2 / 12
第2話 ママ友のお手伝い
しおりを挟む
「エリちゃんと一緒に帰るのよ。家に帰ってきてもママはいないんだから」
莉緒の小学校は土曜日も午前中は授業がある。
「分かってる」
くどいように言う私にうるさそうな返事をして、莉緒は出ていった。
学校から直接行くように昨日の夜から莉緒には何度も言い聞かせていた。
夫は昨日から出張で家にはいない。
約束の時間までに、皿洗いや洗濯、掃除を済ませようと思って、私のほかに誰もいなくなった家の中をドタバタと走り回る。
お昼前になんとか予定の家事を終わらせると、エリちゃんの家へ向かった。
エリちゃんの家は歩いて5分ぐらいの住宅街にある外観がお洒落な洋風の二階建ての家だ。
チャイムを鳴らすと、Tシャツにデニムというラフな姿のナオミさんが出てきた。
私よりも首一つ背の高いボーイッシュなナオミさんのこういう格好は凄く似合っている。
「ごめん。ほかのママたちにも頼んでみたんだけど、やっぱりみんな仕事があるって言われたの」
「いえ、別に……」
ナオミさんのブルーアイと目が合った。
ドキッとして、思わず下を向いてしまう。
夫もイケメンだが、中性的雰囲気を纏ったナオミさんの美貌はまた違う魅力を感じさせる。
ナオミさんに見つめられて顔が赤らんでしまっているかもしれない。
「入って」
外からは見たことがあるが、家の中に入るのは初めてだった。
案内されたキッチンはかなり広い。
「アイランドキッチンなんですね。いいなあ。使いやすいですよね」
私はアイランドキッチンに憧れていある。
今は賃貸マンションなので勝手なリフォームはできないが、いつかマイホームを持ったときはアイランドキッチンにしたいと思っていた。
さらに最新式の大型の冷蔵庫まで置かれている。
これも私がずっと欲しかったものだ。
「そうね」
ナオミさんが微笑んだ。
カウンターの上にはケーキやオムライス、サラダなどがすでに並べられている。
「私はなにをすればいいですか?」
ほとんど用意ができているように見える。
私がすることはもう何もなさそうだ。
「オムライスにケチャップで『お誕生日おめでとう』って書いてくれる?」
ナオミさんは生クリームでコーティングされているケーキの上にチョコレートクリームの入ったペン状の絞り器を使って文字を上手に書いていく。
「ケーキは手作りしたんですか?」
「ええ。美味しいかどうかわからないけど」
謙遜したようにナオミさんは言うが、ケーキを作れるなんてすごい。
私なんて莉緒の誕生日ケーキはいつも買っている。
ナオミさんの真似をしてケチャップ入りの絞り器を持って字を書いてみる。
「これでいいですか」
絞り器を使って書いたことがないので、歪んだ不恰好な字がオムライスの上で踊っている。
ナオミさんのものと比べるとあまりにも下手すぎて恥ずかしい。
「あはは。なかなか芸術的な字ね。それでいいわ。あと3つにも何か書いて」
ナオミさんは笑いながらケーキを冷蔵庫に入れた。
「えーっ。無理です」
もうこれ以上は恥を晒したくはない。
「大丈夫よ。わたしも一緒に書くから」
ナオミさんもケチャップ入りの絞り器を持ってオムライスの上に絵を描き始めた。
今、小学生の女子のあいだで人気の魔法少女たちが活躍するアニメのキャラクターを描いているようだ。
「上手ですね」
「そう?」
ナオミさんが微笑んだ。
小説家で、料理もできて絵や字も上手く、そのうえ美人。
天は二物も三物もナオミさんに与えている。
あまりにも不公平だ。
自分とナオミさんのあまりの違いに逃げ出したくなる。
でも、そんなことはできない。
もう子どもではないのだから、現実から逃げるわけにはいかない。
自分のできることをしようと思った。
仕方がないので、お花と太陽というありふれた絵を描いてみる。
まあまあの出来かなと自分では思うが、ナオミさんの絵と見比べるとその差は歴然。
顔が引き攣ってしまう。
これは莉緒に食べさせよう。
「あら、絵は上手いじゃない」
一瞬、皮肉かと思って、思わずナオミさんの顔を見た。
「ここにも花を描いて」
『お誕生日おめでとう』と歪な字が書かれているオムライスの空いたところを指す。
「いいんですか? ナオミさんの絵の方が良くないですか?」
