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予想外の……
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そして、居室へ移っての第2ラウンド ――
2人はキスでお互いを高め合い、
そのままベッドのある衝立の向こうへ雪崩れ込む。
「な、なんか、やばい……」
「んー? どうして」
キスだけでKO寸前のジェイクをベッドに押し倒し、
その上へ馬乗りに跨る柊。
「だって、こんなの初めてで……」
「だろうなー、オレもキスだけでこんなにしてる奴、
見るの久しぶりだわ。すっげぇー、新鮮」
と、爆発寸前の……に、触れられジェイクは悶絶。
「ん、ふっ ―― だ、だめ……っ」
「夜は長いんだ。まぁだ、イクなよ~」
そう言って柊はジェイクの下半身を、
ゆっくり嬲り始めた。
「あぁぁっ! ホントだめだってっ。手ぇ離して」
「さぁて ―― こんな可愛いジェイに質問です……
キミ、普段は受け? 攻め?」
「……一応、リバ」
「わぉ ――」
柊は意外な驚きで目を見張った。
「ますます頼もしいな」
「へ、へへへ、そうかぁ? ―― あぁ ン
……は、ぁ……あ、の ――」
「なぁに?」
「んふ……マ、ジ、も、だめだから……ゆるし ――」
「面白いから嫌だ。気持ちいいだろー? 自分の欲望には
もっと素直にならなきゃ」
「は……んン ―― っ、はぁはぁはぁ……」
そうやって、ジェイクで遊んでいる所に
固定電話のベルが鳴る。
「チッ ―― 留守電入れ忘れた」
「忘れないでよぉ!」
「電話終わったら相手してやっから、それまで
我慢な?」
「ええ~~っ」
柊はジェイクのジュニアも弄びつつ、
電話の応対にも出た。
「はい、柊 ―― なんだ、のぶか……ああっ?!
って、マジかよ?? あとどれ位で生まれそうだ?」
そうやって柊が電話している間にも、
ジェイクの射精感はどんどん募り ――。
ジェイクは柊の腕を叩いたり突いたりしながら、
必死に下半身の限界を示す。
「そっか……こっちも取り込み中なんだが、OK、
途中で洋介拾ってそっちに行くから」
通話は終わったが、
ジェイクの我慢も限界を超したようで、
「あ、あぁぁーーっ!!」
柊が子機を戻したと同時に達してしまった。
柊は何故かベッドから抜け出て、
慌てて服を着始める。
「ごめん。予定変更。キミは帰って」
「友達のとこに泊まってる予定だから帰れない」
「キミ、親と同居?」
「学生(と、言い慌てて付け加える)大学生、だから」
少しずつ受け答えがしどろもどろになっていく
ジェイクに柊は不審感を抱き始め ――、
「ふ~ん……因みに、何年?」
「今、に ―― 2年、と3年の間」
「年は?」
「はたち」
「生まれ年」
「……19、96年」
「嘘つけ、言う前に考えただろ。本当は?」
「19」
「……」
「……じゅう、はち」
「……」
「……じゅう、なな?」
思わず柊は ”ククッ” と、笑ってしまう。
「何のカウントダウンだよ……」
そして遂にジェイクは、自分の本当の年を明かす。
「……じゅう、ろく」
「!! シット」
(オレ、淫行の現行犯、確定……)
落ち込み、呆れる柊。
「ったく、最近の10代はどうなってんだ」
因みに、そう言う柊の初体験は12の時だった。
「……とにかく、出るぞ」
「何かあったの?」
「赤ん坊が生まれる。オレのな」
「はぁっ??」
2人、服を着たあとは、
そのまま慌ただしく部屋から出て、
車で夜中の国道90号線を疾走。
途中、親友・松浪 洋介(まつなみ ようすけ)を
拾う ――。
柊を密かに思い続けている松浪としては、
ジェイクの存在がとってもウザい!
