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1章
天界
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『……どこだよここ………』
目を覚ました俺はなにも置いていないクリーム色の壁の部屋に入れられていた。なにも置いてないただ広いだけの四角い部屋には俺の他にも30人ほどの人がざわめいている。
壁を叩く人や静かに座っている人も、誰1人この状況を飲み込めていないようだ。
『あの…』
ふと、後ろから控えめな声がした。
『…あの、えっと、ここってどこかわかったりします?』
腰まで伸ばした髪を後ろで結び、青が基準の制服を着た女性が怯えたように訪ねてきた。
『いや、俺も今、目を覚ましたとこだし、なにも。』
『そっか…ありかとう』
状況が飲み込めない。俺は情報を集めようと立ち上がり歩き出そうとしたところで
『あの…よかったら付いていってもいいかな…?年が同じくらいの人がいなくて。』
なるほど、だからこんなに大勢の中から俺をね
『あぁ、いいよ。俺は藍原拓徒、君は?』
『わ、私は植野未咲です』
『あー、多分同い年でしょ?敬語じゃなくていいよ?』
『え、あ、わかった』
『な、なんだよこれ!』
ふと、遠くから声が聞こえてきた
見るとそこにはなにもなかったはずの白い壁から煙が晴れるように扉が現れていた。
『こぉ~んに~ちわ~』
扉が勢いよく開けられそこから二十代くらいの金色の髪の女性が出てきた
『こんな壁ちょっと魔力を流すだけで通れるのに。あ!下界の人は魔力を知らないんでした!これは誤算でしたね』
わけわからん…魔力やら言って1人だけ納得しやがったぞ…
『おい!どこなんだよここぁ!』
遠くから三十代くらいの野太い男の声が聞こえてきた
『いきなりわけわかんねぇとこ連れてきといてなにをわけわかんねぇこと言ってんだ!さっさと帰らせろ!』
1人の叫びがきっかけに各々帰らせろと叫び続ける
『え?でもあなた方はもう……死んでますよ?』
心臓が凍るようだった。日常会話のように放たれたその言葉は、八つ当たりにも等しい叫びを黙らせるのに充分だった
『………死んだ?』
口から声が漏れ出していた
……死んだだと?
俺が?いつ?
いつものように学校に行って
いつものように昼を階段で食べて
いつものようにランニングして
翼の男に出会って、戦って
……あ……俺は…死んだんだ
全てを理解するのにあまり時間はいらなかった
今は誰1人として金色の髪の女性に叫ぶ人はいなかった、皆全てを思い出したのだろう
頭のどこがでこれは夢じゃないかと思っていた。だがこれも、金色の髪の女性によって打ち砕かれる
『えー、あなた方はもう死にました。あなた方に下界の命はありません。これは天界で生きるためのニ度目の命』
白い壁が光の粒子となって空気に溶けていく
『私はアイラ、あなた方にはこれより…戦争を行ってもらいます』
目を覚ました俺はなにも置いていないクリーム色の壁の部屋に入れられていた。なにも置いてないただ広いだけの四角い部屋には俺の他にも30人ほどの人がざわめいている。
壁を叩く人や静かに座っている人も、誰1人この状況を飲み込めていないようだ。
『あの…』
ふと、後ろから控えめな声がした。
『…あの、えっと、ここってどこかわかったりします?』
腰まで伸ばした髪を後ろで結び、青が基準の制服を着た女性が怯えたように訪ねてきた。
『いや、俺も今、目を覚ましたとこだし、なにも。』
『そっか…ありかとう』
状況が飲み込めない。俺は情報を集めようと立ち上がり歩き出そうとしたところで
『あの…よかったら付いていってもいいかな…?年が同じくらいの人がいなくて。』
なるほど、だからこんなに大勢の中から俺をね
『あぁ、いいよ。俺は藍原拓徒、君は?』
『わ、私は植野未咲です』
『あー、多分同い年でしょ?敬語じゃなくていいよ?』
『え、あ、わかった』
『な、なんだよこれ!』
ふと、遠くから声が聞こえてきた
見るとそこにはなにもなかったはずの白い壁から煙が晴れるように扉が現れていた。
『こぉ~んに~ちわ~』
扉が勢いよく開けられそこから二十代くらいの金色の髪の女性が出てきた
『こんな壁ちょっと魔力を流すだけで通れるのに。あ!下界の人は魔力を知らないんでした!これは誤算でしたね』
わけわからん…魔力やら言って1人だけ納得しやがったぞ…
『おい!どこなんだよここぁ!』
遠くから三十代くらいの野太い男の声が聞こえてきた
『いきなりわけわかんねぇとこ連れてきといてなにをわけわかんねぇこと言ってんだ!さっさと帰らせろ!』
1人の叫びがきっかけに各々帰らせろと叫び続ける
『え?でもあなた方はもう……死んでますよ?』
心臓が凍るようだった。日常会話のように放たれたその言葉は、八つ当たりにも等しい叫びを黙らせるのに充分だった
『………死んだ?』
口から声が漏れ出していた
……死んだだと?
俺が?いつ?
いつものように学校に行って
いつものように昼を階段で食べて
いつものようにランニングして
翼の男に出会って、戦って
……あ……俺は…死んだんだ
全てを理解するのにあまり時間はいらなかった
今は誰1人として金色の髪の女性に叫ぶ人はいなかった、皆全てを思い出したのだろう
頭のどこがでこれは夢じゃないかと思っていた。だがこれも、金色の髪の女性によって打ち砕かれる
『えー、あなた方はもう死にました。あなた方に下界の命はありません。これは天界で生きるためのニ度目の命』
白い壁が光の粒子となって空気に溶けていく
『私はアイラ、あなた方にはこれより…戦争を行ってもらいます』
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