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第11話 真実はいつもひとつらしい
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第11話 真実はいつもひとつらしい
メイちゃんは力を無効化され、アサナシアは猪原の首元を掴む。
「な、なんなんだよ……お前。」
「……アサナシアだよ。」
猪原は聞いた途端、気絶した。
「さてと……こりゃ、追いつかなきゃまずいって感じだよな。今の攻撃なかなかに痛かったぜぇ……でも防御に集中しすぎてまるで誰かを守ってるって感じだな。」
アサナシアはそれを考えるうちに猪原を再び見る。
「仲良しこよしってか……」
アサナシアはそう言うとニヤリと笑って真っ直ぐ向かう。
一方その頃、大家さんの車に乗ってた一達は現場へと辿り着く。
「さぁ、着いたよ……本当にここでよかったんだよね、一。」
「あぁ……ナイスドライブ、大家さん。」
「ガソリン代は家賃に追加しとくよ。」
「手厳しいな……」
「まったく……こんなところに連れて無賃乗車って方があたしゃ不服だよ。ほら、あたしは近くのコンビニにいるからさっさと要件済ませてきな。」
大家さんがその場を去ると今度は清水がその現場を見て驚き始める。
「本当に彼ってここにいるんですよね……」
「えぇ……」
「だってここ……墓地じゃないですか。」
清水はあわわと怯えてるも隣の一は仕事だからと仕方なく、歩き始める。
「なんでそんな冷静でいられるんですか……」
「まぁ……なんとなく」
なんて言いながら、一は増井を見つける。
「ったく……まじでここなのかよ。」
「増井……恐らくだが……」
一は増井にこっちに来いと声をかける。
「こっからは小声で話すぞ。いいか?増井……お前には警備を頼みたい。」
「は?警備……一体なんで……」
「メイちゃんが今戦ってるがあの子の戦い方だと真っ直ぐに突っ込まれてもう倒されてる。だからお前には墓地前で警備してくれ。」
「おい……お前なんでそこまで……」
「……あくまで予想だがな。」
と言い、一は増井の肩を叩く。
「んじゃ俺ここにいるんで……」
「は、はぁ……」
増井にサムズアップをすると増井もそれに返した。
「あの……一体どうして……ここに……」
清水がそう疑問を問いかけると一はピタッと止まった。
初めの止まった先には寺崎家と書かれた墓地があった。
「え……」
「貴方が探している……寺崎一太くんの墓です。」
「あの……私が探して欲しいのは……寺崎……じゃなくて寺島一太です!もうなんなんですか」
「いい加減自分の現実見ろよバ…お姉さん!!!!!」
「今ババアって言いかけた!?」
一は相手の勢いに飲まれそうになったが、何とか自分のターンにしようとしている。
「あんたが本来会うべき人間は寺崎一太……あんたはその彼との約束を漫画にしたらそっちの方が綺麗な作品だ……なんて思ったんだろ?」
「え……?」
一は清水の顔を見つめ、確信をつく。
「あんたのその困惑する顔……見覚えあったんだよ。」
「……っ!」
「あんた……作家だろ。」
口を開けて驚く清水。
「気づいてたんですね……。」
「間違えたら恥ずかしいから確信つくまで黙ってた。……ましてや数年前の記憶だとかそんなんあてにしたくないしな。」
一の記憶。それは初めて賞を受賞した時に見覚えがあったほんの僅かな記憶からだ。
「貴方……作家の?」
「そそ、授賞式にいつも鳥のマスク被るから基本バレないんだけどね。あ、学校の時はそりゃもちろんマスク被らないよ……」
「粼一……聞き覚えはあると思ったんですが……まさかかつての同業者だとは……」
「それからやめて作家から事務職ってわけね……」
一はそう言うと嫌な予感を感じ取った。
「……はぁ、もう来るか。」