「そういうかわいい花の絵はうまく描けないのよね。エリはかわいい花の絵が好きなの」
どうやら皮肉ではなさそうだ。
褒められると悪い気はしない。
自分の歪な字の下にお花の絵を描いた。
少しは字のマズさを誤魔化せただろうか。
「ただいま。ママ、みんな来たよ」
全部のオムライスに二人で絵を描き終えたときに、エリちゃんの元気な声がした。
女の子たちのにぎやかな声も聞こえてくる。
どうやら、エリちゃんは誕生日会にくることになっていた子たちを引き連れて帰ってきたようだ。
莉緒以外の2人の子たちのお母さんは働いているから、学校から直接エリちゃんの家に来たほうが安心だろう。
「ママ、まだ?」
エリちゃんがキッチンに入ってきた。
ナオミさんはハンサムという言葉がしっくりくるが、エリちゃんは目がクリクリして、お人形みたいな可愛い顔をしている。
少しウェーブのかかった栗色の髪を肩で揃えたミディアムヘアもよく似合っていた。
ほかの子たちはエリちゃんの後ろから興味深げにキッチンを覗いてくる。
莉緒と目が合った。
はにかんだような微笑みを浮かべて莉緒は私から目をそらした。
「そんなところに立っていたら邪魔。手を洗って部屋で待っていなさい。みんなもちゃんと手を洗いなさい」
「はーい」
ナオミさんに言われて、騒がしい集団はキッチンを離れていった。
「思ったより早く来たわね」
ナオミさんが渋い声を出して、冷蔵庫からケーキとサラダを取り出した。
「そうですね」
みんな一緒にくるとは、ナオミさんは考えていなかったようだ。
「とりあえずオムライスとサラダを二階に持っていって」
「はい」
私はナオミさんから受け取ったトレイを受け取った。
二階には左右に四つ、正面に一つのドアがあったが、子どもたちのにぎやかな声が廊下まで聞こえていたので迷わずにすんだ。
ナオミさんはシングルマザーで、エリちゃんと二人暮らしだと聞いている。その割には部屋数がかなり多いようなに気がした。
ドアを開けると、フローリングの部屋に高そうな絨毯が敷いてある。
子ども部屋にしてはかなり広い。
机、本棚、ベッドなどが置いてあり、さらに真ん中にはローテーブルまで置いているが、4人の子どもたちが座ってもまだ十分なスペースがある。
4畳半の部屋に莉緒を押し込めている我が家とは大違いだ。
「わあー、オムライスだ」
エリちゃんが嬉しそうに手を叩いた。
「はい。どうぞ」
間違えないように字と絵が書いてあるオムライスの入った皿をエリちゃんの前に置く。
「このお花は莉緒ちゃんのママが書いたの?」
エリちゃんがオムライスを指さした。
「そうよ」
やっぱり、下手だと思われているのだろうか。
「かわいい」
かわいいことを言つてくれる。
思わずギュッと抱きしめたくなった。
「ほんとうだ。かわいい」
ほかの子たちも覗き込むように見ながら言った。
莉緒は少し誇らしげな顔をしている。
「ケーキもくるからちょっと待っててね」
にぎやかな部屋をあとにして、私は下りていった。
「何度も悪いけどこれを一緒に持ってきてもらえる?」
ケーキの入った大皿を大事にそうに持ったナオミさんが、テーブルに並べてある取り皿やフォークなどを目で示した。
「はい」
持って帰ってきたトレイにそれらを入れてナオミさんの後についていった。
部屋に入ると、ナオミさんはケーキをテーブルの真ん中に置き、10本のローソクを立ててライターで火をつけた。
ハッピーバースデーをみんなで歌い、エリちゃんがローソクの火を吹き消す。
ナオミさんはケーキの大きさが、だいたい均等になるように切り分けて、取り皿の上にのせていった。
私はそれを一つずつ子どもたちの前に置いていく。
「はい。遠慮なく食べて。ママたちは下にいるから用事があったら呼んで」
ナオミさんと私は子どもたちが食べ始めると、部屋を出て一階のキッチンに戻った。
「わたしたちも食べましょう」
オムライスに使った残りのチキンライスやサラダで昼食を取ることになった。
ダイニングのいかにも高級そうなテーブルと椅子に座る。
小説家というのは、かなり儲かるんだなと思った。
「すみません。莉緒だけでなく、私までご馳走になってしまって。材料費は払います」
「いらない。どうせ子どもたちに作った残り物だし。遠慮せずに食べて」
私は勧められるまま遠慮なく食べることにした。