だから迎えに来た車にジェイクを見つけて
『連れて来たのかよ!?』
と怒鳴ってしまうほどには、邪魔に思っている。
そうして3人は一路、
本来の目的地・チルドレンズ・メモリアル病院へ。
*** *** ***
(注略:アメリカの最高裁で同性婚が合憲だという
判決が下されたのは、2015年6月26日)
真夜中の3時だというのにその病室は人で溢れ、
皆、満面の笑みを浮かべていた。
皆の注目の的は、生まれたばかりの我が子を
胸に抱き柔らかく微笑んでいる、
エレン(ネル)とそのパートナー・ステファニー
(ステフ)がいた。
女性同士のレズビアンカップルだ。
息せき切って現れた柊らに一同は道を空けた。
初めて、我が子
(と言っても、精子を提供しただけだが)
との対面に相好を崩す柊。
『フフフ……女の子よ。ど~お? 抱いてみる?』
『いい、のか?』
ネルからそうっと赤ん坊を差し出された柊に、
すかさずステフが忠告する。
『落とさないでよ』
『分かってるよ……わぉ、軽いなぁ……ハ~イ、
お前のパパだぞー』
赤ん坊を自分の腕に柊が抱いた瞬間を、
松浪がカメラでパチリ。
『―― 2800グラム。初産の割りには安産
だったって』
『で、名前は?』
『ん~ ―― 私はおばあちゃんからもらって
”キャサリン”がいいって言ったんだけど。
ステフは”マーガレット”がいいって』
『キャスにマギーかぁ ―― 両方いい感じだな……
おーいプリンセス、お前はどっちがいい?』
そうやって我が子を見つめる柊の表情は
慈愛と温かさに満ちていた……。
*** *** ***
赤ん坊と出産直後の母親を気遣って、
早々に病室を後にした柊・ジェイク・松浪の
3人は同じ道を辿って帰路につく。
但し、今度の運転役は松浪で。
柊とジェイクは2人仲良く後部座席に落ち着き、
まるで松浪へ魅せつけるようイチャイチャ ――。
松浪は憮然とした表情で、
フロントグラス越しに柊を見ながら。
「あー、キミ、ジョン、って言ったっけ?」
「ジェイクだ」
「**辺りで落とすけど ――」
「落とすってなんだよ~。もちろんジェイクはオレと
一緒に帰るよなー?」
「……う、うん」
「ほ~らな。だから、まっすぐオレのアパートに
行ってくれ」
「オレはお前らのドライバーじゃねぇぞ」
松浪の小言も何のその、柊はジェイクにキスをして
ゆっくりその顔を下部へ。
松浪は”?@!”と我が目を疑う。
布ズレ音が微かにして、
ジェイクが小さく甘い声を漏らす。
「慎之介……っ、てめぇ、いい加減にしろよ……」
『フフフ……この、ヤキモチ焼きぃ』
ジェイクの股間に顔を伏せた柊が
何をやっているか?
は、読者の皆さんのご想像にお任せ致します。
「…………」
2人はキスでお互いを高め合い、
そのままベッドのある衝立の向こうへ雪崩れ込む。
「な、なんか、やばい……」
「んー? どうして」
キスだけでKO寸前のジェイクをベッドに押し倒し、
その上へ馬乗りに跨る柊。
「だって、こんなの初めてで……」
「だろうなー、オレもキスだけでこんなにしてる奴、
見るの久しぶりだわ。すっげぇー、新鮮」
と、爆発寸前の……に、触れられジェイクは悶絶。
「ん、ふっ ―― だ、だめ……っ」
「夜は長いんだ。まぁだ、イクなよ~」
そう言って柊はジェイクの下半身を、
ゆっくり嬲り始めた。
「あぁぁっ! ホントだめだってっ。手ぇ離して」
「さぁて ―― こんな可愛いジェイに質問です……
キミ、普段は受け? 攻め?」
「……一応、リバ」
「わぉ ――」
柊は意外な驚きで目を見張った。
「ますます頼もしいな」
「へ、へへへ、そうかぁ? ―― あぁ ン
……は、ぁ……あ、の ――」
「なぁに?」
「んふ……マ、ジ、も、だめだから……ゆるし ――」
「面白いから嫌だ。気持ちいいだろー? 自分の欲望には
もっと素直にならなきゃ」
「は……んン ―― っ、はぁはぁはぁ……」
そうやって、ジェイクで遊んでいる所に
固定電話のベルが鳴る。
「チッ ―― 留守電入れ忘れた」
「忘れないでよぉ!」
「電話終わったら相手してやっから、それまで
我慢な?」
「ええ~~っ」
柊はジェイクのジュニアも弄びつつ、
電話の応対にも出た。
「はい、柊 ―― なんだ、のぶか……ああっ?!
