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成長編
合コン ①
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そうゆう嫌な予定ほど時間は早くやって来る。
合コン会場となったの駅前商店街の居酒屋”HANABI”。
先方は1人まだ来てなくて、遅れるから先始めててって事なので、15畳程の個室(小座敷)にて男女交互に座るという、典型的なスタイルで合コンはスタートした
男性陣は国立A大の医学生と大学病院の研修医。
「―― じゃあ、とりあえず自己紹介とかしとく?」
イケメンだけど、チャラくて軽そうな男、達央が場を仕切る。
「まず男からねー。俺は武東達央。彼女はいなくて
好きなタイプの女の子は ―― マリちゃんみたく清楚で可愛らしい子」
茉莉花が清楚だとしたら、ほとんどの女子もそうなるだろう。
「ちょっとぉ、達央くんってば、ノセすぎぃ」
茉莉花は出会ったばかりの達央の服の袖をひっぱってしきりに照れていた。
「俺は松居翔太。 最近仕事ばっかでクタクタだから癒やしてくれる彼女募集中ね」
「池田隆、多分この中で最年長、27才。もち独身、嫁さん募集中です(笑)」
「西晴臣。22才、女には、ま、不自由してないけど、ヤり友? セフレならいてもいいかな」
なんだこいつ?? 最低――っっ!!
全体的な第一印象は……なんかコイツら合コン慣れしてるなぁってカンジだった。
―― バンッ!
「!!!」
「わりーぃ、電話くるまで爆睡してたわ」
「おっせぇよー、柾也ぁ」
遅れてくるっていってた男の顔を見て、私は思わず目を見張り息を呑んだ。
西から”まさや”と呼ばれたその男も私を見て動揺が表情に出る。
「自己紹介、ちょうどお前の番だから」
「見合いでもあるまいし、そんなの面倒じゃね?」
三上 柾也。19才。
勉強が出来ないワケじゃないのに、未だ高3に在籍中の物好き。
学校では”近寄り難いクールビューティー”として知られている。
そしてそのあとはカラオケしたり、雑談しながら、合コンのフリータイムは流れていった。
「ちょっとお手洗い」私は立ち上がった。
「あー、マリも~ッ」茉莉花が着いてくる。
トイレで用を済ませて手を洗っていると茉莉花が横で口紅を塗り直しながら言った。
「絢音は誰かいい人見付かった?」
「う~ん……どの人も優しそうだし、話しも面白いんだけどね……」
”帯に短し襷に長し”が、正直なホンネ。
その他大勢の友達として付き合うなら”可”だが、彼氏として付き合えそうにはない、ってか、付き合う気もない。
「マリはねぇ~、柾也くん、狙っちゃぉうかなぁ」
「!!」
「何てったって特進クラスの王子様だしぃ。それに成長企業の御曹司よ。達央くんも隆くんも実家は資産家らしいけど、将来的期待度と安定感が違いすぎるわね」
おそらく今、茉莉花の脳内は自分が柾也と結婚して社長夫人になった時の妄想が
限りなく無限に展開されているんだろうけど。
私は知ってる。
お母様(温子小母さん)の跡を継ぐのは弟の正志くんで、
柾也自身は公務員になりたいと言っているんだ。
そんな柾也と私は、何を隠そう……幼馴染み。
私を産んですぐ亡くなった母と柾也のお母さんが女子高生時代の親友同士だったんだ。
自分の両親(私にとっては祖父母)を早くに亡くし天涯孤独となった
母にとって柾也の母・温子小母さんは欠けがえのない存在で、
自分の身に何か起こった時安心して私の事を任せられる人物だった。
柾也と私、お互い時々メールで近況を報告し合ったりはしてたけど、母の・・回忌の法要の後,直接顔を合わせたのは凄く久しぶりで。
だからさっき柾也が遅れてこの店に現れた時、互いを見て本当にびっくりした。
それに、茉莉花が合コンで『~~くん狙っちゃぉうかなぁ』なんて言ってきたのはかなり珍しい。
どんな時にも茉莉花が一番のお姫様で男の方から彼女に寄ってくるから。
対する柾也は茉莉花狙いって感じは全くなくて私・茉莉花・京子の他、京子が茉莉花の命令でかき集めてきた女子4人みんなへ平等に優しい笑顔で話かけてた。
「何か、バイトも兼ねてモデルやってるらしくて、柾也くんなら彼氏にしてもマリぃ、恥ずかしくないかなって」
そう言って、ウフッとかわいこブリっ子で微笑んだ。
ったく、その年で男を手玉に取れるとは……大したもんだよ。
そりゃあイケメンの方が一緒に歩いてて自分も格好がつくって事もあるけど。
いい加減、見た目だけで彼氏決めるの止めたらー?
