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5.お茶を飲みつつ派閥を変える
ヘレネ様からの手紙を手にお父様に相談する。あんなことがあり派閥を移ろうかと考えていたらしく、渡りに船ということでお茶会の参加を勧められた。私としては参加したかったので嬉しい限りだ。
ヘレネ様は優秀で美しい人だ。のちの王太子妃になられる方なので、学校内の流行を作られてるのもヘレネ様である。
こんな時だけど、ヘレネ様とお話出来るのはちょっと嬉しい。お茶会の内容は楽しいものとは程遠くなるかもしれないが。
懸念することがあるとすれば、ヘレネ様やそのお友達の方々に責められることだ。そしたら泣きっ面にハチになる。楽しみな気持ちと不安な気持ち半々で眠りについた。
「本日はお誘いありがとうございます。とても楽しみにしておりました」
食堂のテラスだが、おしゃれでゆったりとした時間が流れとても優雅だ。その優雅さはヘレネ様たちの雰囲気からただよってくる。…憧れるわ。私たちが座っている場所から少し離れてたくさんの人がこちらの様子を伺っている。
「(私たちが何を話すのか、知りたいんでしょうね。皆様)」
一通りヘレネ様のご友人を紹介していただくと、本題に入っていった。
「先日はとても大変でしたね、エリーゼ様。さぞ驚いたでしょう」
「はい、あまりの事に言葉を失ってしまいましたわ」
悲しげな表情で傷ついていますといった風に返答する。すると周りの方々が口々に慰めてくれる。この様子だと責められるような事にはならなそうだと胸を撫で下ろす。
「それにね、エリーゼ様。あなたが嫌がらせをしていたという話だけど。クララ様の勘違いだとわかったのよ」
「勘違い…ですか?」
ヘレネ様はお茶を一口飲まれると安心させるように笑って言葉を続ける。
「ええ、そう。嫌がらせがあったとなれば問題でしょう。だからあの後しっかりと調査をしたの。そしたら、三年生だけが使えることができる場所でも嫌がらせがあったようでね。エリーゼ様は部屋に入れないのに嫌がらせなんて出来ないでしょう。だから犯人は貴女じゃないってわかったんです」
第三者から貴女は犯人じゃないと言い切ってもらえ、ほっと肩の力を抜いた。無実だと言っていても信じてもらえず、心ない噂をされていたので自然と身体に力が入っていたようだ。
「それに本当に嫌がらせがあったのかも疑問視されてきてね、ちょっとクララ様の発言に矛盾が生じてきてるのよ。だから貴女の容疑は晴れたということです」
「教えてくださってありがとうございます」
久しぶりに晴れやかに笑えたような気がする。聞いたか?テラスでくつろいでるフリして、こっちの話に聞き耳を立ててる周りの奴らよ!意識を周りに向けていたら、ヘレネ様の横の令嬢がよかったら、とサッと招待状を渡してきた。
「これ、クララ様の件とは別にしても婚約解消はされたのでしょう。婚約者がいないのなら探さなければならないだろうから、うちのパーティにいらっしゃって?」
「婚約解消したばかりでそんな気分に慣れないとは思うけれど、気分転換と思ってね」
ヘレネ様やそのお友達はそれぞれ優しく笑って勧めてきた。しかし最後には貴族派から王族派に鞍替えしてね!とやんわりと言われた。もちろんですわ!!
ヘレネ様は優秀で美しい人だ。のちの王太子妃になられる方なので、学校内の流行を作られてるのもヘレネ様である。
こんな時だけど、ヘレネ様とお話出来るのはちょっと嬉しい。お茶会の内容は楽しいものとは程遠くなるかもしれないが。
懸念することがあるとすれば、ヘレネ様やそのお友達の方々に責められることだ。そしたら泣きっ面にハチになる。楽しみな気持ちと不安な気持ち半々で眠りについた。
「本日はお誘いありがとうございます。とても楽しみにしておりました」
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悲しげな表情で傷ついていますといった風に返答する。すると周りの方々が口々に慰めてくれる。この様子だと責められるような事にはならなそうだと胸を撫で下ろす。
「それにね、エリーゼ様。あなたが嫌がらせをしていたという話だけど。クララ様の勘違いだとわかったのよ」
「勘違い…ですか?」
ヘレネ様はお茶を一口飲まれると安心させるように笑って言葉を続ける。
「ええ、そう。嫌がらせがあったとなれば問題でしょう。だからあの後しっかりと調査をしたの。そしたら、三年生だけが使えることができる場所でも嫌がらせがあったようでね。エリーゼ様は部屋に入れないのに嫌がらせなんて出来ないでしょう。だから犯人は貴女じゃないってわかったんです」
第三者から貴女は犯人じゃないと言い切ってもらえ、ほっと肩の力を抜いた。無実だと言っていても信じてもらえず、心ない噂をされていたので自然と身体に力が入っていたようだ。
「それに本当に嫌がらせがあったのかも疑問視されてきてね、ちょっとクララ様の発言に矛盾が生じてきてるのよ。だから貴女の容疑は晴れたということです」
「教えてくださってありがとうございます」
久しぶりに晴れやかに笑えたような気がする。聞いたか?テラスでくつろいでるフリして、こっちの話に聞き耳を立ててる周りの奴らよ!意識を周りに向けていたら、ヘレネ様の横の令嬢がよかったら、とサッと招待状を渡してきた。
「これ、クララ様の件とは別にしても婚約解消はされたのでしょう。婚約者がいないのなら探さなければならないだろうから、うちのパーティにいらっしゃって?」
「婚約解消したばかりでそんな気分に慣れないとは思うけれど、気分転換と思ってね」
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