‥‥そうなのか、、
分かった」
大輝は外に出るのを了承した
「じゃあ、準備するか、、」
「慎太郎、、出かける用意しよう」
「うん!」
4人は支度をし、外に出た
外の風景は相変わらず、化け物たちに破壊された建物の残骸と、ちらちらと見える死体の数だった。
「‥‥寂しい、、、」
「えっ」
慎太郎がその風景を見て、つぶやいた
その言葉に隣にいたリッキーは驚いてしまった
「寂しい世界、、、
科学者たちの治らなかった傷跡、、、」
「慎太郎、、、?」
「みんな、、ぼくね知ってるんだよ、、」
「‥‥?、、」
「この世界は、、、この世界は、、、」
『ぎしゃあああああああーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!、!!!』
「‥‥?!リッキー!大輝!!化け物だ!!!!!!!!!、!!」
「凪人!!」
「‥‥ああ!!リッキーは慎太郎を安全なところへ!!!」
「凪人!!慎太郎が、、っ!!」
「‥‥え?!」
慎太郎は吐血をしていた
そして意識が朦朧としているのも分かった
「凪人!僕、、車で慎太郎を連れて研究室に戻るよ!
今すぐ治療しないといけないから、、、、
後で迎えに来るから!」
「あ、ああ頼んだぜ!!」
みんなが外に出るときはいつも車で移動していた
「慎太郎、、しっかりして!!」
リッキーは慎太郎をおんぶしながら車の方へ走る
しかし、、
『ぎしゃあああーーーーーーーーーーーーーーー、!!!!!!!!!、!!!』
化け物が車を破壊してしまった
「‥‥っ車がっ!!!」
凪人は絶望したかのようにそう言った
だが、リッキーはまだ諦めなかった
「僕が走りながら、慎太郎を運ぶ!!」
「‥?!何言ってんだ?!!ここから研究室までどのくらいの距離だと思ってるんだ!、?
無茶だ!!」
大輝はリッキーの突然の言葉に驚いてしまった
「だけど、、もうそうするしかない!!」
「でも、、、」
大輝はさすがに心配した
「‥‥分かった!!慎太郎を頼んだぞ!!!リッキー!!!」
「凪人?!何言って、、」
「大輝!!!!」
凪人は怒ったように大輝の名を呼ぶ
「慎太郎は家族なんだ!!!
‥‥はやく行け!!リッキー!!」
「凪人、、ありがとう!!!」
リッキーはそう言って走っていった
「慎太郎、、しっかりするんだ!!
絶対死んじゃだめだから!!、、」
「リッキー、、、、ぼ、、、くね」
「慎太郎しゃべらないで!」
「ぼ、、く、、、幸せだ、、っ、た」
「何それ?、、なんで過去形?、、
まるで生きるの諦めてる言い方じゃん
君は生きるんだよ!!これからも!!僕たちと、、、っ!!」
「も、、、うい、イんだ、、、よ、、
無理しなくて、、、
ぼくは、、い、いか、、、ら」
「やめてよ!!そんなこと言わないでよ!!
君は慎太郎は死なないんだ!!!」
リッキーは泣きながら言った
「リッキー、、、
ありがとう」
「うるさい、、うるさい死なないんだんだ!慎太郎は生きるんだ、、、っ!!」
『‥‥ミカコ、、人柱計画ってなんの目的で始めたの?』
『なんの目的?そんなの決まってるだろう。
ただ単に知りたいからだよ』
『知りたい、、?知りたいってなにが?』
『私の価値、、』
『価値?』
『ああ、私の尊敬する科学者御環紅は言った。
私の価値は、この世界の闇だと。
御環紅は実験していくうちにそのことに気づいた。
だから私はね、この人柱計画を成功させて気づいてみせるんだ、、いや、、証明するんだ、、
私の価値はこの世界の救世主だと、、』
『‥‥‥‥でも結局君は、、
誰かを犠牲にしてるじゃないか』
『犠牲なくして救いたいなど甘い考えだよ。
』
『だったら僕がなるよ
僕が犠牲になるよ』
『お前には無理だよ。
お前が犠牲になっても誰
も救われない。
慎太郎を救うことなどできないよ。
だって
お前は
弱いから』
『ギシャアあアアアーーーーーーーーーーーーーーー!!!!』
「?!」
リッキーたちの前に化け物が現れ、そしてその鳴き声だけでリッキーと慎太郎は吹き飛ばされた
「ガッ、!!!」
リッキーは強く地面に叩きつけられた
「‥‥はぁはあ、、慎太郎、、、
しん、、、?!」
リッキーと同様に慎太郎も地面に叩きつけられていた
そして慎太郎から大量の血液が流れていた
「慎太郎、、?嘘だよね?慎太郎、?
