明日への扉 ~~ 伝えたい気持ち

NADIA 川上

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邂逅編

同窓会inファミリーレストラン

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 キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン ――――
 
 授業終了のベルが鳴り渡り。
 
 
「じゃ、今日はここまで。各自予習はしっかり
 やっておくように」
 
 
 先生が教室を後にすると、 
 クラスメイト達もざわざわと三々五々、
 帰り支度を始める。

 『おつかれー』と悠里の席までやって来たのは
 小学校の時からクラスが一緒だった世良 忍。
 
 
「行くんだろ? 同窓会」

「えー、行くの??」

「って、行かん気ぃだったんか?」

「だって、**学のレポート今週中に仕上げなきゃ
 だし、明日は第2外国語の小テストだし」

「お前は幹事だろ」

「あ、そうでした……」

「しっかりしろよ。会場の準備、俺も手伝ってやる
 からさ」

「ふふ、手伝うって言っても、席順決めるスピードくじ
 作るくらいだよ」
 
 
 って、事で、隣の教室で経済史の講義を受けていた
 幸作も合流し、3人で同窓会の会場になってる
 ファミレスへ向かう。



「―― あの先に見える店だよな?」

「うん ――」


 なんだ……駅から案外近いじゃない

 そう思った時

 ブブブ……メールの着信
 【 椎名 和弥 】


 受信メールを開くと ――、


 ”ユーリちゃん達はまだですか? 
  席……なくなりそうなんやけど ”


 ……え
 だって、まだ30分も前


「―― 早くしないと席なくなっちゃうって、
 椎名くんが」

「あいつは何にしてもせっかちだからな」


 こんなに皆……張り切って来るなんて
 思わなかった


***** ***** *****


 ガラ――ッ


「遅くなり……」

「わあっ!! 悠里! 幸作! しのぶー」

「待ってたんだよっ――!!」


 何だろう?
 この異様な盛り上がり……気後れしそう。


「さぁさぁ、3人さんはこちらへどうぞぉ~」


 やっぱりこういう賑やかな席を仕切っていたのは、
 昔から宴会命・飲み会大好き人間の渋谷だった。

 このやたら盛り上がった状態に流されて
 3人、促されるまま席に座らせられた。


 前回から3年ぶりの集まりだ。

 全員、17才から18才。
 
 まだ、未成年なので当然アルコールはなし。

 公立中学なのに偏差値は割りと高めの学校だったので
 
 海外留学したり、他府県の有名進学校へ進んだ子も
 かなり多くて、地元&近隣の高校へ進んだ子は
 私達**期卒業生全体の約3割。
 
 でも、今回の集まりにはほぼ全員が顔を揃えていた。

 
 懐かしい話に華が咲き。

 気分はすっかり中学時代に逆戻りだ。



 
 乾杯の後はそれぞれの席に座って
 隣の人間との会話をしていたが、
 30分も過ぎると席なんてあってないようなものに
 なっていた。

 ……私はまだ自分の席に座ったままで
 料理にはしをつけていた。

 すると、今まで私の隣にいた女子が男子と
 入れ替わった。


「……お久しぶり悠里」

「――うん、久しぶりだね椎名くん。
 さっきはメールありがとう」


 ほっこり笑う彼・椎名 和弥は、
 お父さんが不慮の事故で急逝するという事さえ
 なければ私達70期卒業生の総代になってた男子だ。

 そして*年前、いよいよ帰郷するといった数時間前、
 いつも学校帰りに寄り道していたカフェへ
 呼び出されて ――。


 ====   ====

『ボ、ボクと、け、結婚を前提として
 付き合って下さいっ』

 ====   ====


 告白された。
 15年間の長い人生に於いて初めての告白は、
 返事に迷っている余裕なんかない、
 性急なものだった。

 とにかく彼は急いでいた ―― 
 なんでも、実家へ帰ればすぐにでも許嫁と婚約
 させられそうだから、って。

 そりゃあ彼だって、散々悩んだのかもしれないけど、
 自分が家業を継ぐ為実家へ帰るって間際に
 言わなくてもいいじゃん。

 結局私は椎名くんのとても不安そうに揺らぐ瞳を
 チラチラと見ながら、か細い声で
 「――ごめんなさい」って、いうのがやっとだった。
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