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6 恐怖の時間
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馬車が城に到着したようだった。
初めて目のする本物の城だというのに
心の温度は氷点下まで下がっていた。
(ああ、これが観光なら最高だったのに・・。)
手もぶるぶると震えていた。
馬車から降りなくてはならないのに、
身体が硬直して動かない。
すると、先に馬車から降りていた兄が
戻ってきて手を差し出してきた。
「おいでベル。
落ち着くまで手を握ってあげるから。」
兄の優しさに泣きそうになるが、
ぐっと我慢した。
泣いたら、確実に父と兄に迷惑を
かけてしまう。
それに正確には私ではないが、
私の過去の行いのせいだ。
例えるなら、
自分が直接犯したミスではないが、責任者ではある状況で、
会社に数十億の損失をだしてしまい、
社長に謝罪に行くという感じだろうか。
賠償金の支払いがあるのか。
解雇されるか・・。
そんな精神がギリギリの状況だった。
家族のためにも逃げられないなら、
腹をくくるしかない。
遠慮なく兄の手をぎゅっと握った。
一瞬、驚いた兄もしっかりと握り返してくれた。
途中で心配する父と別れ、兄と手を繋いで城の中を歩いた。
兄と繋いでいる手だけが体温を保っているように思えた。
きっと、兄と手を離した途端、
床に崩れ落ちてしまうだろう。
今は兄の手だけが生命線だという感覚だった。
城の中は凄いが、それどころではない。
しばらく歩いた兄が手を緩めて立ち止まった。
「ベル。そろそろ殿下の執務室だ。
手を離せそうか?」
「無理です。」
考えるより先に言葉が出てきた。
「ベル・・。
いくら兄妹とはいえ、手を繋いで殿下の前にでられないだろ?」
「無理です。お兄様の手は離せません。」
思わず兄の手を胸の前に抱え込んだ。
下を向いて俯いて兄と視線を合わせないようにした。
「わ、わかった・・から。
手を繋いでもいいから・・。
ここでそれはやめてくれ・・」
いつもはっきりと話す兄の語尾が小さくなるのを不思議に思って、顔をあげると、
真っ赤になった兄が片手で頭を搔きながら、
困ったように視線を逸らせていた。
「すみません。」
兄の様子に慌てて、抱きしめていた兄の手を下ろした。
繋いだ手は、離せなかったが。
「でも、手は貸して下さい。
・・・お願いします。」
「はぁ。わかった。ちょっと待ってくれ、
言い訳を考えるから・・。」
「ふふふ。はい。ありがとうございます。」
いつになく慌てて必死な兄の様子に少しだけ心が軽くなった。
「笑えるくらいになったのか。
じゃあ、殿下に会いに行くか。」
思わず兄の手を握りしめる手に力を込めた。
「はい。」
重厚な扉の前で兄が足を止め、
扉をトントンとノックをした。
「エリック・アトワル、
ベルナデット・アトワルでございます。」
「入ってくれ。」
扉を開けると、目の前にはこの世の者とは思えないほどの美しい男性が立っていた。
つやつやとした黒の髪に、ブルーサファイアような瞳は見つめずにはいられないほど神秘的な魅力があった。
(なるほど。
これは、夢中になるのもわかる。
カッコイイ。本当に素敵)
震えていたことなど忘れ、
顔を見つめていると兄の声が聞こえた。
「久しぶりだな。ローベル。」
「ああ。エリックも壮健そうでなによりだ。」
(ローベル??
この人は王子様じゃないの??え~~。)
人違いに動揺していると、ローベルがこちらを向いた。やはりかっこいい。
「ベルナデット様、お待ちしておりました。
殿下がお待ちです。こちらにどうぞ。」
ローベルが案内した方に視線を動かすと、
ソファーに金色の髪に水色の大きな目の少年は座っていた。
(可愛い~~。
お人形さんみたい!肌白い!肌もすべすべ。
こんな可愛い顔なかなかお目にかかれないよ。
すごい!!
・・・はっ!気をつけなきゃ。
しっかりしなきゃ。おかしな発言不敬罪。)
いつの間にか、兄に手を引かれて、
王子様の前に移動してた。
「お久しぶりです。殿下。」
「ああ。エリック、
元気そうで安心しました。」
「お心遣い感謝致します。」
そういうと、王子様はこちらに視線を移した。
「こんにちは。」
「こんにちは。」
王子様のあいさつに必要最低限の返事をした。
「どうぞ座って下さい。」
「はい。」
王子様の声に兄が答えた。
兄と手を繋いだままで、王子様の正面に座ると、
目の前の王子様が驚いたように声を上げた。
「ベルナデット。
座るのはそこでいいのですか?」
「は、はい。」
すると、王子様は繋いでいる手に視線を向けた。
「なぜ、手を繋いでいるのですか?」
「発言を失礼します、殿下。ベルナデットは来月には7歳になります。
いつまでも殿下の腕に密着させるわけにはいきませんので、
本日は私と手を繋いで、殿下の前に座るように言い聞かせました。」
(お兄様~~その言い訳苦しくないですか~?私だってそこまで酷くはないですよ。
まるで聞き分けのない駄犬のようではないですか~!!)