そこには少し疲れていたアサナシアがいた。
数分前、増井は嫌な予感を感じ取った。
「一の言う通りだな……アサナシア。」
「あ?……なんか言ってたか?あの一くんって子。」
「まさに今の状況を見抜いてるって訳だ。」
「へぇ……面白いことするねぇ……でも。」
アサナシアは狂った顔の笑みを見せ、増井に突撃する。
「フン。」
増井はその攻撃を交わし、体を使って相手を投げ飛ばす。
「へぇ……なかなかに良い攻撃だなぁ……でも戦いってのは力だけじゃ……意味ねえんだよ!!!!!」
大地が揺れ、増井は体が揺れる。
「何ッ!?」
「攻撃だけが大事じゃない……おめぇさんに本当に必要なのは防御だろうがよ。」
「くっ……」
増井はぐらつきに耐えれず、倒れる。
「てめえ……もしや……能力を二個取得してるんじゃ!?」
「……あたり。」
アサナシアがゆっくり歩き出す。
「待て!てめえだけは俺が絶対ぶっ殺す!おめえさえいなければ平和なんだ!世の中ってのはお前みたいなゴミがいるからお前だけはお前だけは――」
「口説いぞ……」
増井は地面が揺れ始め、限界を迎えて気絶した。
「はい……お疲れさん。」
増井が倒れたのを確認するとアサナシアは体を抑えながら、ゆっくり歩き出す。
「なかなか……良い攻撃してたのは……認めてやる。」
アサナシアはそう言い、向かった。
そして今、アサナシアは一と清水の元に辿り着いた。
「手なわけで……俺はお前の作品を喰らうぞ……清水。」
「ヒェッ……」
清水は思わず一の後ろに身を隠す。
「聞きたかったんだ……」
一はアサナシアに話しかける。
「あ?なんだよ……」
「なんで元作家の彼女まで襲うんだ……」
「そりゃ決まってんだろ……各末狩りだよ。」
「は?……お前らが各末の根源だろ。」
「ちっちっち……俺がアサナシアって呼ばれてる……つーかアサナシアがどういう意味か知ってるか。」
「は?」
「アホそうだから教えてやるよ……アサナシア……ギリシャ語で不死って意味のアタナシア……これを少し作者がアサシンって意味と混ぜてアサナシアだと……俺は解釈してるぜ。」
「……へぇ、なんで英語とギリシャ語混ぜてんの?」
「さぁね。」
「そこは知らねえのかよ……。」
「細かいことはいいんだよ……」
アサナシアはそう言うと指の骨を鳴らす。
「つーかさ、一つ気になってたんだよ。」
「あ?随分と喋るヤツだな。」
「あの女と男に入れ替わるあいつ……。これといった攻撃はねえが、学がある。頭脳タイプってとこか。」
「猪原のことか……。」
「もう一人は逆に頭はねえが攻撃力なら俺が戦った中で一番やべぇ……。ありゃまさにパワータイプだ。」
「今度は増井の話かよ……。」
「そこでだ……そこでなんだけどよぉ……おめえさんの武器ってなんだ?リーダー力か?……でも兵なんていなくなったじゃねえかよ。」
そんな発言をするアサナシアに対し、一は鼻で笑った。
「なんかおかしいのか?まさかこの俺の考えが図星で笑うことしか出来なくなったかぁ……!?」
「フッ……ハッハッハ!勝機見えたよ。」
「なに?」
「アイツらの武器は見えても……お前には俺の武器が分からないなんてな……!」
「は?」
「もう……分かるだろ?……なぁ……分かってんだろ……ど三下がよ。」
「は……?てめぇ今なんて……」
「……聞こえないならもう一度言ってやろうか、ど三下。」
一は刀を抜刀して、ニヤリと笑う。
一方、その頃。
「立てるか?」
「えぇ……」
増井は猪原の元に向かった。
「それにしてもめちゃくちゃだな……アイツ、勝てんのか?」
「さぁ……どうでしょうね。」
「お前の頭脳でも分かんねえのか。」
「いや……誰でも分かんねえよ。」
「それどういう意味だ……」
「フン、僕だけがわかる彼の最強の武器……それは……」
人差し指を伸ばし、上にあげる猪原。
「己の『運』のみなんだよッッッ!!!」
