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素敵なお呼ばれ
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「ちょっと、ハリソン。アマリア嬢に笑われてしまったじゃないか」
フレイディがそんなふうに砕けた口調と声で言い、おまけに内容は膨れるようなものだった。
アマリアはもう一度小さく笑ってしまったし、ハリソンも楽しげな笑みをフレイディに向けた。
「ほほ、良いではありませんか。フレイディ様が女性をお招きするなど滅多にございませんから喜ばしくて、わたくしは嬉しいのです」
「だからハリソン! そういうことを言わなくて良いと言っている」
ハリソンの言葉には、ちょっと焦ったような響きのフレイディが答えた。
アマリアは意外に思う。
いや、焦った姿がではない。
『女性を招くのは珍しい』という点だ。
これほど容姿端麗な方で、継承はまだとしても、ご立派な大人の男性でいらっしゃるのに、女性とお茶などあまりしないのだという。
つまり、恋人や婚約者はいないというのだろうか?
アマリアはそんな推測に至り、内心、首をかしげた。
そんなアマリアの様子は、フレイディもハリソンも気に留めた様子がなかった。
最後に紅茶をカップについで、ハリソンは一歩引く。
「さ、お支度も整いましたので、わたくしはこれにて失礼いたします。お代わりや御用はそちらのベルを鳴らしてくださいませ」
そして再び丁寧な礼をして、空いたカートを押して出ていった。
フレイディがそんなふうに砕けた口調と声で言い、おまけに内容は膨れるようなものだった。
アマリアはもう一度小さく笑ってしまったし、ハリソンも楽しげな笑みをフレイディに向けた。
「ほほ、良いではありませんか。フレイディ様が女性をお招きするなど滅多にございませんから喜ばしくて、わたくしは嬉しいのです」
「だからハリソン! そういうことを言わなくて良いと言っている」
ハリソンの言葉には、ちょっと焦ったような響きのフレイディが答えた。
アマリアは意外に思う。
いや、焦った姿がではない。
『女性を招くのは珍しい』という点だ。
これほど容姿端麗な方で、継承はまだとしても、ご立派な大人の男性でいらっしゃるのに、女性とお茶などあまりしないのだという。
つまり、恋人や婚約者はいないというのだろうか?
アマリアはそんな推測に至り、内心、首をかしげた。
そんなアマリアの様子は、フレイディもハリソンも気に留めた様子がなかった。
最後に紅茶をカップについで、ハリソンは一歩引く。
「さ、お支度も整いましたので、わたくしはこれにて失礼いたします。お代わりや御用はそちらのベルを鳴らしてくださいませ」
そして再び丁寧な礼をして、空いたカートを押して出ていった。
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