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第2話 追加戦士の登場は人気が別れがち
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第2話 追加戦士の登場は人気が別れがち
各末の存在を知って借りに出ているのは何も彼だけではない。あんなにも各末が存在しているからこそこの世の中にはありとあらゆる組織が存在する。
「オレの獲物だ。」
一人の少年はそう言うと各末を食べ始める。
「おい、それ食べるのかよ……」
そんな少年の隣で不安になりながらも彼を見る友達。彼らは夜中に現れた各末を駆除する少年隊である。
そしてそんな少年を狙う巨大な各末が現れた。
「お前ら危ないぞ!」
後ろから聞こえる仲間の声。しかしそんな声に気づいた時にはもう助からない……そう思った時である。
「オラァ!」
一人の男が力づくで止める。そして巨大な各末を拳ひとつで破壊した。
「誰だあんた……」
「俺か?増井 昌二……覚えとけ。」
男はそう言うとその場をゆっくりと去った。少年達はそんな彼の姿を見て憧れを抱いた。
翌日の学校にて。タンクトップにジーンズの男が不審者情報に上げられていた。少年の話では『ますい しょうじ』と名乗っており、とても大きな姿をしていたらしい。
「粼さん見た?不審者情報……」
「あはは……随分と話題だよね……」
子供達は憧れてタンクトップ少年隊が山ほど現れていた。それどころか彼の姿を見つけたら幸運が起きるなんて情報を誰かが流したことから『歩くド〇ターイエ〇ー』のような扱いを受けている。
しかしそんなニュースを聞いて一人焦っている男がいた。
(まずい……こないだ……会ったしめっちゃ会話した……!)
粼一は彼の知り合いだった。
数日前、山奥にある場所にて。一はある男性の依頼で調査に向かった。
「各末……各末……あれか。」
「うがァァァァァ!!!!!」
そこにいたのは熊のような見た目で、水玉パンツをつけていた。
「なんで熊なんだよ……マタギか何かか俺は。」
「うがァァァァァ!!!!!」
そんな熊を見ながら刀を構える一の前に遠くから声をあげて大きな拳を熊に一撃お見舞させようとしている男がいる。
「わあああああああああああああああああああ!!!」
それが、増井だ。
「……何っ!?」
一は目の前の光景に驚く。それどころか目の前の光景を三度見くらいした。
「……」
増井をそんな彼に気づき、近づく。
「お前……もしや……俺と同じ……」
近づいてくる増井にゾクゾクと緊迫感を覚える一。
「各末っていうの狩ってる人達か?」
「えぇ……まぁ……」
見た目の怖さから思わず目を逸らした。
「おいなんで今目を逸らした……」
思わず頭を抱えながら走り去る。
(まずいよこれ!世間一般でいうガ〇大将ってやつだよ!ボエ~って歌うよ多分!)
走り去る姿を見て増井は話しかけるのをやめた。
それから現在。
「粼さん!見て見て!」
クラスの女子が増井のグッズを自分の鞄につけてアピールしているのを見せつけていた。
「可愛いでしょ!増井グッズ!」
「あはは……うん、そうだね。」
そう言いながら自分の腹部を殴り始めた。
「粼さん!?」
「き、きっと粼さんはあれよ……あんたの鞄を見て僕も強くならなきゃって自らを……」
「おやめになって!粼さん!貴方はそのままでいいの!」
そんなHとМの声なんて聞いてられない。彼は自分のトラウマを思い出さないために自分の記憶を押さえつけた。
それが自害式腹部破壊というこの技である。
(なんでよりにもよって学校で見るんだァァァ!!!)