「は……?え?運?は?え?」
「そう、運。あいつの武器は運。それだけ。」
増井は首をかしげる。
つづく
メイちゃんは力を無効化され、アサナシアは猪原の首元を掴む。
「な、なんなんだよ……お前。」
「……アサナシアだよ。」
猪原は聞いた途端、気絶した。
「さてと……こりゃ、追いつかなきゃまずいって感じだよな。今の攻撃なかなかに痛かったぜぇ……でも防御に集中しすぎてまるで誰かを守ってるって感じだな。」
アサナシアはそれを考えるうちに猪原を再び見る。
「仲良しこよしってか……」
アサナシアはそう言うとニヤリと笑って真っ直ぐ向かう。
一方その頃、大家さんの車に乗ってた一達は現場へと辿り着く。
「さぁ、着いたよ……本当にここでよかったんだよね、一。」
「あぁ……ナイスドライブ、大家さん。」
「ガソリン代は家賃に追加しとくよ。」
「手厳しいな……」
「まったく……こんなところに連れて無賃乗車って方があたしゃ不服だよ。ほら、あたしは近くのコンビニにいるからさっさと要件済ませてきな。」
大家さんがその場を去ると今度は清水がその現場を見て驚き始める。
「本当に彼ってここにいるんですよね……」
「えぇ……」
「だってここ……墓地じゃないですか。」
清水はあわわと怯えてるも隣の一は仕事だからと仕方なく、歩き始める。
「なんでそんな冷静でいられるんですか……」
「まぁ……なんとなく」
なんて言いながら、一は増井を見つける。
「ったく……まじでここなのかよ。」
「増井……恐らくだが……」
一は増井にこっちに来いと声をかける。
「こっからは小声で話すぞ。いいか?増井……お前には警備を頼みたい。」
「は?警備……一体なんで……」
「メイちゃんが今戦ってるがあの子の戦い方だと真っ直ぐに突っ込まれてもう倒されてる。だからお前には墓地前で警備してくれ。」
「おい……お前なんでそこまで……」
「……あくまで予想だがな。」
と言い、一は増井の肩を叩く。
「んじゃ俺ここにいるんで……」
「は、はぁ……」
増井にサムズアップをすると増井もそれに返した。
「あの……一体どうして……ここに……」
清水がそう疑問を問いかけると一はピタッと止まった。
初めの止まった先には寺崎家と書かれた墓地があった。
「え……」
「貴方が探している……寺崎一太くんの墓です。」
「あの……私が探して欲しいのは……寺崎……じゃなくて寺島一太です!もうなんなんですか」
「いい加減自分の現実見ろよバ…お姉さん!!!!!」
「今ババアって言いかけた!?」
一は相手の勢いに飲まれそうになったが、何とか自分のターンにしようとしている。
「あんたが本来会うべき人間は寺崎一太……あんたはその彼との約束を漫画にしたらそっちの方が綺麗な作品だ……なんて思ったんだろ?」
「え……?」
一は清水の顔を見つめ、確信をつく。
「あんたのその困惑する顔……見覚えあったんだよ。」
「……っ!」
「あんた……作家だろ。」
口を開けて驚く清水。
「気づいてたんですね……。」
「間違えたら恥ずかしいから確信つくまで黙ってた。……ましてや数年前の記憶だとかそんなんあてにしたくないしな。」
一の記憶。それは初めて賞を受賞した時に見覚えがあったほんの僅かな記憶からだ。
「貴方……作家の?」
「そそ、授賞式にいつも鳥のマスク被るから基本バレないんだけどね。あ、学校の時はそりゃもちろんマスク被らないよ……」
「粼一……聞き覚えはあると思ったんですが……まさかかつての同業者だとは……」
「それからやめて作家から事務職ってわけね……」
一はそう言うと嫌な予感を感じ取った。
「……はぁ、もう来るか。」
そこには少し疲れていたアサナシアがいた。
数分前、増井は嫌な予感を感じ取った。
「一の言う通りだな……アサナシア。」
「あ?……なんか言ってたか?あの一くんって子。」
「まさに今の状況を見抜いてるって訳だ。」
