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第10話 別の中学に行く子ってそれ以降会うこと稀
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第10話 別の中学に行く子ってそれ以降会うこと稀
小さな公園で、二人の子供が遊んでいた。
よくいる普通の男の子と女の子……だが、遊んでいるというよりかは少し辛そうだ。
「ねぇわたしたち……はなればなれになるの?」
「うん……でもやくそくする。」
「やくそく……?」
「ぼくは……ぜったいこのまちにもどる!」
指切りげんまんなんてして、彼らは友情を誓った。
それから数年後……。
一はいつも通りに仕事をしていた。学校から帰るや否やいつも通りである。
今日は猪原も隣にいて猪原はそんな一と会話していた。
「それにしても……いつもここに来て何してんの?」
「家にいても窮屈でさ……ここじゃないとまともに勉強も出来ないんだよ。」
「真面目だねぇ……」
「そういう君は勉強しなくていいのかい?」
「勉強は……捨てた。」
「君って運動音痴なのに勉強捨てるんだねぇ。」
「……喧嘩売ってんの?」
「いやいや……変わってんなぁって思っただけよ。」
「喧嘩売ってんじゃん。」
「いやだから……」
なんて会話をしているとインターホンが鳴り響く。
「はい……」
「あ!やっぱりそうだ!一太くんだ!」
「……え?」
とりあえず彼女を家にあげる事にした。
「……あの、久々の旧友に会えて嬉しいと思い込んでいるところ大変心苦しいとは思いますが……僕は……」
「ううん!貴方は一太!」
「いやあの……僕は一で読み方は違うと思うんですけど……」
「ううん!貴方が決めるんじゃない!私が決めるの!だから貴方は……」
「いやあの……僕の名前くらい僕の親族が決めてるからね?そんな私が決めるとか言えるもんじゃねえから!」
「……はぁ。そんな、はじめなんてカッコつけちゃって本当は一太のく・せ・に!」
((め、めんどくせぇ……!!!))
ツッコミすらも入れて貰えないため、思わず一は警察に電話をしようとした。
「あはは……そんなわけないですもんね。ごめんなさい、ここまで否定しているのに一太と勘違いしちゃって。」
「情緒おかしくないですか!?」
「あはは、でも……ネットで調べて貴方の顔をみて本当に一太なんじゃないかなって思ったんです。それでつい……。」
彼女は三十代女性で名を清水 一花という。職業は銀行の事務職員で結婚もしていたものの、心の中でハッキリとした疑問により揉めて離婚。
言い方を変えればあの時のあの子が忘れられない……といった形である。
そして彼女が探している男性は寺島 一太という男性らしいが……転校してから苗字が変わっている可能性込みであのころの面影に似てると思った人には片っ端から話しかけにいってるらしい……と一はここまで調査資料に書いた。
「まぁでも……僕がその子に似てて良かった。貴女が探してるその人……探してみせるぜ。」
「ありがとうございま……ん?やっぱり貴方……その喋り方……やっぱり……」
「一太……さんじゃないですよ。とりあえず名前だけでも調べてみますわ……。」
一は真面目に調査をする。続いて猪原も一緒に調査をする。だが出てくるのはちょっと名前が近い有名人やそのキャラの名前を使った作品のみ。
「……なるほど、ネットに情報がついてるわけないか。」
一は長年の経験で一つの答えに辿り着いたが、みんなには公表しないことにした。
「ちょっとある事に気づいた」
一はそれをこっそりと猪原に伝え、ベランダへと向かう。
「えっと……い……いえ、一さんはどちらに?」
「ちょっと外の空気が吸いたくなったらしいです……」
一はベランダである人物に連絡する。