莉緒の小学校は土曜日も午前中は授業がある。
「分かってる」
くどいように言う私にうるさそうな返事をして、莉緒は出ていった。
学校から直接行くように昨日の夜から莉緒には何度も言い聞かせていた。
夫は昨日から出張で家にはいない。
約束の時間までに、皿洗いや洗濯、掃除を済ませようと思って、私のほかに誰もいなくなった家の中をドタバタと走り回る。
お昼前になんとか予定の家事を終わらせると、エリちゃんの家へ向かった。
エリちゃんの家は歩いて5分ぐらいの住宅街にある外観がお洒落な洋風の二階建ての家だ。
チャイムを鳴らすと、Tシャツにデニムというラフな姿のナオミさんが出てきた。
私よりも首一つ背の高いボーイッシュなナオミさんのこういう格好は凄く似合っている。
「ごめん。ほかのママたちにも頼んでみたんだけど、やっぱりみんな仕事があるって言われたの」
「いえ、別に……」
ナオミさんのブルーアイと目が合った。
ドキッとして、思わず下を向いてしまう。
夫もイケメンだが、中性的雰囲気を纏ったナオミさんの美貌はまた違う魅力を感じさせる。
ナオミさんに見つめられて顔が赤らんでしまっているかもしれない。
「入って」
外からは見たことがあるが、家の中に入るのは初めてだった。
案内されたキッチンはかなり広い。
「アイランドキッチンなんですね。いいなあ。使いやすいですよね」
私はアイランドキッチンに憧れていある。
今は賃貸マンションなので勝手なリフォームはできないが、いつかマイホームを持ったときはアイランドキッチンにしたいと思っていた。
さらに最新式の大型の冷蔵庫まで置かれている。
これも私がずっと欲しかったものだ。
「そうね」
ナオミさんが微笑んだ。
カウンターの上にはケーキやオムライス、サラダなどがすでに並べられている。
「私はなにをすればいいですか?」
ほとんど用意ができているように見える。
私がすることはもう何もなさそうだ。
「オムライスにケチャップで『お誕生日おめでとう』って書いてくれる?」
ナオミさんは生クリームでコーティングされているケーキの上にチョコレートクリームの入ったペン状の絞り器を使って文字を上手に書いていく。
「ケーキは手作りしたんですか?」
「ええ。美味しいかどうかわからないけど」
謙遜したようにナオミさんは言うが、ケーキを作れるなんてすごい。
私なんて莉緒の誕生日ケーキはいつも買っている。
ナオミさんの真似をしてケチャップ入りの絞り器を持って字を書いてみる。
「これでいいですか」
絞り器を使って書いたことがないので、歪んだ不恰好な字がオムライスの上で踊っている。
ナオミさんのものと比べるとあまりにも下手すぎて恥ずかしい。
「あはは。なかなか芸術的な字ね。それでいいわ。あと3つにも何か書いて」
ナオミさんは笑いながらケーキを冷蔵庫に入れた。
「えーっ。無理です」
もうこれ以上は恥を晒したくはない。
「大丈夫よ。わたしも一緒に書くから」
ナオミさんもケチャップ入りの絞り器を持ってオムライスの上に絵を描き始めた。
今、小学生の女子のあいだで人気の魔法少女たちが活躍するアニメのキャラクターを描いているようだ。
「上手ですね」
「そう?」
ナオミさんが微笑んだ。
小説家で、料理もできて絵や字も上手く、そのうえ美人。
天は二物も三物もナオミさんに与えている。
あまりにも不公平だ。
自分とナオミさんのあまりの違いに逃げ出したくなる。
でも、そんなことはできない。
もう子どもではないのだから、現実から逃げるわけにはいかない。
自分のできることをしようと思った。
仕方がないので、お花と太陽というありふれた絵を描いてみる。
まあまあの出来かなと自分では思うが、ナオミさんの絵と見比べるとその差は歴然。
顔が引き攣ってしまう。
これは莉緒に食べさせよう。
「あら、絵は上手いじゃない」
一瞬、皮肉かと思って、思わずナオミさんの顔を見た。
「ここにも花を描いて」
『お誕生日おめでとう』と歪な字が書かれているオムライスの空いたところを指す。
「いいんですか? ナオミさんの絵の方が良くないですか?」
「そういうかわいい花の絵はうまく描けないのよね。エリはかわいい花の絵が好きなの」
どうやら皮肉ではなさそうだ。
褒められると悪い気はしない。