と、私は心の中でツッコミをいれた。
「あやね~、もちろん協力してくれるよねぇ」
「きょ ―― 協力って、例えば?」
大体の想像はついたが、私はすっとぼけた。
「んなコト、いちいち言われんと分からんの? ほんとドン臭い子」
流石の私もコレにはムカついて、
「そ? ほんなら私先に帰るね。頭数合わせには応じたんやから文句ないでしょ」
と、踵を返すと、茉莉花は慌てて手のひらを返したような猫なで声で私を引き止めた。
「いやだなぁ~、私とあんたの付き合いじゃないー。
冗談でマジに怒らないでよー ―― でね、まり、柾也くんとは出来れば真面目にお付き合いしたいと思ってるの。親友として絢音も私の恋に協力して? ね?」
親友?? 良く言うわ……。
「とりあえず今夜は携番とメアド、GETしてくれればいいから。お願いねー」
と、自分の言いたい事だけさっさと言って、合コンの席へ戻っていった。
合コン会場となったの駅前商店街の居酒屋”HANABI”。
先方は1人まだ来てなくて、遅れるから先始めててって事なので、15畳程の個室(小座敷)にて男女交互に座るという、典型的なスタイルで合コンはスタートした
男性陣は国立A大の医学生と大学病院の研修医。
「―― じゃあ、とりあえず自己紹介とかしとく?」
イケメンだけど、チャラくて軽そうな男、達央が場を仕切る。
「まず男からねー。俺は武東達央。彼女はいなくて
好きなタイプの女の子は ―― マリちゃんみたく清楚で可愛らしい子」
茉莉花が清楚だとしたら、ほとんどの女子もそうなるだろう。
「ちょっとぉ、達央くんってば、ノセすぎぃ」
茉莉花は出会ったばかりの達央の服の袖をひっぱってしきりに照れていた。
「俺は松居翔太。 最近仕事ばっかでクタクタだから癒やしてくれる彼女募集中ね」
「池田隆、多分この中で最年長、27才。もち独身、嫁さん募集中です(笑)」
「西晴臣。22才、女には、ま、不自由してないけど、ヤり友? セフレならいてもいいかな」
なんだこいつ?? 最低――っっ!!
全体的な第一印象は……なんかコイツら合コン慣れしてるなぁってカンジだった。
―― バンッ!
「!!!」
「わりーぃ、電話くるまで爆睡してたわ」
「おっせぇよー、柾也ぁ」
遅れてくるっていってた男の顔を見て、私は思わず目を見張り息を呑んだ。
西から”まさや”と呼ばれたその男も私を見て動揺が表情に出る。
「自己紹介、ちょうどお前の番だから」
「見合いでもあるまいし、そんなの面倒じゃね?」
三上 柾也。19才。
勉強が出来ないワケじゃないのに、未だ高3に在籍中の物好き。
学校では”近寄り難いクールビューティー”として知られている。
そしてそのあとはカラオケしたり、雑談しながら、合コンのフリータイムは流れていった。
「ちょっとお手洗い」私は立ち上がった。
「あー、マリも~ッ」茉莉花が着いてくる。
トイレで用を済ませて手を洗っていると茉莉花が横で口紅を塗り直しながら言った。
「絢音は誰かいい人見付かった?」
「う~ん……どの人も優しそうだし、話しも面白いんだけどね……」
”帯に短し襷に長し”が、正直なホンネ。
その他大勢の友達として付き合うなら”可”だが、彼氏として付き合えそうにはない、ってか、付き合う気もない。
「マリはねぇ~、柾也くん、狙っちゃぉうかなぁ」
「!!」
「何てったって特進クラスの王子様だしぃ。それに成長企業の御曹司よ。達央くんも隆くんも実家は資産家らしいけど、将来的期待度と安定感が違いすぎるわね」
おそらく今、茉莉花の脳内は自分が柾也と結婚して社長夫人になった時の妄想が
限りなく無限に展開されているんだろうけど。
私は知ってる。
お母様(温子小母さん)の跡を継ぐのは弟の正志くんで、
柾也自身は公務員になりたいと言っているんだ。
そんな柾也と私は、何を隠そう……幼馴染み。
私を産んですぐ亡くなった母と柾也のお母さんが女子高生時代の親友同士だったんだ。
自分の両親(私にとっては祖父母)を早くに亡くし天涯孤独となった
母にとって柾也の母・温子小母さんは欠けがえのない存在で、
自分の身に何か起こった時安心して私の事を任せられる人物だった。
柾也と私、お互い時々メールで近況を報告し合ったりはしてたけど、母の・・回忌の法要の後,直接顔を合わせたのは凄く久しぶりで。
だからさっき柾也が遅れてこの店に現れた時、互いを見て本当にびっくりした。
それに、茉莉花が合コンで『~~くん狙っちゃぉうかなぁ』なんて言ってきたのはかなり珍しい。
どんな時にも茉莉花が一番のお姫様で男の方から彼女に寄ってくるから。
対する柾也は茉莉花狙いって感じは全くなくて私・茉莉花・京子の他、京子が茉莉花の命令でかき集めてきた女子4人みんなへ平等に優しい笑顔で話かけてた。
「何か、バイトも兼ねてモデルやってるらしくて、柾也くんなら彼氏にしてもマリぃ、恥ずかしくないかなって」
そう言って、ウフッとかわいこブリっ子で微笑んだ。
ったく、その年で男を手玉に取れるとは……大したもんだよ。
そりゃあイケメンの方が一緒に歩いてて自分も格好がつくって事もあるけど。
いい加減、見た目だけで彼氏決めるの止めたらー?
と、私は心の中でツッコミをいれた。
「あやね~、もちろん協力してくれるよねぇ」
「きょ ―― 協力って、例えば?」
大体の想像はついたが、私はすっとぼけた。
「んなコト、いちいち言われんと分からんの? ほんとドン臭い子」
流石の私もコレにはムカついて、
「そ? ほんなら私先に帰るね。頭数合わせには応じたんやから文句ないでしょ」
と、踵を返すと、茉莉花は慌てて手のひらを返したような猫なで声で私を引き止めた。
「いやだなぁ~、私とあんたの付き合いじゃないー。
冗談でマジに怒らないでよー ―― でね、まり、柾也くんとは出来れば真面目にお付き合いしたいと思ってるの。親友として絢音も私の恋に協力して? ね?」
親友?? 良く言うわ……。
「とりあえず今夜は携番とメアド、GETしてくれればいいから。お願いねー」
と、自分の言いたい事だけさっさと言って、合コンの席へ戻っていった。
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