彼は思わず頭を抱えながら血を吐く。
「どうしたんだよ、自分の腹なんか殴って。」
聞き覚えのある声が一の耳に入る。
そう、増井だ。
「うわあああ!!!!!」
増井の顔を見るや大声で発狂する一。
「なんだよ、俺の顔みて声出すなんてよぉ。」
「増井……お前、どうやって学校に!?」
「そりゃだってお前……俺ここの生徒だぞ?」
「は?……はぁぁぁぁぁ!?」
一はズッコケた。
昼休み、増井と一は二人でお互いの状況を理解するためにも学校の廊下で集合するようにしていた。
「取り巻きの女の子たちなら来ないようにしてる……話し合おうや。」
「そうか……ありがとよ……」
「マジで同じ学校なの?」
「おう……いつも隣町から1時間かけて来てんだよ。」
「そんな遠くから……電車遅れたら大変でしょ。」
「いや徒歩だ。」
「徒歩!?」
冗談が上手い人なのかそれともただの筋肉人間なのだろうか……答えは自ずとわかった。
後者だ!
一は心の中でコイツは後者であると確信した。
「つーかさ、お前はなんで各末を退治してんの?俺は人を守るためだけど……お前はなんか違う気がして……。」
増井は素朴な疑問を尋ねる。
「人を守るために各末退治か……俺は……」
改めて自分が各末を退治している理由ってなんなんだろうか。刀を持ちながらゆっくりと抜こうとする。それと同時に一瞬自分と似た男を思い浮かべるが……嫌がる。
「明日の地球を投げ出せないから……かな。」
「何それかっけぇ。」
それから放課後。
一はいつも通り帰ろうとしていた。
「珍しいな、一緒に帰らないか?」
久しぶりに誘ったのは男の声。思わず確認するために一はそっちに顔を向く。
猪原 陸遜。一や昌二と違う街の中でもトップの学校に通っており、街の誰もが知る名門に通う男である。
「……タンクトップで通う?随分と変わった奴だなぁ。」
「だろ?……やっぱりお前でも驚くよなぁ。」
「そりゃね。」
なんて言いながら帰る二人の前に現れる謎の女。
「あれ?二人って仲良かったんだ……珍しい組み合わせだなって思っちゃって。」
「「……」」
「ん?どうしたの?なにか珍しい事でも?」
二人は彼女の臭いや記憶から一つの答えに辿り着いた。
「……逃げろ、猪原!」
猪原に逃げるように指示をして一は刀を抜刀する。
それに気づいた女は姿を変え魔物の姿でこちらを見る。
「……あはは!バレちゃったかぁ!貴方達を団子のように食べてやろ!なんて思ったのになぁ!」
「……一つ嫌な事を君のせいで思い出した。僕の小中時代の友達は一時期呪いのように悲劇が起きた。……そのうちの一つが本来の彼女の死ってわけ。」
「ふぅん……記憶力が良くて何よりだこと……」
彼女は持ってる木の枝に餅状の何かを刺して投げ始める。
「くっ!」
一はそれを避けながら近くの花壇まで追い詰められた。
「ほらほら花なんか見てないで……それよりも私の攻撃を受けなさい!」
「やっぱ……刀出すしかねえか……」
一が抜刀しようとしたその時だった。
「わ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!!!」
増井の大声と共に飛んできた拳。それが彼女だったものへと飛びかかる。
「何女相手に苦戦してんだよ……」
「いやぁ……同級生の姿しててさ……」
「まぁ知り合いの姿してりゃ切れるもんも切れねぇよな……」
増井はふと一つ提案をする。
「なぁ……起業しねぇか?俺とお前でさ、各末狩りって言ってさぁ!たくさんの依頼を」
「もうやってる……」
「なんだよ!じゃあ俺を雇わせてくれよ!」
「断る。」
「はぁ!?」
「お前の能力なんて分からないし何よりお前は謎が多い……」
増井は首を傾げた。自分に謎、お前の方があるだろと心の声を抑えながら。
