オヤジが生まれ変わって?系救世主

無謀突撃娘

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王都での出来事 4

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ギュィィィイン~ ガガガ~ ガリガリ~

 私はいま鉱山でひたすら岩盤を掘り貫いている。何でこうなったのか説明するよ。

「アンタは鉱山の恩人だ!」

 そうして助け出した人たちと簡単な葬儀を行い宴の席の中にいたが監督がやや不安そうな顔をしていた。

「最近めっきり良質な鉱脈が少なくなりモンスターまで出たとなればここは閉山されるかも知れぬ。従業員たちの先のことが心配だ」

 それで不安になる全員。

「それなら新しい鉱脈を見つけて鉱山にすればいいだけじゃない」

 そんな発言をしたせいで新しい有望な鉱山の基礎工事をしているのだ。先の鉱山はまだ産出される鉱石などはそれなりに多かったがほとんどが銅鉱石であり金や銀や鉄などが欲しいとの事で、欲をいえばミスリルが産出されればいいのだとほざいたがその頼みを正式に受けた。

 ただしわたしが出来るのは地下にある鉱床を見つけ出してそこまで穴をあけて運び出せる状態にすることまでだ。さすがにそれ以上やるとこの人たちがどうやって見つけたのか追求されてしまう。なのでその辺りをハッキリさせて契約した。

 近場の山には岩盤が厚いがそれを貫ければ良質な鉱床が多くあったのでその中から大規模なものを選んで基礎工事をしている。もう4こ目になるのだが。

「いつまでわたしをこき使うつもり?」

「すみません、後もう少しだけなんで」

 基礎工事を終えた鉱山にはゴーレムを配置してある。疲れ知らずで働くため非常に重宝されている。メイド姿の美女が鉱山で働いてる姿は異様だが。

「よし!鉱床まで辿り着いた。鉱石の鑑定をお願い」

 地上からはそれほどの距離ではないが岩盤が非常にキメ細かく密度が高いため少し苦労したが自分の魔法力なら何の問題もない、それを突破すれば良質な鉱石がいくらでもある。

「へい、お任せ下さい」

 先の鉱山で働いていた人たちにその規模を確認させる。わたしなら魔法ですべて分かるがここの人たちにはそのような力はない。なので実際に目で見てもらうしかない。

 しばらくして鑑定に向かわせた鉱山技師が戻ってきた。

「結果はどうだった?」

「測定では最低でも数百年は枯れる心配がないほどの量だそうです。すぐさま人手を集めて本格的に開発しようと思います。さいわい近くには出稼ぎ労働者が多くいるのですぐに集まります」

 ホッコリと満面の笑みを浮かべている。

「それじゃあと2つほど基礎工事をして終わりにしようか。大体の鉱石はそろったけどミスリルがないね。場所がここより距離が離れているから必要な人だけを連れて行くことにする。あとで連絡するからそれまでに出来る限り労働者を集めておいて」

 【空駆ける馬車】に測量士や鉱山技師などを乗せて次の場所に向かう。

 再び岩盤を掘り進み鉱床が眠る場所まで掘り進み《世界再構築》で出入り口などをしっかりと補強する。ミスリルの鉱床までは先ほどより深いためその分だけ手間が掛かるが予定どおりに何とか終わらせることが出来たがかなり時間外労働だった。全部の工事で6日もかかってしまった。普通の術師では不可能な速さだ。

「一部持ち帰ってきた、鑑定をお願い」

 連れてきた鉱山関係者に現物を見せて判断させる。

「ミスリルが大量に含まれている良質な原石ですな、これまでに掘り進めた鉱山と合わせれば大量の労働者を受け入れられる職場になりますな。真にありがとうございます」

「契約書の内容はちゃんと守ってよ?」

 契約書にはわたし名義で鉱山の所有権とそこから得られる利益を出すことが書かれている、自分がその気になればこのくらいいつでも出来るが余りおおっぴらにやると目の敵にされるかもしれない。表向きはこの人たちが監督としているが実質はわたしの物だ。ほとんどの工事は一人でやったし人件費などもかかっていない。労働者たちの方も多額の給金が貰えるし長く勤めることが出来るため人気になるだろう。鉱物から出る有害物質のほうは先に手を入れて完全に消してある。