自分の歪な字の下にお花の絵を描いた。
少しは字のマズさを誤魔化せただろうか。
「ただいま。ママ、みんな来たよ」
全部のオムライスに二人で絵を描き終えたときに、エリちゃんの元気な声がした。
女の子たちのにぎやかな声も聞こえてくる。
どうやら、エリちゃんは誕生日会にくることになっていた子たちを引き連れて帰ってきたようだ。
莉緒以外の2人の子たちのお母さんは働いているから、学校から直接エリちゃんの家に来たほうが安心だろう。
「ママ、まだ?」
エリちゃんがキッチンに入ってきた。
ナオミさんはハンサムという言葉がしっくりくるが、エリちゃんは目がクリクリして、お人形みたいな可愛い顔をしている。
少しウェーブのかかった栗色の髪を肩で揃えたミディアムヘアもよく似合っていた。
ほかの子たちはエリちゃんの後ろから興味深げにキッチンを覗いてくる。
莉緒と目が合った。
はにかんだような微笑みを浮かべて莉緒は私から目をそらした。
「そんなところに立っていたら邪魔。手を洗って部屋で待っていなさい。みんなもちゃんと手を洗いなさい」
「はーい」
ナオミさんに言われて、騒がしい集団はキッチンを離れていった。
「思ったより早く来たわね」
ナオミさんが渋い声を出して、冷蔵庫からケーキとサラダを取り出した。
「そうですね」
みんな一緒にくるとは、ナオミさんは考えていなかったようだ。
「とりあえずオムライスとサラダを二階に持っていって」
「はい」
私はナオミさんから受け取ったトレイを受け取った。
二階には左右に四つ、正面に一つのドアがあったが、子どもたちのにぎやかな声が廊下まで聞こえていたので迷わずにすんだ。
ナオミさんはシングルマザーで、エリちゃんと二人暮らしだと聞いている。その割には部屋数がかなり多いようなに気がした。
ドアを開けると、フローリングの部屋に高そうな絨毯が敷いてある。
子ども部屋にしてはかなり広い。
机、本棚、ベッドなどが置いてあり、さらに真ん中にはローテーブルまで置いているが、4人の子どもたちが座ってもまだ十分なスペースがある。
4畳半の部屋に莉緒を押し込めている我が家とは大違いだ。
「わあー、オムライスだ」
エリちゃんが嬉しそうに手を叩いた。
「はい。どうぞ」
間違えないように字と絵が書いてあるオムライスの入った皿をエリちゃんの前に置く。
「このお花は莉緒ちゃんのママが書いたの?」
エリちゃんがオムライスを指さした。
「そうよ」
やっぱり、下手だと思われているのだろうか。
「かわいい」
かわいいことを言つてくれる。
思わずギュッと抱きしめたくなった。
「ほんとうだ。かわいい」
ほかの子たちも覗き込むように見ながら言った。
莉緒は少し誇らしげな顔をしている。
「ケーキもくるからちょっと待っててね」
にぎやかな部屋をあとにして、私は下りていった。
「何度も悪いけどこれを一緒に持ってきてもらえる?」
ケーキの入った大皿を大事にそうに持ったナオミさんが、テーブルに並べてある取り皿やフォークなどを目で示した。
「はい」
持って帰ってきたトレイにそれらを入れてナオミさんの後についていった。
部屋に入ると、ナオミさんはケーキをテーブルの真ん中に置き、10本のローソクを立ててライターで火をつけた。
ハッピーバースデーをみんなで歌い、エリちゃんがローソクの火を吹き消す。
ナオミさんはケーキの大きさが、だいたい均等になるように切り分けて、取り皿の上にのせていった。
私はそれを一つずつ子どもたちの前に置いていく。
「はい。遠慮なく食べて。ママたちは下にいるから用事があったら呼んで」
ナオミさんと私は子どもたちが食べ始めると、部屋を出て一階のキッチンに戻った。
「わたしたちも食べましょう」
オムライスに使った残りのチキンライスやサラダで昼食を取ることになった。
ダイニングのいかにも高級そうなテーブルと椅子に座る。
小説家というのは、かなり儲かるんだなと思った。
「すみません。莉緒だけでなく、私までご馳走になってしまって。材料費は払います」
「いらない。どうせ子どもたちに作った残り物だし。遠慮せずに食べて」
私は勧められるまま遠慮なく食べることにした。
1
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる