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第一章 リオン幼年期
18.「踊術師ターニア」
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リオンは誰もいなくなった真っ暗な森で、1人たたずんでいた。
今までに起こった出来事が複雑過ぎて、自分の中で整理出来ずにいたのだった。
(僕は一体何者なんだ、なぜ記憶が戻らないんだ。そもそもなぜこの世界にいて、僕の周りで変な出来事ばかりが起きるんだ……)
…………
リオンは少し考え込んだが、今は立ち止まっていても仕方がないと思い、疲れた体を奮い立たせて少し歩き出した。
「とにかく今はミルザを頼るしかない。もしかすると山小屋行けば二人は帰っているのかもしれない!」
微かな希望を頼りに、リオンは少し足早に山小屋に向かって歩き出した。
しばらく真っ暗な森の中の細い道を歩いていると……
「ガサッガサッ」
先の方から人が歩く様な物音が聞こえてきた。
リオンは警戒心からか、思わず道から逸れて森の中に隠れこんでしまった。
(何も隠れる必要はないけど……次は何が起きるかわからない)
身を茂みに隠したままリオンは足音が通り過ぎるのをじっと待っていた。
足音が徐々に近づき、ちょうどリオンが隠れている所にまで来た時、急に足音が消えてしまった。
(!?
なんなんだ?
もしかして、僕が隠れているのに気づいたのか!!)
リオンが怯えながら体を縮ませていると、急に若い女性と思われる声が聞こえてきた。
「あれ?
ここらへんまで歩いてきてたと思ったんだけどなぁ~……
だめだわ、かなり勘が鈍ってきてるみたいね。
こんなじゃ、またフランソワにばかにされちゃうわ
困ったなぁ……」
女性はそう呟くと、さらに道を進んで歩いて行ってしまった。
しばらくして、確実に女性の足跡と気配がなくなったのを確認すると、リオンは恐る恐る茂みから顔を出し、来た道を覗いてみた。
その時!!
「みぃ~つけた!」
「!!!」
「なぁんだ、かくれんぼなんかしちゃって、気配を消す能力はそこそこあるみたいね。
私には負けてるみたいだけど」
女性は鼻と鼻が触れそうなぐらいリオンの顔を間近にしながら、話しかけてきた。
「かなりの法力を感じたけど、こんな坊やだなんて!
ふふふ。
なかなか、かわいいじゃない」
リオンは確かに消えたはずの女性の姿が、急に現れた事に驚きはしたが、女性のあまりの自然体に警戒心は知らず知らずになくなってしまっていた。
そしてよく見ると容姿端麗で、少し大人の香りがする女性の姿に、思わず戸惑い始めていた。
「あら?
なんだが目が泳いでる様だけど、これは驚いたからじゃなさそうね。
お姉さんが抱き締めてあげようかしら?なんてね。
ふふふ」
片目をつぶって笑いかけられたリオンは、自分でも感じる程に顔が赤く染まってしまった。
「まぁまぁどこまでかわいいのかしら。
とりあえずそんな所に隠れていてもしょうがないから出ておいでよ」
無理矢理手を繋がれると、女性のなすがままにリオンは引っ張り出されてしまった。
今までに起こった出来事が複雑過ぎて、自分の中で整理出来ずにいたのだった。
(僕は一体何者なんだ、なぜ記憶が戻らないんだ。そもそもなぜこの世界にいて、僕の周りで変な出来事ばかりが起きるんだ……)
…………
リオンは少し考え込んだが、今は立ち止まっていても仕方がないと思い、疲れた体を奮い立たせて少し歩き出した。
「とにかく今はミルザを頼るしかない。もしかすると山小屋行けば二人は帰っているのかもしれない!」
微かな希望を頼りに、リオンは少し足早に山小屋に向かって歩き出した。
しばらく真っ暗な森の中の細い道を歩いていると……
「ガサッガサッ」
先の方から人が歩く様な物音が聞こえてきた。
リオンは警戒心からか、思わず道から逸れて森の中に隠れこんでしまった。
(何も隠れる必要はないけど……次は何が起きるかわからない)
身を茂みに隠したままリオンは足音が通り過ぎるのをじっと待っていた。
足音が徐々に近づき、ちょうどリオンが隠れている所にまで来た時、急に足音が消えてしまった。
(!?
なんなんだ?
もしかして、僕が隠れているのに気づいたのか!!)
リオンが怯えながら体を縮ませていると、急に若い女性と思われる声が聞こえてきた。
「あれ?
ここらへんまで歩いてきてたと思ったんだけどなぁ~……
だめだわ、かなり勘が鈍ってきてるみたいね。
こんなじゃ、またフランソワにばかにされちゃうわ
困ったなぁ……」
女性はそう呟くと、さらに道を進んで歩いて行ってしまった。
しばらくして、確実に女性の足跡と気配がなくなったのを確認すると、リオンは恐る恐る茂みから顔を出し、来た道を覗いてみた。
その時!!
「みぃ~つけた!」
「!!!」
「なぁんだ、かくれんぼなんかしちゃって、気配を消す能力はそこそこあるみたいね。
私には負けてるみたいだけど」
女性は鼻と鼻が触れそうなぐらいリオンの顔を間近にしながら、話しかけてきた。
「かなりの法力を感じたけど、こんな坊やだなんて!
ふふふ。
なかなか、かわいいじゃない」
リオンは確かに消えたはずの女性の姿が、急に現れた事に驚きはしたが、女性のあまりの自然体に警戒心は知らず知らずになくなってしまっていた。
そしてよく見ると容姿端麗で、少し大人の香りがする女性の姿に、思わず戸惑い始めていた。
「あら?
なんだが目が泳いでる様だけど、これは驚いたからじゃなさそうね。
お姉さんが抱き締めてあげようかしら?なんてね。
ふふふ」
片目をつぶって笑いかけられたリオンは、自分でも感じる程に顔が赤く染まってしまった。
「まぁまぁどこまでかわいいのかしら。
とりあえずそんな所に隠れていてもしょうがないから出ておいでよ」
無理矢理手を繋がれると、女性のなすがままにリオンは引っ張り出されてしまった。
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