って、マジかよ?? あとどれ位で生まれそうだ?」
そうやって柊が電話している間にも、
ジェイクの射精感はどんどん募り ――。
ジェイクは柊の腕を叩いたり突いたりしながら、
必死に下半身の限界を示す。
「そっか……こっちも取り込み中なんだが、OK、
途中で洋介拾ってそっちに行くから」
通話は終わったが、
ジェイクの我慢も限界を超したようで、
「あ、あぁぁーーっ!!」
柊が子機を戻したと同時に達してしまった。
柊は何故かベッドから抜け出て、
慌てて服を着始める。
「ごめん。予定変更。キミは帰って」
「友達のとこに泊まってる予定だから帰れない」
「キミ、親と同居?」
「学生(と、言い慌てて付け加える)大学生、だから」
少しずつ受け答えがしどろもどろになっていく
ジェイクに柊は不審感を抱き始め ――、
「ふ~ん……因みに、何年?」
「今、に ―― 2年、と3年の間」
「年は?」
「はたち」
「生まれ年」
「……19、96年」
「嘘つけ、言う前に考えただろ。本当は?」
「19」
「……」
「……じゅう、はち」
「……」
「……じゅう、なな?」
思わず柊は ”ククッ” と、笑ってしまう。
「何のカウントダウンだよ……」
そして遂にジェイクは、自分の本当の年を明かす。
「……じゅう、ろく」
「!! シット」
(オレ、淫行の現行犯、確定……)
落ち込み、呆れる柊。
「ったく、最近の10代はどうなってんだ」
因みに、そう言う柊の初体験は12の時だった。
「……とにかく、出るぞ」
「何かあったの?」
「赤ん坊が生まれる。オレのな」
「はぁっ??」
2人、服を着たあとは、
そのまま慌ただしく部屋から出て、
車で夜中の国道90号線を疾走。
途中、親友・松浪 洋介(まつなみ ようすけ)を
拾う ――。
柊を密かに思い続けている松浪としては、
ジェイクの存在がとってもウザい!
だから迎えに来た車にジェイクを見つけて
『連れて来たのかよ!?』
と怒鳴ってしまうほどには、邪魔に思っている。
そうして3人は一路、
本来の目的地・チルドレンズ・メモリアル病院へ。
*** *** ***
(注略:アメリカの最高裁で同性婚が合憲だという
判決が下されたのは、2015年6月26日)
真夜中の3時だというのにその病室は人で溢れ、
皆、満面の笑みを浮かべていた。
皆の注目の的は、生まれたばかりの我が子を
胸に抱き柔らかく微笑んでいる、
エレン(ネル)とそのパートナー・ステファニー
(ステフ)がいた。
女性同士のレズビアンカップルだ。
息せき切って現れた柊らに一同は道を空けた。
初めて、我が子
(と言っても、精子を提供しただけだが)
との対面に相好を崩す柊。
『フフフ……女の子よ。ど~お? 抱いてみる?』
『いい、のか?』
ネルからそうっと赤ん坊を差し出された柊に、
すかさずステフが忠告する。
『落とさないでよ』
『分かってるよ……わぉ、軽いなぁ……ハ~イ、
お前のパパだぞー』
赤ん坊を自分の腕に柊が抱いた瞬間を、
松浪がカメラでパチリ。
『―― 2800グラム。初産の割りには安産
だったって』
『で、名前は?』
『ん~ ―― 私はおばあちゃんからもらって
”キャサリン”がいいって言ったんだけど。
ステフは”マーガレット”がいいって』
『キャスにマギーかぁ ―― 両方いい感じだな……
おーいプリンセス、お前はどっちがいい?』
そうやって我が子を見つめる柊の表情は
慈愛と温かさに満ちていた……。
*** *** ***
赤ん坊と出産直後の母親を気遣って、
早々に病室を後にした柊・ジェイク・松浪の
3人は同じ道を辿って帰路につく。
但し、今度の運転役は松浪で。
柊とジェイクは2人仲良く後部座席に落ち着き、
まるで松浪へ魅せつけるようイチャイチャ ――。
松浪は憮然とした表情で、
フロントグラス越しに柊を見ながら。
「あー、キミ、ジョン、って言ったっけ?」
「ジェイクだ」
「**辺りで落とすけど ――」
「落とすってなんだよ~。もちろんジェイクはオレと
一緒に帰るよなー?」
「……う、うん」
「ほ~らな。だから、まっすぐオレのアパートに
行ってくれ」
「オレはお前らのドライバーじゃねぇぞ」
松浪の小言も何のその、柊はジェイクにキスをして
ゆっくりその顔を下部へ。
松浪は”?@!”と我が目を疑う。
布ズレ音が微かにして、
ジェイクが小さく甘い声を漏らす。
「慎之介……っ、てめぇ、いい加減にしろよ……」
『フフフ……この、ヤキモチ焼きぃ』
ジェイクの股間に顔を伏せた柊が
何をやっているか?
は、読者の皆さんのご想像にお任せ致します。
「…………」
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