「へぇ……面白いことするねぇ……でも。」
アサナシアは狂った顔の笑みを見せ、増井に突撃する。
「フン。」
増井はその攻撃を交わし、体を使って相手を投げ飛ばす。
「へぇ……なかなかに良い攻撃だなぁ……でも戦いってのは力だけじゃ……意味ねえんだよ!!!!!」
大地が揺れ、増井は体が揺れる。
「何ッ!?」
「攻撃だけが大事じゃない……おめぇさんに本当に必要なのは防御だろうがよ。」
「くっ……」
増井はぐらつきに耐えれず、倒れる。
「てめえ……もしや……能力を二個取得してるんじゃ!?」
「……あたり。」
アサナシアがゆっくり歩き出す。
「待て!てめえだけは俺が絶対ぶっ殺す!おめえさえいなければ平和なんだ!世の中ってのはお前みたいなゴミがいるからお前だけはお前だけは――」
「口説いぞ……」
増井は地面が揺れ始め、限界を迎えて気絶した。
「はい……お疲れさん。」
増井が倒れたのを確認するとアサナシアは体を抑えながら、ゆっくり歩き出す。
「なかなか……良い攻撃してたのは……認めてやる。」
アサナシアはそう言い、向かった。
そして今、アサナシアは一と清水の元に辿り着いた。
「手なわけで……俺はお前の作品を喰らうぞ……清水。」
「ヒェッ……」
清水は思わず一の後ろに身を隠す。
「聞きたかったんだ……」
一はアサナシアに話しかける。
「あ?なんだよ……」
「なんで元作家の彼女まで襲うんだ……」
「そりゃ決まってんだろ……各末狩りだよ。」
「は?……お前らが各末の根源だろ。」
「ちっちっち……俺がアサナシアって呼ばれてる……つーかアサナシアがどういう意味か知ってるか。」
「は?」
「アホそうだから教えてやるよ……アサナシア……ギリシャ語で不死って意味のアタナシア……これを少し作者がアサシンって意味と混ぜてアサナシアだと……俺は解釈してるぜ。」
「……へぇ、なんで英語とギリシャ語混ぜてんの?」
「さぁね。」
「そこは知らねえのかよ……。」
「細かいことはいいんだよ……」
アサナシアはそう言うと指の骨を鳴らす。
「つーかさ、一つ気になってたんだよ。」
「あ?随分と喋るヤツだな。」
「あの女と男に入れ替わるあいつ……。これといった攻撃はねえが、学がある。頭脳タイプってとこか。」
「猪原のことか……。」
「もう一人は逆に頭はねえが攻撃力なら俺が戦った中で一番やべぇ……。ありゃまさにパワータイプだ。」
「今度は増井の話かよ……。」
「そこでだ……そこでなんだけどよぉ……おめえさんの武器ってなんだ?リーダー力か?……でも兵なんていなくなったじゃねえかよ。」
そんな発言をするアサナシアに対し、一は鼻で笑った。
「なんかおかしいのか?まさかこの俺の考えが図星で笑うことしか出来なくなったかぁ……!?」
「フッ……ハッハッハ!勝機見えたよ。」
「なに?」
「アイツらの武器は見えても……お前には俺の武器が分からないなんてな……!」
「は?」
「もう……分かるだろ?……なぁ……分かってんだろ……ど三下がよ。」
「は……?てめぇ今なんて……」
「……聞こえないならもう一度言ってやろうか、ど三下。」
一は刀を抜刀して、ニヤリと笑う。
一方、その頃。
「立てるか?」
「えぇ……」
増井は猪原の元に向かった。
「それにしてもめちゃくちゃだな……アイツ、勝てんのか?」
「さぁ……どうでしょうね。」
「お前の頭脳でも分かんねえのか。」
「いや……誰でも分かんねえよ。」
「それどういう意味だ……」
「フン、僕だけがわかる彼の最強の武器……それは……」
人差し指を伸ばし、上にあげる猪原。
「己の『運』のみなんだよッッッ!!!」
「は……?え?運?は?え?」
「そう、運。あいつの武器は運。それだけ。」
増井は首をかしげる。
つづく
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