そう思ってロベールを見ると、
『よくやった』言わんばかりの視線を送られた。
(え?私、駄犬以下だったんですか・・。
ちょっと立ち直れないかも・・。)
思わず遠い目をしてしまった。
「そうですか。
では今日はそのままで問題ありません。」
殿下が少し早口に兄の発言を肯定した。
(よほど困っていたんだね。ごめんね・・。)
あまりにもショックで放心状態の
私をよそに、王子様と兄は面識があるらしく、
話が弾んでいるようだった。
ふと執務室内を見渡すと、ローベルと呼ばれた男性が執務室内にある机で仕事をしているようだった。
執務室には、家庭教師が使用すると思われる机も用意してあった。
(あの指導机、私の使っている机に似てる・・。
まさか!!我儘を言って、
王子様と同じ物を強請ったのだろうか!
申し訳なさすぎる。)
一人で反省していると仕事中のローベルと目が合った。
ローベルは驚いたような表情を見せ、
軽く会釈してくれた。
私も急いで微笑んで会釈を返すと、
ローベルは益々怪訝な顔を見せた。
「どうしたの?ベルナデット?」
先程まで、兄と盛り上がっていた王子様に
話しかけられて、思わずぐっと兄の手を握りしめてしまった。
すると、兄が手を握り返してくれた。
「殿下、申し訳ありません。
ベルナデットは体調が悪いようなので、
本日は御前を失礼してもよろしいでしょうか。
(ナイス!!お兄様!!)
正直こんな針のムシロには1分だって
いたくはなかった。
「そうなの?ベルナデット?」
「はい。」
王子様の問いかけに必要最低限で答えた。
「そうか。気を付けて。」
「失礼致します。」
最低限の礼儀を通して、急いで執務室を出て少し歩いたところで、
ずっと緊張していた足の力が抜け兄にぎゅっと抱きついた。
「はぁ。まぁ、逃げなかっただけましか。
よく耐えたな。」
そう言うと、ふわりと抱きかかえられた。
お姫様抱っこだ。
女の子なら憧れのシチュエーションだが、生憎と朝から削られた精神のせいで、
お姫様抱っこの感動に浸る余裕もなかった。
落ちないように兄の首に手を回すと、兄に甘えることにした。
2人とも、クリストフとローベルがその様子を見ていることには気付けなった。
初めて目のする本物の城だというのに
心の温度は氷点下まで下がっていた。
(ああ、これが観光なら最高だったのに・・。)
手もぶるぶると震えていた。
馬車から降りなくてはならないのに、
身体が硬直して動かない。
すると、先に馬車から降りていた兄が
戻ってきて手を差し出してきた。
「おいでベル。
落ち着くまで手を握ってあげるから。」
兄の優しさに泣きそうになるが、
ぐっと我慢した。
泣いたら、確実に父と兄に迷惑を
かけてしまう。
それに正確には私ではないが、
私の過去の行いのせいだ。
例えるなら、
自分が直接犯したミスではないが、責任者ではある状況で、
会社に数十億の損失をだしてしまい、
社長に謝罪に行くという感じだろうか。
賠償金の支払いがあるのか。
解雇されるか・・。
そんな精神がギリギリの状況だった。
家族のためにも逃げられないなら、
腹をくくるしかない。
遠慮なく兄の手をぎゅっと握った。
一瞬、驚いた兄もしっかりと握り返してくれた。
途中で心配する父と別れ、兄と手を繋いで城の中を歩いた。
兄と繋いでいる手だけが体温を保っているように思えた。
きっと、兄と手を離した途端、
床に崩れ落ちてしまうだろう。
今は兄の手だけが生命線だという感覚だった。
城の中は凄いが、それどころではない。
しばらく歩いた兄が手を緩めて立ち止まった。
「ベル。そろそろ殿下の執務室だ。
手を離せそうか?」
「無理です。」
考えるより先に言葉が出てきた。
「ベル・・。
いくら兄妹とはいえ、手を繋いで殿下の前にでられないだろ?」
「無理です。お兄様の手は離せません。」
思わず兄の手を胸の前に抱え込んだ。
下を向いて俯いて兄と視線を合わせないようにした。
「わ、わかった・・から。
手を繋いでもいいから・・。
ここでそれはやめてくれ・・」
いつもはっきりと話す兄の語尾が小さくなるのを不思議に思って、顔をあげると、
真っ赤になった兄が片手で頭を搔きながら、
困ったように視線を逸らせていた。
「すみません。」
兄の様子に慌てて、抱きしめていた兄の手を下ろした。
繋いだ手は、離せなかったが。
「でも、手は貸して下さい。
・・・お願いします。」
「はぁ。わかった。ちょっと待ってくれ、
言い訳を考えるから・・。」
「ふふふ。はい。ありがとうございます。」
いつになく慌てて必死な兄の様子に少しだけ心が軽くなった。
「笑えるくらいになったのか。
じゃあ、殿下に会いに行くか。」
思わず兄の手を握りしめる手に力を込めた。
「はい。」
重厚な扉の前で兄が足を止め、
扉をトントンとノックをした。
「エリック・アトワル、
ベルナデット・アトワルでございます。」
「入ってくれ。」
扉を開けると、目の前にはこの世の者とは思えないほどの美しい男性が立っていた。
つやつやとした黒の髪に、ブルーサファイアような瞳は見つめずにはいられないほど神秘的な魅力があった。
(なるほど。
これは、夢中になるのもわかる。
カッコイイ。本当に素敵)
震えていたことなど忘れ、
顔を見つめていると兄の声が聞こえた。
「久しぶりだな。ローベル。」
「ああ。エリックも壮健そうでなによりだ。」
(ローベル??
