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第5章 緋色の龍宮(饗宴)
5-4.赤い女王のプレゼンテーション
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王麗(ワン・リー)という「赤龍」が、あの真っ赤なビキニ姿で衝撃の登場を果たしてから1週間。
黒崎のタブレットには、彼女から事前に送られた極秘のメールが届いていた。
添付されていたのは、単なる建設計画ではない。それは、島の地図を根底から塗り替える、美しくも禍々しい「深海の要塞」の設計図だった。
建設予定地として指定されたのは、島の西側。そこはかつて、サラが白石によって手足を鎖でグルグル巻きにされ、冷酷に海へと放り込まれた因縁の海域だった。海岸線からわずか数十メートルで海底が断崖のように落ち込み、一気に水深40メートルに達するその海域は、潮の流れが速く、今なお「絶望の淵」の記憶を秘めている。
約束の朝。サラの家のリビングに、王麗(ワン・リー)が再び姿を現した。
今回の彼女は、ビジネスの装いでありながら、放たれる色気は前回を凌駕していた。身体のラインを完璧に拾い上げる、目の覚めるような赤の超ミニワンピース。
裾からは、鍛え抜かれた長くしなやかな脚が、眩いばかりの素肌を晒して伸びている。素足に履いた赤のハイヒールが、大理石の床を叩くたびに支配的な音を響かせた。
彼女の背後には、彫刻のように無表情で屈強な黒人男性秘書フランク・ニーダマイヤーが控えている。
「黒崎代表、1週間ぶりですね」
リーは優雅にソファに腰を下ろすと、アロハシャツというラフな格好で寛ぐ黒崎を、値踏みするように、そして熱を帯びた瞳で見つめた。
フランクが手際よく最新型のタブレットを起動し、空間に鮮明な3Dホログラムを投影する。
「こちらが『龍宮(レッド・パレス)』の構造案。そして場所は……場所はアール島の西側の断崖絶壁の南にある入り江……」
フランクが淡々と、高水圧に耐えうる特殊アクリルの強度や、40メートルの深海でも地上と同じ室温を保つ生命維持システムについて解説している間、リーは図面など一度も見なかった。
彼女は黒崎を射抜くように見つめ、長く美しい脚を何度も、ゆっくりと組み替える。ワンピースの裾が、そのたびに危うい位置まで滑り上がり、滑らかな太腿の付け根が露わになった。
「あの海底からさらに掘るつもりよ。そこに世界で最も贅沢な場所を創る……最高に皮肉で、エロティックだと思いませんか?」
黒崎のタブレットには、彼女から事前に送られた極秘のメールが届いていた。
添付されていたのは、単なる建設計画ではない。それは、島の地図を根底から塗り替える、美しくも禍々しい「深海の要塞」の設計図だった。
建設予定地として指定されたのは、島の西側。そこはかつて、サラが白石によって手足を鎖でグルグル巻きにされ、冷酷に海へと放り込まれた因縁の海域だった。海岸線からわずか数十メートルで海底が断崖のように落ち込み、一気に水深40メートルに達するその海域は、潮の流れが速く、今なお「絶望の淵」の記憶を秘めている。
約束の朝。サラの家のリビングに、王麗(ワン・リー)が再び姿を現した。
今回の彼女は、ビジネスの装いでありながら、放たれる色気は前回を凌駕していた。身体のラインを完璧に拾い上げる、目の覚めるような赤の超ミニワンピース。
裾からは、鍛え抜かれた長くしなやかな脚が、眩いばかりの素肌を晒して伸びている。素足に履いた赤のハイヒールが、大理石の床を叩くたびに支配的な音を響かせた。
彼女の背後には、彫刻のように無表情で屈強な黒人男性秘書フランク・ニーダマイヤーが控えている。
「黒崎代表、1週間ぶりですね」
リーは優雅にソファに腰を下ろすと、アロハシャツというラフな格好で寛ぐ黒崎を、値踏みするように、そして熱を帯びた瞳で見つめた。
フランクが手際よく最新型のタブレットを起動し、空間に鮮明な3Dホログラムを投影する。
「こちらが『龍宮(レッド・パレス)』の構造案。そして場所は……場所はアール島の西側の断崖絶壁の南にある入り江……」
フランクが淡々と、高水圧に耐えうる特殊アクリルの強度や、40メートルの深海でも地上と同じ室温を保つ生命維持システムについて解説している間、リーは図面など一度も見なかった。
彼女は黒崎を射抜くように見つめ、長く美しい脚を何度も、ゆっくりと組み替える。ワンピースの裾が、そのたびに危うい位置まで滑り上がり、滑らかな太腿の付け根が露わになった。
「あの海底からさらに掘るつもりよ。そこに世界で最も贅沢な場所を創る……最高に皮肉で、エロティックだと思いませんか?」
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