 もちろんすべての場所に居住スペースは広めに作ってある、将来的には近くに精錬所なども作らないといけないだろうね。

「ゴーレムたちは警備のためにおいていくから無体に扱わないように、出来る限り人をうまく使って経営してね」

「わかりました」

 深々と頭を下げる工夫たち。

 土まみれだったので風魔法で吹き飛ばし水魔法で洗い流し火魔法で乾かして【空駆ける馬車】でディングルの王都まで戻り冒険者ギルドに入る。

「リーヴリル様がいらっしゃいました!」

 職員が大慌てで大声を出す。

「こちらがギルド登録証になります、確認してください」

 それは赤と青と緑の3つのラインが入った大き目の豪華なプレートで自分の顔が簡素に書かれていた。

「これはあらゆる技術を投じて作られたもので再発行が出来ないので大切にして下さい」

「ここに書いてある英語は?」

「冒険者の貢献度によって別れているランクでSSSが最高で始まり最低のFまであります、一部の例外を除いてすべての人はFから始まります」

 もちろんこれほど豪華なものでもランクはFだ。

「すみませんがリーヴリル様には王家から直々に会いに来るように伝言を頼まれておりますので戻り次第城に来ていただけるようにとのことです、これが入城できる通行書になります」

 一枚の封筒を渡される。

「とりあえず城の場所が分からないから案内をお願いします」

 ギルド職員の案内で城の正面の門の前まで案内される。

「止まれ!何者か!用件を言え!」

 実に職務に忠実な兵士たち、これなら王も安心できるものだろう。

「リーヴリル=オギルです。国王の招待に応じて参上しました。取次ぎをお願いします」

「むっ、しばし待て。確認を取る」

 封筒の内容を確認する兵士たち。

「し、失礼しました!どうぞお通りください!」

ビシッと敬礼をする兵士たち。よかった、子供だと見下したなら火の海に沈めようと考えていたから。

 兵士に案内されて入る城の中はさほど高価だと思える代物などはなくシンプルなものだった。出来るだけ物が破壊されないようにしてありローソクやカーテンなども最小限しかない。実用的なものばかりで固められているのは無駄が嫌いなのかお金が無いのか分からない。

 やがて国王がいる謁見の間までくると「ここからは一人で行きなさい」と兵士から言われる。さて何が出てくるんだろうかね。煌びやかな王冠や服や貴金属で飾っているのか?目が飛び出すほどに屈強な男たちが睨みを利かせるのか?それともいきなり切りかかってくるのか?本の読みすぎだと思うが異世界ならどれでもありそうだが、どうなるんでしょうかね。

 扉が開かれて前に進むと両脇には様々な武具や防具で固めた屈強な騎士や戦士たちがいた、全員レベルは300を超えている歴戦の強者たちとその後ろには魔法使いと司祭らが並んでいる、こちらも200以上とかなりのものでこの国がいかに実力主義なのかがまざまざと分かる。

 装備品にはすべてエンチャントなど魔法が付与されていてこの人たちが王国の先陣に立つ人たちだろうことは明らかだ。

 やがて王の前に来て頭を下げる。両脇にはユーフォリアとリースリットがいる。

「そなたがリーヴリル=オギルか?」

 かなり若い年の声だがプレッシャーを感じてしまう。前世ではありえない国王との対面。

「はい、国王陛下」

「そなたのことはギルドから報告が入っているぞ。あらゆる記録を完全に破壊したとな」

 どうやら王様の耳にも届いていたようだ。レコード・ブレイカーだからな。いまさら取り繕う気も無いが。

「陛下そのことは・・・」

「無論そなたをむやみやたらに他言する気はないし危害を加えないことを約束しよう。この国は数多くのダンジョンがありそれを攻略する冒険者やモンスターを退治する者らを手厚く遇しておる。
 そなたのように優れた者達を援助していくのも統治者の仕事じゃからのぅ」

 どうやら指名手配されずにすむようだ。

「顔を上げてこちらに来てはもらえぬかのぅ」

体を上げて王の近くに行く。

「もう少し、もう少しこちらに」

 そうして近づくがもう1メートルも無いぞ、これ以上は踏み込んだら危険だぞ国王。それでも近づくように言う。さらに近づくがこれ以上近づくのは危険だと判断して止まろうとしたら、

「かわいい~!なんて可愛いの~!これが自分の娘の婿になるなんて最高~!」

 抱きついてきてえらく子供のように喚く王様であった。
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