この人は王子様じゃないの??え~~。)
人違いに動揺していると、ローベルがこちらを向いた。やはりかっこいい。
「ベルナデット様、お待ちしておりました。
殿下がお待ちです。こちらにどうぞ。」
ローベルが案内した方に視線を動かすと、
ソファーに金色の髪に水色の大きな目の少年は座っていた。
(可愛い~~。
お人形さんみたい!肌白い!肌もすべすべ。
こんな可愛い顔なかなかお目にかかれないよ。
すごい!!
・・・はっ!気をつけなきゃ。
しっかりしなきゃ。おかしな発言不敬罪。)
いつの間にか、兄に手を引かれて、
王子様の前に移動してた。
「お久しぶりです。殿下。」
「ああ。エリック、
元気そうで安心しました。」
「お心遣い感謝致します。」
そういうと、王子様はこちらに視線を移した。
「こんにちは。」
「こんにちは。」
王子様のあいさつに必要最低限の返事をした。
「どうぞ座って下さい。」
「はい。」
王子様の声に兄が答えた。
兄と手を繋いだままで、王子様の正面に座ると、
目の前の王子様が驚いたように声を上げた。
「ベルナデット。
座るのはそこでいいのですか?」
「は、はい。」
すると、王子様は繋いでいる手に視線を向けた。
「なぜ、手を繋いでいるのですか?」
「発言を失礼します、殿下。ベルナデットは来月には7歳になります。
いつまでも殿下の腕に密着させるわけにはいきませんので、
本日は私と手を繋いで、殿下の前に座るように言い聞かせました。」
(お兄様~~その言い訳苦しくないですか~?私だってそこまで酷くはないですよ。
まるで聞き分けのない駄犬のようではないですか~!!)
そう思ってロベールを見ると、
『よくやった』言わんばかりの視線を送られた。
(え?私、駄犬以下だったんですか・・。
ちょっと立ち直れないかも・・。)
思わず遠い目をしてしまった。
「そうですか。
では今日はそのままで問題ありません。」
殿下が少し早口に兄の発言を肯定した。
(よほど困っていたんだね。ごめんね・・。)
あまりにもショックで放心状態の
私をよそに、王子様と兄は面識があるらしく、
話が弾んでいるようだった。
ふと執務室内を見渡すと、ローベルと呼ばれた男性が執務室内にある机で仕事をしているようだった。
執務室には、家庭教師が使用すると思われる机も用意してあった。
(あの指導机、私の使っている机に似てる・・。
まさか!!我儘を言って、
王子様と同じ物を強請ったのだろうか!
申し訳なさすぎる。)
一人で反省していると仕事中のローベルと目が合った。
ローベルは驚いたような表情を見せ、
軽く会釈してくれた。
私も急いで微笑んで会釈を返すと、
ローベルは益々怪訝な顔を見せた。
「どうしたの?ベルナデット?」
先程まで、兄と盛り上がっていた王子様に
話しかけられて、思わずぐっと兄の手を握りしめてしまった。
すると、兄が手を握り返してくれた。
「殿下、申し訳ありません。
ベルナデットは体調が悪いようなので、
本日は御前を失礼してもよろしいでしょうか。
(ナイス!!お兄様!!)
正直こんな針のムシロには1分だって
いたくはなかった。
「そうなの?ベルナデット?」
「はい。」
王子様の問いかけに必要最低限で答えた。
「そうか。気を付けて。」
「失礼致します。」
最低限の礼儀を通して、急いで執務室を出て少し歩いたところで、
ずっと緊張していた足の力が抜け兄にぎゅっと抱きついた。
「はぁ。まぁ、逃げなかっただけましか。
よく耐えたな。」
そう言うと、ふわりと抱きかかえられた。
お姫様抱っこだ。
女の子なら憧れのシチュエーションだが、生憎と朝から削られた精神のせいで、
お姫様抱っこの感動に浸る余裕もなかった。
落ちないように兄の首に手を回すと、兄に甘えることにした。
2人とも、クリストフとローベルがその様子を見ていることには気付けなった。
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