「あぁ、俺だよ……キュウム、恋愛漫画系の各末のリストを検索して欲しい……。」
電話越しにはいよと言いながらもキュウムは話しかける。
「それにしても妙だな……お前がふざけずに各末について俺にリストを出せなんて言うあたり、よほどシリアスなんじゃないか?」
「さぁ、どうでしょう……」
一は誘惑する女性のように相手を惑わす。
「けっ……その性格は相変わらずだな。ま、やれるとこまで俺はやる。」
「ありがとう……あくまで一つの可能性ってだけ。」
「わーってるよ。」
「うん……よろしく。」
一は電話を切り、今度は多くの友達にメッセージを送る。
『寺島一太について……調べたりしてほしい。』
このメッセージを送ると一は部屋に戻ろうとする。
「さて……と」
メッセージは一瞬にして返事を確認した。
「予想が当たった……。」
一が部屋に戻るとそこは先程と同じ空間のままだった。
「清水さん……一太さんの場所わかったよ。」
「ほんとですか!こんなにも早く見つかるなんて!」
「あぁ……僕も内心驚いてます。」
一はそう言うとまるで二人を案内するかのようにゆっくりと外に出た。
一が外に出ると待ち構えていたかのように大家さんが目の前にいた。
「軽く調査だと思ったとこさ……乗りなよ。」
大家さんの車は黒塗りのセダン車でいわゆるあちらさん系の車だった。
「曲流すかい?」
「あぁ……松坂44の再開フレンズにしようかな。」
大家さんはあいよと言って曲を流し始めた。
「……なぁ、粼くぅん合ってるのかい?曲」
「どうだかね……」
一は何やら少しにやけてる。そんな一をみて猪原はこれからの悲劇を察することが出来た。
「なぁ……清水さん。先に言っておくよ。」
「はい、なんでしょう。」
「ご愁傷さまです。」
「え……」
猪原はそう言うと窓の外を見る。
隣で電話する一。
「あ、増井……もう着いた?」
「おう……なんでここなんだよ……」
「依頼者が再開したい相手がいる場所がそこなんだよね。」
「……まじかよ。」
と話した後、一は増井との電話を切った。
「粼くぅん……多分だけど君の向かってる場所、分かってきたよ。」
「これだから勘のいい頭脳派は嫌いだよ。しかし嫌な現実ってのは誰も認めたくないだろ?」
なんて言い出すと一は『F』と書かれた女性との会話を猪原だけに見せる。
「僕の取り巻きってのはただ額にアルファベットがついているだけじゃない。みんなそれぞれ能力やスキルが存在するって訳なんだよ。」
「へぇ……んでこのFって子は?」
「彼女は大人しい性格だけどこの世のありとあらゆるものを特定出来る人でね、彼女の調査能力は結構使えるんだ。」
「ほへぇ……ちなみに何人いるのかな?」
「さぁ……まだ自分自身が会ってない子もいるからね。」
「へえ……ふぅん……」
猪原は少し羨ましそうな顔をしたが、心の中でそれを抑えられるかのように表情はすぐ変わった。
「ん……なんだい?こいつぁ」
大家さんがみているバックミラーには後ろからやけに煽ってくる車が見えた。運転手の顔を一は確認すると、まるで予想通りと言わんばかりに何かを察した。
「やはりか……アサナ。」
「アサナって……アサナシアのこと!?」
と猪原が言うと頷く。
「なんかやけに物語っぽいなと思ったしそれに……アサナシアか狭間がやってきそうだとは何となく察していた。」
猪原はそれを確認すると扉を開けメイちゃんと入れ替わる。
「久しぶりの登場かしら……レア度があって私は今日も可愛い!!!!!」
斧をぶん投げるとアサナシアは乗っていた車から飛び、車の爆散を利用してメイちゃんに殴りかかる。
「ぶはっ!!!」
「なんだ、その程度か?……人形ちゃん。」
「うるっせぇ……ウォーミングアップだよ!」
メイちゃんはそう言うとアサナシアの顔面を蹴り飛ばし、余裕を見せる。
「まさかそれで倒せるって思うなら舐められたわ。」