「だから……面接をしよう。お前の実力がみたい……。」
刀を構えて増井に向ける。
「へぇ……その気ってわけか……」
増井は自分の拳を見つめながら、一にゆっくりとその握り拳を向けようとする。
「……遠慮はいらないんだな?」
「あぁ……あくまでお前を試すんだからな。」
二人はお互いの眼を確認しながら走り出す。
刀と拳がぶつかった時、周りには風が吹き始めた。
ガタガタと揺れる刀と拳を二人は見つめる。
つづく
各末の存在を知って借りに出ているのは何も彼だけではない。あんなにも各末が存在しているからこそこの世の中にはありとあらゆる組織が存在する。
「オレの獲物だ。」
一人の少年はそう言うと各末を食べ始める。
「おい、それ食べるのかよ……」
そんな少年の隣で不安になりながらも彼を見る友達。彼らは夜中に現れた各末を駆除する少年隊である。
そしてそんな少年を狙う巨大な各末が現れた。
「お前ら危ないぞ!」
後ろから聞こえる仲間の声。しかしそんな声に気づいた時にはもう助からない……そう思った時である。
「オラァ!」
一人の男が力づくで止める。そして巨大な各末を拳ひとつで破壊した。
「誰だあんた……」
「俺か?増井 昌二……覚えとけ。」
男はそう言うとその場をゆっくりと去った。少年達はそんな彼の姿を見て憧れを抱いた。
翌日の学校にて。タンクトップにジーンズの男が不審者情報に上げられていた。少年の話では『ますい しょうじ』と名乗っており、とても大きな姿をしていたらしい。
「粼さん見た?不審者情報……」
「あはは……随分と話題だよね……」
子供達は憧れてタンクトップ少年隊が山ほど現れていた。それどころか彼の姿を見つけたら幸運が起きるなんて情報を誰かが流したことから『歩くド〇ターイエ〇ー』のような扱いを受けている。
しかしそんなニュースを聞いて一人焦っている男がいた。
(まずい……こないだ……会ったしめっちゃ会話した……!)
粼一は彼の知り合いだった。
数日前、山奥にある場所にて。一はある男性の依頼で調査に向かった。
「各末……各末……あれか。」
「うがァァァァァ!!!!!」
そこにいたのは熊のような見た目で、水玉パンツをつけていた。
「なんで熊なんだよ……マタギか何かか俺は。」
「うがァァァァァ!!!!!」
そんな熊を見ながら刀を構える一の前に遠くから声をあげて大きな拳を熊に一撃お見舞させようとしている男がいる。
「わあああああああああああああああああああ!!!」
それが、増井だ。
「……何っ!?」
一は目の前の光景に驚く。それどころか目の前の光景を三度見くらいした。
「……」
増井をそんな彼に気づき、近づく。
「お前……もしや……俺と同じ……」
近づいてくる増井にゾクゾクと緊迫感を覚える一。
「各末っていうの狩ってる人達か?」
「えぇ……まぁ……」
見た目の怖さから思わず目を逸らした。
「おいなんで今目を逸らした……」
思わず頭を抱えながら走り去る。
(まずいよこれ!世間一般でいうガ〇大将ってやつだよ!ボエ~って歌うよ多分!)
走り去る姿を見て増井は話しかけるのをやめた。
それから現在。
「粼さん!見て見て!」
クラスの女子が増井のグッズを自分の鞄につけてアピールしているのを見せつけていた。
「可愛いでしょ!増井グッズ!」
「あはは……うん、そうだね。」
そう言いながら自分の腹部を殴り始めた。
「粼さん!?」
「き、きっと粼さんはあれよ……あんたの鞄を見て僕も強くならなきゃって自らを……」
「おやめになって!粼さん!貴方はそのままでいいの!」
そんなHとМの声なんて聞いてられない。彼は自分のトラウマを思い出さないために自分の記憶を押さえつけた。
それが自害式腹部破壊というこの技である。
(なんでよりにもよって学校で見るんだァァァ!!!)
