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努力の先に何を見る
来たる夏野菜
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照りつける日差しに汗は止めどなく流れ、俺とコルアは汚れるのも構わず土に尻をついた。
「あっちぃ……」
頭を覆うタオルはすでに汗でびしょびしょ。巻いていても仕方ないので外して呆けていると、冷たい水が細かく顔に当たりいくらか涼しくなった。
「お疲れ様ふたりとも。くたびれているだろうけど、立っておうちに戻りなさい。死んじゃうわよ」
母さんが目の前に立っている。今の水は母さんの魔法だろう。「助かったあ」と俺とコルアは立ち上がった。近所の手伝いに行ってくるという両親を見送って俺たちは家に入った。
今は夏休み中。実家に帰省して夏野菜の収穫を手伝っていた。ついでに父さんや母さんから魔法の指導を受けたかったのだが、そんな暇は無さそうだった。シャワーを浴びてくるというコルアを見送って俺は本棚を眺めていた。久しぶりに「世界最強の魔法使い!」を手に取る。
前はこれしかまともに読まなかったが、勉強になれた今なら専門書も折れずに読める気がする。一番はスキルについて知りたいが、力をつけるためには魔法もうまく使っていかなくてはならない。
まず、学校の授業を受けて分かったことだがここの魔法にはとにかく「諸説あり」が多い。ハッキリしたことはほとんど言えないのだ。改めた読み返した魔法関連の本も言ってることがまちまちだ。あんまり真に受けない方が良さそうだな、とパラパラめくっていた本を閉じるとコルアがやって来た。
「兄さんシャワーは?」
「俺は~」
体がベタベタしているので流したい気持ちはあるが、近所のご長寿たちに知恵を聞いて回りたくもある。
「いや、風呂入ると家から出る気失せるし、用事先に済ましてくる!」
「わかりました。次からは僕にも声かけてくださいね、早めに!」
窓からコルアの見送りを受け、俺は日よけの帽子を深くかぶって歩き出した。スキルに馴染みはないが、魔法には親しんできた人たちがたくさん居るのがこの町だ。
「おーい! お久しぶりです!」
「あーあーこんなあっちぃ時に帰ってきてェ。中に入り!」
初めに訪れたのは太く立派に育った大木がそのまま家の一角を成している、このあたりでも一風変わった家だ。家主であるこの人も日差しの元で汗をかかず、肌が未だにプルプルと揺れる不思議なご老人だ。
中に入ると扇風機が緩やかに回っていた。穏やかな風と木の香りが屋外のように感じさせる。
「学校はどうだい。面白いか?」
「えーっとね」
部屋までの案内を受けながら、家で話した内容を思い返す。この人が一番喜んでくれそうな出来事は、と考えて「友達出来た!」と答えた。
「それは何より」
「休み中にも会うんだよ。友達んちでアルバイトする」
「じゃあすぐ帰るのかい。なのに、こんなところで時間を潰して……」
家の手伝いでもしてたほうがいいんじゃないか? と言われたものの、まあまあとなだめかした。
「ここにも勉強させてもらいに来たようなもんだしさ。水魔法マスターの知恵教えてよ!」
「知恵って言ってもね。お前さん、水は使えないし」
「そうなんだけど~」
きっと魔法にも基礎があるはず。原理が分からない分析できないものでも、経験から学べるものがあるのではないかと俺は思った。
「あっちぃ……」
頭を覆うタオルはすでに汗でびしょびしょ。巻いていても仕方ないので外して呆けていると、冷たい水が細かく顔に当たりいくらか涼しくなった。
「お疲れ様ふたりとも。くたびれているだろうけど、立っておうちに戻りなさい。死んじゃうわよ」
母さんが目の前に立っている。今の水は母さんの魔法だろう。「助かったあ」と俺とコルアは立ち上がった。近所の手伝いに行ってくるという両親を見送って俺たちは家に入った。
今は夏休み中。実家に帰省して夏野菜の収穫を手伝っていた。ついでに父さんや母さんから魔法の指導を受けたかったのだが、そんな暇は無さそうだった。シャワーを浴びてくるというコルアを見送って俺は本棚を眺めていた。久しぶりに「世界最強の魔法使い!」を手に取る。
前はこれしかまともに読まなかったが、勉強になれた今なら専門書も折れずに読める気がする。一番はスキルについて知りたいが、力をつけるためには魔法もうまく使っていかなくてはならない。
まず、学校の授業を受けて分かったことだがここの魔法にはとにかく「諸説あり」が多い。ハッキリしたことはほとんど言えないのだ。改めた読み返した魔法関連の本も言ってることがまちまちだ。あんまり真に受けない方が良さそうだな、とパラパラめくっていた本を閉じるとコルアがやって来た。
「兄さんシャワーは?」
「俺は~」
体がベタベタしているので流したい気持ちはあるが、近所のご長寿たちに知恵を聞いて回りたくもある。
「いや、風呂入ると家から出る気失せるし、用事先に済ましてくる!」
「わかりました。次からは僕にも声かけてくださいね、早めに!」
窓からコルアの見送りを受け、俺は日よけの帽子を深くかぶって歩き出した。スキルに馴染みはないが、魔法には親しんできた人たちがたくさん居るのがこの町だ。
「おーい! お久しぶりです!」
「あーあーこんなあっちぃ時に帰ってきてェ。中に入り!」
初めに訪れたのは太く立派に育った大木がそのまま家の一角を成している、このあたりでも一風変わった家だ。家主であるこの人も日差しの元で汗をかかず、肌が未だにプルプルと揺れる不思議なご老人だ。
中に入ると扇風機が緩やかに回っていた。穏やかな風と木の香りが屋外のように感じさせる。
「学校はどうだい。面白いか?」
「えーっとね」
部屋までの案内を受けながら、家で話した内容を思い返す。この人が一番喜んでくれそうな出来事は、と考えて「友達出来た!」と答えた。
「それは何より」
「休み中にも会うんだよ。友達んちでアルバイトする」
「じゃあすぐ帰るのかい。なのに、こんなところで時間を潰して……」
家の手伝いでもしてたほうがいいんじゃないか? と言われたものの、まあまあとなだめかした。
「ここにも勉強させてもらいに来たようなもんだしさ。水魔法マスターの知恵教えてよ!」
「知恵って言ってもね。お前さん、水は使えないし」
「そうなんだけど~」
きっと魔法にも基礎があるはず。原理が分からない分析できないものでも、経験から学べるものがあるのではないかと俺は思った。
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