アサナシアはニヤリと笑い、彼女の頭を掴む。
「デリート」
メイちゃんは猪原の姿で血を吐き、ぶっ飛ばされた。
つづく
小さな公園で、二人の子供が遊んでいた。
よくいる普通の男の子と女の子……だが、遊んでいるというよりかは少し辛そうだ。
「ねぇわたしたち……はなればなれになるの?」
「うん……でもやくそくする。」
「やくそく……?」
「ぼくは……ぜったいこのまちにもどる!」
指切りげんまんなんてして、彼らは友情を誓った。
それから数年後……。
一はいつも通りに仕事をしていた。学校から帰るや否やいつも通りである。
今日は猪原も隣にいて猪原はそんな一と会話していた。
「それにしても……いつもここに来て何してんの?」
「家にいても窮屈でさ……ここじゃないとまともに勉強も出来ないんだよ。」
「真面目だねぇ……」
「そういう君は勉強しなくていいのかい?」
「勉強は……捨てた。」
「君って運動音痴なのに勉強捨てるんだねぇ。」
「……喧嘩売ってんの?」
「いやいや……変わってんなぁって思っただけよ。」
「喧嘩売ってんじゃん。」
「いやだから……」
なんて会話をしているとインターホンが鳴り響く。
「はい……」
「あ!やっぱりそうだ!一太くんだ!」
「……え?」
とりあえず彼女を家にあげる事にした。
「……あの、久々の旧友に会えて嬉しいと思い込んでいるところ大変心苦しいとは思いますが……僕は……」
「ううん!貴方は一太!」
「いやあの……僕は一で読み方は違うと思うんですけど……」
「ううん!貴方が決めるんじゃない!私が決めるの!だから貴方は……」
「いやあの……僕の名前くらい僕の親族が決めてるからね?そんな私が決めるとか言えるもんじゃねえから!」
「……はぁ。そんな、はじめなんてカッコつけちゃって本当は一太のく・せ・に!」
((め、めんどくせぇ……!!!))
ツッコミすらも入れて貰えないため、思わず一は警察に電話をしようとした。
「あはは……そんなわけないですもんね。ごめんなさい、ここまで否定しているのに一太と勘違いしちゃって。」
「情緒おかしくないですか!?」
「あはは、でも……ネットで調べて貴方の顔をみて本当に一太なんじゃないかなって思ったんです。それでつい……。」
彼女は三十代女性で名を清水 一花という。職業は銀行の事務職員で結婚もしていたものの、心の中でハッキリとした疑問により揉めて離婚。
言い方を変えればあの時のあの子が忘れられない……といった形である。
そして彼女が探している男性は寺島 一太という男性らしいが……転校してから苗字が変わっている可能性込みであのころの面影に似てると思った人には片っ端から話しかけにいってるらしい……と一はここまで調査資料に書いた。
「まぁでも……僕がその子に似てて良かった。貴女が探してるその人……探してみせるぜ。」
「ありがとうございま……ん?やっぱり貴方……その喋り方……やっぱり……」
「一太……さんじゃないですよ。とりあえず名前だけでも調べてみますわ……。」
一は真面目に調査をする。続いて猪原も一緒に調査をする。だが出てくるのはちょっと名前が近い有名人やそのキャラの名前を使った作品のみ。
「……なるほど、ネットに情報がついてるわけないか。」
一は長年の経験で一つの答えに辿り着いたが、みんなには公表しないことにした。
「ちょっとある事に気づいた」
一はそれをこっそりと猪原に伝え、ベランダへと向かう。
「えっと……い……いえ、一さんはどちらに?」
「ちょっと外の空気が吸いたくなったらしいです……」
一はベランダである人物に連絡する。
「あぁ、俺だよ……キュウム、恋愛漫画系の各末のリストを検索して欲しい……。」
電話越しにはいよと言いながらもキュウムは話しかける。
「それにしても妙だな……お前がふざけずに各末について俺にリストを出せなんて言うあたり、よほどシリアスなんじゃないか?」
