29 / 50
綱吉と悪タレ3人衆
しおりを挟む「―― あ~、つまんねぇー、なんかおもしれー事
ねぇかなぁ」
と、言い出したのは、童顔でいがぐり坊主頭の
橘 邦生(たちばな くにお)、通称・クニ。
熱血野球バカ!。
祠堂にもスポーツ推薦で入った。
野球部の副キャプテン。
「じゃ、*丁目に新しく出来たってゲーセン行って
みねぇ?」
これは、メンバーいちのゲームヲタク・西真守
(にし まもる)、通称・マモ。
ゲーム関連の仕事につきたいと思っており、
とりあえずはプログラミングの専門学校入学を
目指している。
「マモはいつもとりあえずゲームだよなー」
羽柴 義経(はしば よしつね)・通称・よっしー。
自分の前世は絶対戦国時代の忍者だと、
固く信じている変わり者。
以上の3名にいつもはあつしも加えて、
大抵5人でツルんでいる。
今日あつしは家業の手伝いで欠席。
「……とりあえずー、そろそろ下校しなきゃ
ヤバくね?」
地域で流している”夕焼け小焼け”のメロディーが
微かに聞こえ、気が付けば時刻は夕方の5時。
いつも解散する時間をとうに越していた。
「やっべー、正門閉められちまったぜ」
そこへ誰か(多分先生)が外から声をかけてきた。
『お~い、まだ誰か中にいるんかぁ~?』
「あ、今出まーす」
扉が開かれ外から声をかけてきた人物が戸口に
たった。
「なんだぁ~」
「手嶌かよ」
「ビビらせんなよ~」
戸口に立った、手嶌は綱吉たち4人を問題視しない
数少ない先生だった。
因みに、俺らクラスの副担任。
「お前ら、また5時限目の授業からフケてたろ」
「まぁまぁ、固いこと言いなさんなって」
「数学のイヤミ、マジ苦手なんだもん」
「ン~……ま、それは俺も同じだけどよー、少なくとも
卒業確定させるまでは普通の学生してくれや」
「急にどうしたんよ? 先生」
「えっ ―― どうした? って……」
「もしかしてー、山ノ内辺りに俺らの事もっと
監視しとけとでも言われた?」
「げっ! なんで、もう知ってるんだ?」
と、口走ってしまってから”しまった!”と
口を塞いでも手遅れ。
「え~~っ、マジでぇ??」
「ちっくしょうっ!
教頭の奴ぅ。いつまで俺らの事
目の敵にしてんだよっ」
「……あ、そう言えば先生、俺前から1度聞きたい事
あったんですけど」
「な、何だよ」
「……試していーい?」
「え?」
手嶌がそう言うやいなや、綱吉は手嶌に何かの技を
仕掛けたが反対に目にも留まらぬ返し技で尻もちを
つかされた。
綱吉がやり込められる姿など、初めて見たクニ・
マモ・よっしーは唖然・呆然。
急に技を仕掛けられた手嶌も同じような顔つきだ。
「お前、何だよいきなり……」
「……やっぱり」
「え?」
「大丈夫かよ?! ツナ」
「うん、大丈夫 ―― えへへ……オッケー、あんたの
頼みなら聞くよ、手嶌センセ」
「は?」
「で、どうすればいい?」
「えっ ―― じゃあ……とりあえずは、
真っ直ぐ自宅へ帰れ」
「よっしゃー、じゃあ、本日はこれにて解散!」
「「ええ~~っっ!?」」
「ちょっ、どうして? ツナっ」
「どうしてでもだ ―― じゃ、またねセンセ。
よっしー、行くよ」
「おう」
綱吉はよっしーと共に立ち去って行く。
一体、あれの何処が悪魔なんだ?
聞き分けのいい、ごく普通の生徒じゃねぇか。
「どうゆう事なんだよっ」
「なぁ、手嶌ってツナの何な訳??」
「何でツナはお前の言う事素直に聞くんだよ?!」
「信じらんねぇ、あのツナがいとも容易く尻もち
なんて」
「だ~~っ、もう、うっせー、今泉はお前らの何なん
だよっ」
「「あいつは俺らだけの ――」」
「ヒーローだ」「アイドルだ」
は、ぁぁっ?!
余計、訳わかんね~……。
===================
女生徒Aの証言 ――
『あー今泉さん達? 別に迷惑はしてないよー。
普通に話すし』
男子生徒Aの証言 ――
『今泉ぃ? ってか、あいつのマブダチの八神が
チョ~頭良くて、俺ら試験前はしょっちゅう
世話になってるんすよ。マジ、あいつらには
助けられてるっす』
女生徒Bの証言 ――
『あぁ、あの不良の人達ですか? 良く知らないです。
何か、怖いし近寄りがたくて』
男子生徒Bの証言 ――
『あ、ボク、基本的にヤンキーは嫌いですから』
===================
要するに、あいつらを嫌うのはあいつらの事を
良く知らん人間って事か……。
0
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
タトゥーの甘い檻
マリ・シンジュ
BL
執着系わんこ攻(大学生)× 高潔な美形教授受(30代)
どのお話も単体でお楽しみいただけます。
「先生、ここ……僕の瞳を入れるから。ずっと、僕だけを見てて」
真面目な大学教授・新城が、大学生の・羽生にだけ許した、あまりにも淫らな「わがまま」。
それは、誰にも見えない内腿の奥深くに、消えないタトゥーを刻むこと。
「下書き」と称して肌を赤く染めるペン先の冷たさ。
アトリエの無機質なライトの下、四つん這いで晒される大人の矜持。
ずっと年下の青年の、必死で、残酷で、純粋な独占欲。
愚かだと知りながら、新城はその熱に絆され、ゆっくりと「聖域」を明け渡していく――。
「……お前のわがままには、最後まで付き合う」
針が通るその時、二人の関係は一生消えない「共犯」へと変わる。
執着攻め×年上受け、密やかに刻まれる秘め事のお話。
告白ごっこ
みなみ ゆうき
BL
ある事情から極力目立たず地味にひっそりと学園生活を送っていた瑠衣(るい)。
ある日偶然に自分をターゲットに告白という名の罰ゲームが行われることを知ってしまう。それを実行することになったのは学園の人気者で同級生の昴流(すばる)。
更に1ヶ月以内に昴流が瑠衣を口説き落とし好きだと言わせることが出来るかということを新しい賭けにしようとしている事に憤りを覚えた瑠衣は一計を案じ、自分の方から先に告白をし、その直後に全てを知っていると種明かしをすることで、早々に馬鹿げたゲームに決着をつけてやろうと考える。しかし、この告白が原因で事態は瑠衣の想定とは違った方向に動きだし……。
テンプレの罰ゲーム告白ものです。
表紙イラストは、かさしま様より描いていただきました!
ムーンライトノベルズでも同時公開。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
藍色の冬、シトラスの檻
そらいろ
BL
冬は、すべての音を奪っていく。
海外から帰国した白瀬 澪(しらせ れい)を待っていたのは、あまりにも好条件なルームシェアと完璧な同居人・結城 朔(ゆうき さく)だった。
穏やかで過保護なほど優しい朔との生活。
しかし、部屋に満ちる微かなシトラスの香りが、澪の古い記憶を呼び起こす。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる