青年の欲望と絶望

ドルドレオン

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青年は深いため息をつき、煙草の先端を口にくわえた。薄い煙が静かに空中に漂い、まるで彼の思考を象徴するかのように、無意味に拡散していった。彼の手元で煙が渦を巻き、虚無のように消えていく様子を見ながら、彼は自問自答を繰り返す。

「どこで、どうして、こんなふうになったんだろう?」

彼の目は虚空を見つめ、遠くの夜の闇に溶け込んでいく。遠くで車の音が響くが、それすらも彼の意識からは無関係のもののように感じられた。人々が昼夜を分かち、争い、喜び、悲しみながら生きていることに、彼はもう何の意味も見いだせない。心の中で響く、何かしらの問いが彼を縛りつけている。

「人は、みんな間違いを犯す。いや、それが当たり前だ。だって、完璧な人間なんていないんだから。」

青年は煙草を一口吸い込む。その熱さが喉を焼くが、彼はそれを感じる余裕もない。理屈ではわかっている。人はどこかで間違えるし、その度に痛みを感じ、学び、成長していくものだ。しかし、彼にはそんな成長が一向に訪れなかった。時折思う。もしあの瞬間、違う選択をしていれば、今の自分はどうなっていたのだろうか?

「違う選択…。」

彼はその言葉に足を取られた。もし過去に戻れるなら、どこで、どんな選択をし直せば、今の自分を救えるのだろうか? だが、その「もしも」が無意味であることも、彼は理解している。過去は取り戻せない。時間は常に前に進み、過ぎたことは戻らない。そして、何より、選んだ道が間違いだったのなら、そこに立ち返ることはできないという現実が、彼の心を重く押しつぶす。

煙草を指で消しながら、彼は再び考えた。「もし、すべてがただの偶然で、運命なんてものがあるとしたら…」

だが、すぐにその考えを振り払う。彼は理屈を超えたところで、最終的には自分の選択に責任を持たなければならないと感じている。それでも、あまりにも多くの選択肢が、あまりにも多くの枝分かれが彼を惑わせてきた。選べば選ぶほど、次の道がぼやけて、全てが灰色の霧の中に飲み込まれていった。

「人生って、結局、答えのない問いを続けることなんだろうか?」

彼の心に、何かしらの確信が生まれたような気がした。だが、それが明確な答えとして彼を解放するわけではなかった。むしろ、それは新たな疑問を呼び起こすだけだ。どんなに答えを探しても、得られるものはいつだって不確かで、掴みきれない。あらゆる理屈を積み重ねていっても、どこかに穴があって、結局は虚無に辿り着くのではないか。

「でも、虚無に終わらないためには、どうすればいいんだ?」

彼は再びタバコを取り出し、煙をふかしながら考える。どこで人生を間違えたのか、正確にはわからない。ただひとつ確かなのは、今、この瞬間にも、彼はまだその答えを求めているということだ。少なくとも、その問いを抱えたままでいる限り、彼はまだ生きているのだ。

煙草の灰が落ちる。彼はそれを見つめながら、再び虚空に目を向けた。



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