「さぁ、どうでしょう……」
一は誘惑する女性のように相手を惑わす。
「けっ……その性格は相変わらずだな。ま、やれるとこまで俺はやる。」
「ありがとう……あくまで一つの可能性ってだけ。」
「わーってるよ。」
「うん……よろしく。」
一は電話を切り、今度は多くの友達にメッセージを送る。
『寺島一太について……調べたりしてほしい。』
このメッセージを送ると一は部屋に戻ろうとする。
「さて……と」
メッセージは一瞬にして返事を確認した。
「予想が当たった……。」
一が部屋に戻るとそこは先程と同じ空間のままだった。
「清水さん……一太さんの場所わかったよ。」
「ほんとですか!こんなにも早く見つかるなんて!」
「あぁ……僕も内心驚いてます。」
一はそう言うとまるで二人を案内するかのようにゆっくりと外に出た。
一が外に出ると待ち構えていたかのように大家さんが目の前にいた。
「軽く調査だと思ったとこさ……乗りなよ。」
大家さんの車は黒塗りのセダン車でいわゆるあちらさん系の車だった。
「曲流すかい?」
「あぁ……松坂44の再開フレンズにしようかな。」
大家さんはあいよと言って曲を流し始めた。
「……なぁ、粼くぅん合ってるのかい?曲」
「どうだかね……」
一は何やら少しにやけてる。そんな一をみて猪原はこれからの悲劇を察することが出来た。
「なぁ……清水さん。先に言っておくよ。」
「はい、なんでしょう。」
「ご愁傷さまです。」
「え……」
猪原はそう言うと窓の外を見る。
隣で電話する一。
「あ、増井……もう着いた?」
「おう……なんでここなんだよ……」
「依頼者が再開したい相手がいる場所がそこなんだよね。」
「……まじかよ。」
と話した後、一は増井との電話を切った。
「粼くぅん……多分だけど君の向かってる場所、分かってきたよ。」
「これだから勘のいい頭脳派は嫌いだよ。しかし嫌な現実ってのは誰も認めたくないだろ?」
なんて言い出すと一は『F』と書かれた女性との会話を猪原だけに見せる。
「僕の取り巻きってのはただ額にアルファベットがついているだけじゃない。みんなそれぞれ能力やスキルが存在するって訳なんだよ。」
「へぇ……んでこのFって子は?」
「彼女は大人しい性格だけどこの世のありとあらゆるものを特定出来る人でね、彼女の調査能力は結構使えるんだ。」
「ほへぇ……ちなみに何人いるのかな?」
「さぁ……まだ自分自身が会ってない子もいるからね。」
「へえ……ふぅん……」
猪原は少し羨ましそうな顔をしたが、心の中でそれを抑えられるかのように表情はすぐ変わった。
「ん……なんだい?こいつぁ」
大家さんがみているバックミラーには後ろからやけに煽ってくる車が見えた。運転手の顔を一は確認すると、まるで予想通りと言わんばかりに何かを察した。
「やはりか……アサナ。」
「アサナって……アサナシアのこと!?」
と猪原が言うと頷く。
「なんかやけに物語っぽいなと思ったしそれに……アサナシアか狭間がやってきそうだとは何となく察していた。」
猪原はそれを確認すると扉を開けメイちゃんと入れ替わる。
「久しぶりの登場かしら……レア度があって私は今日も可愛い!!!!!」
斧をぶん投げるとアサナシアは乗っていた車から飛び、車の爆散を利用してメイちゃんに殴りかかる。
「ぶはっ!!!」
「なんだ、その程度か?……人形ちゃん。」
「うるっせぇ……ウォーミングアップだよ!」
メイちゃんはそう言うとアサナシアの顔面を蹴り飛ばし、余裕を見せる。
「まさかそれで倒せるって思うなら舐められたわ。」
アサナシアはニヤリと笑い、彼女の頭を掴む。
「デリート」
メイちゃんは猪原の姿で血を吐き、ぶっ飛ばされた。
つづく
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