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カルディア報告書
【御礼】及び、【ご祝辞】披露
「皆様、この度は『成功条件は、まさかの婚約破棄?!』をご拝読いただきまして、誠にありがとうございます。
本日は『お気に入り登録1000』突破ということで、このような場を設けさせて頂きました。
司会は私、カルディア・テオルドこと通称カルが努めさせていただきます。」
カルがソファーに座っている殿下にマイクを向けた。
「まず、殿下。今のお気持ちは?」
「大変嬉しく思いますが、恥ずかしくもあります。
皆さんが楽しんでいただけたら本望だと思うことにします。」
カルが小さく呟いた。
「そうですね~。
殿下のクールなイメージは崩れ去ったでしょうからね~~~。
それはもう木っ端微塵にね~~。
それでは、アリエッタ様はいかがでしょうか?」
そして今度はアリエッタにマイクを向けた。
「読んで頂き誠にありがとうございます。
今思えば、あの時は余裕が全くなかったと反省しています。
今後はもう少し上手く立ち回れるかと・・。」
「え?ちょっと待って!!
上手くたちまわっちゃったら、婚約破棄になるよ。
良かった。本当に良かった。あの時の君に余裕がなくて。」
「ふふふ。そうかもしれませんね。」
カルは真面目な声でしみじみと頷いた。
「確かにそうですね・・。」
「カル・・・。」
殿下の恨みのこもった視線を軽くスルーして、カルがマイクを持ち直した。
「え~ゴホン!!
それでは続きまして、ご祝辞披露です。
まず、『クロエ・デュアル様』よりご祝辞を頂いております。
『アリエッタ様、この度はおめでとうございます。
アリエッタ様が幸せになられることを心よりお祈り申し上げます。
何かありましたらいつでも頼って下さい。
我が公爵家が全力でご協力致しますわ。』」
「まぁ~クロエ様!!ありがとうございます。
今度お会いした時に御礼を言わなきゃ!!」
「・・・気のせいだろうか?
私に圧力がかかっていないかな?」
「殿下の感覚は間違っていないかと・・。」
「・・・。」
黙り込む殿下を横目にカルが祝辞を読み上げた。
「え~気を取り直して・・・
続いては『ミラー・コージュ様』よりご祝辞を頂いております。
『アリエッタ様、本当におめでとうございます。
これもすべてアリエッタ様の日頃の努力の成果だと思います。
今後とも全力でアリエッタ様をご支援致します。』」
「ミラー様!!ありがとうございます。今後とも精進致しますわ!!」
「な~カル・・。
私はもしかして、牽制されているのか?」
「でしょうね~。アリエッタ様になにかあったら・・・殿下、覚悟した方がよろしいかと・・。」
「・・・・。」
カルが同情の眼差しを殿下に送りながら次の祝辞を見た。
「あ!!殿下!!こちらは殿下宛てですよ!!」
「ん?」
「『グラソン殿』ですよ!!」
「ああ。グラソン殿か!!彼とは大きな事業を手がけた仲だからな。」
「はい。では読みます。
『此度は、恭悦至極。殿下に於かれましては、奥方様のお幸せを最優先されるのが宜しいかと存じ上げます。』」
「「・・・・・。」」
殿下とカルが黙り込む中、アリエッタが嬉しそうに声をあげた。
「まぁ!グラソン様。やっぱりお優しい方だわ。
いつも気遣ってくださいますの。」
カルが殿下を見た。
「殿下・・。」
「言うな。大丈夫だ。私は元より彼女を幸せにする覚悟がある。」
「そうです!!むしろそれしか道はありません!!それでは、最後はお2人で!」
カルが笑顔で2人にマイクを向けた。
「「皆様、ご拝読ありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。」」
殿下もアリエッタも心からの笑顔を向けた。
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