彼は思わず頭を抱えながら血を吐く。
「どうしたんだよ、自分の腹なんか殴って。」
聞き覚えのある声が一の耳に入る。
そう、増井だ。
「うわあああ!!!!!」
増井の顔を見るや大声で発狂する一。
「なんだよ、俺の顔みて声出すなんてよぉ。」
「増井……お前、どうやって学校に!?」
「そりゃだってお前……俺ここの生徒だぞ?」
「は?……はぁぁぁぁぁ!?」
一はズッコケた。
昼休み、増井と一は二人でお互いの状況を理解するためにも学校の廊下で集合するようにしていた。
「取り巻きの女の子たちなら来ないようにしてる……話し合おうや。」
「そうか……ありがとよ……」
「マジで同じ学校なの?」
「おう……いつも隣町から1時間かけて来てんだよ。」
「そんな遠くから……電車遅れたら大変でしょ。」
「いや徒歩だ。」
「徒歩!?」
冗談が上手い人なのかそれともただの筋肉人間なのだろうか……答えは自ずとわかった。
後者だ!
一は心の中でコイツは後者であると確信した。
「つーかさ、お前はなんで各末を退治してんの?俺は人を守るためだけど……お前はなんか違う気がして……。」
増井は素朴な疑問を尋ねる。
「人を守るために各末退治か……俺は……」
改めて自分が各末を退治している理由ってなんなんだろうか。刀を持ちながらゆっくりと抜こうとする。それと同時に一瞬自分と似た男を思い浮かべるが……嫌がる。
「明日の地球を投げ出せないから……かな。」
「何それかっけぇ。」
それから放課後。
一はいつも通り帰ろうとしていた。
「珍しいな、一緒に帰らないか?」
久しぶりに誘ったのは男の声。思わず確認するために一はそっちに顔を向く。
猪原 陸遜。一や昌二と違う街の中でもトップの学校に通っており、街の誰もが知る名門に通う男である。
「……タンクトップで通う?随分と変わった奴だなぁ。」
「だろ?……やっぱりお前でも驚くよなぁ。」
「そりゃね。」
なんて言いながら帰る二人の前に現れる謎の女。
「あれ?二人って仲良かったんだ……珍しい組み合わせだなって思っちゃって。」
「「……」」
「ん?どうしたの?なにか珍しい事でも?」
二人は彼女の臭いや記憶から一つの答えに辿り着いた。
「……逃げろ、猪原!」
猪原に逃げるように指示をして一は刀を抜刀する。
それに気づいた女は姿を変え魔物の姿でこちらを見る。
「……あはは!バレちゃったかぁ!貴方達を団子のように食べてやろ!なんて思ったのになぁ!」
「……一つ嫌な事を君のせいで思い出した。僕の小中時代の友達は一時期呪いのように悲劇が起きた。……そのうちの一つが本来の彼女の死ってわけ。」
「ふぅん……記憶力が良くて何よりだこと……」
彼女は持ってる木の枝に餅状の何かを刺して投げ始める。
「くっ!」
一はそれを避けながら近くの花壇まで追い詰められた。
「ほらほら花なんか見てないで……それよりも私の攻撃を受けなさい!」
「やっぱ……刀出すしかねえか……」
一が抜刀しようとしたその時だった。
「わ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!!!」
増井の大声と共に飛んできた拳。それが彼女だったものへと飛びかかる。
「何女相手に苦戦してんだよ……」
「いやぁ……同級生の姿しててさ……」
「まぁ知り合いの姿してりゃ切れるもんも切れねぇよな……」
増井はふと一つ提案をする。
「なぁ……起業しねぇか?俺とお前でさ、各末狩りって言ってさぁ!たくさんの依頼を」
「もうやってる……」
「なんだよ!じゃあ俺を雇わせてくれよ!」
「断る。」
「はぁ!?」
「お前の能力なんて分からないし何よりお前は謎が多い……」
増井は首を傾げた。自分に謎、お前の方があるだろと心の声を抑えながら。
「だから……面接をしよう。お前の実力がみたい……。」
刀を構えて増井に向ける。
「へぇ……その気ってわけか……」
増井は自分の拳を見つめながら、一にゆっくりとその握り拳を向けようとする。
「……遠慮はいらないんだな?」
「あぁ……あくまでお前を試すんだからな。」
二人はお互いの眼を確認しながら走り出す。
刀と拳がぶつかった時、周りには風が吹き始めた。
ガタガタと揺れる刀と拳を二人は見つめる。
つづく
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