ねぇ起きてよ!起きてよ!!!」
彼はなにも反応がない
「慎太郎、、起きてよ、、、っ!!」
『ギシャアアアーーーーーーーーーーーーーーー!!!』
「‥あはは、立ち上がる体力もないや、、」
化け物がリッキーに向かい襲おうとする。
しかし、リッキーは逃げようとしなかった。
「、、‥僕死ぬのか、、、、はは」
『シャアアーーー!!!』
「君は、、生きるんだよ。」
「え?、、
慎太郎、、、?」
突然声がした
そこには死んだと思っていた慎太郎が立っていた
「ニコッ」
慎太郎はリッキーに向かい微笑む
がガガガガガガ、!!、!!
「‥‥十字架、、」
慎太郎の後ろから、突然ものすごく巨大な十字架があらわれた
『いいか!正樹
人柱化した時はな、巨大な十字架が現れるはすだ!!
よく覚えておけ!!』
「‥‥人柱化、、した、、、」
スッ、、
慎太郎は化け物に手を添えた
その瞬間化け物は粉々になってしまった
そして化け物と共に十字架も消えてしまう
「‥慎太郎、、、?」
「ニコッ、、」
慎太郎はまたも微笑む
慎太郎の姿は、右半身からヒビにも見える模様みたいなものが刻まれていた
バタンッ
彼は倒れた
「慎太郎、、!!!」
ーーーーーーーーーーーーーーー
「ち、、意外と手間取ったな」
「‥‥凪人ってなんか、すげぇ身体能力してるな、、
普通に化け物と戦ってて」
「‥‥え?あ、当たり前だろ!!俺はスーパーマンみたいな能力を持ってんだよ!!」
「ぷ。何だそれ!スーパーマンって」
「笑うなよ!!」
「すまん。ハハ!」
「‥リッキーたちが心配だな、、
おそらくまだそんなに遠くに行ってないはずだ!」
「ああ!探しに行こう!」
2人はリッキーと慎太郎を探しに行った
そして
「リッキー!!!」
「‥‥凪人、大輝‥‥」
「どうしたんだお前!!頭から血が、、‥‥?!」
大輝はリッキーが抱えてるそれを見て言葉を失った
「慎太郎、、、、死んだのか、、、?」
「‥死んでないよ、、、」
「じゃあまだ、、、」
「でも助からない、、」
「‥‥、、どうして!!まだ死んでないんだろ!!!?」
「死んでない、、だけど、、、人柱化した。
もう慎太郎は莫大なエネルギー体なんだ
」
「‥‥‥」
リッキーの言葉に大輝も凪人も言葉を失ってしまった
それからしばらくして麻希に頼み迎えに来てもらった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「慎太郎、、、まさか君を僕が入るために作られた肉体再生装置に入れるとは思わなかった
でも、こうやって君を隠さないと、、、知られるから御環紅、、、、いや、、、内野巧
に、、、
一応君は死んだことにしてるんだ、、
だから目覚めれる日が来るまで、、
ミカコの隣で眠っててね」
ーーーーーーーーーーーーーーー
「‥凪人さん、、椎名くんは?」
「‥大輝はなんか外に出たよ
危険って言ってんのに、本当馬鹿なやつだな、、
だけど今回は許してやったよ、、、」
「‥‥凪人さん、、」
「‥‥慎太郎、、、またひとり失ったのか、、俺は、、、、」
大輝は歩きながらそうつぶやいた
「久しぶり、兄さん!」
突然背後から声がした
「‥‥?」
大輝は振り向いた
「元気にしてた、?」
「‥‥光希、、?」
そこには少年が立っていた
第5話 完
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