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第19話 “彼”
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新しく生まれた
“危険”
と言う思いに、僕は“彼”について、
相談しようと思った事をやめようか悩んだ。
“僕と関わったら、彼らも巻き込まれてしまう?!
でも……これは研究の秘密を打ち明けるんじゃないから大丈夫だよね?!
彼らには何の危害も加わらないよね?!
でも、もし彼らが巻き込まれてしまったら……
いや、もし奴らがすでに僕の事を追跡してるんだったら、
彼らが日本へ来てから知り合った、
ただの友達だって言うことは分かってるはずだ……
うん、大丈夫だよね?
彼らに危害が加わる事はないよね?!”
僕は自分に言い聞かせた。
僕がそのことについて何か悩んでいる風に感じた仁が、
「何だ、そんな不安そうな顔をして?
何かヤバい事なのか?
もし何かヤバい事に首を突っ込んでるんだったら、
俺たちが守ってやるぞ?
さっきの大統領うんぬんに関係してることなのか?」
とちょっと鋭い指摘をしてきた。
“そうだ、ここで思い直すと、
余計に変に思われるかもしれない。
変に隠し立てすると、
彼らは“それ”を探ろうとするだろう。
そうだ、“彼”の事だけだったら、
もし何かあっても仁たちは知らなかったで通せば……”
思い付きだったけど、
もし何かあれば、彼らの事は僕が守ろうと思った。
それで僕は思い直して“彼”について話し始めた。
「先ずはごめんなさい!」
そう言って謝った。
やっぱり三人は
“ん?”
としたようにして僕を見た。
「実は……仁に一目惚れというのは嘘です!
あ、でもだからと言って、
仁が魅力的な人なのは確かです!
それに人としても凄く出来た人だし!」
付け足したようにそう謝ると、陽向が大笑いしながら、
「そんなに丁寧に取り繕わなくたって良いよ~
ちょっと変だとは思ったんだよね~
佐々木君が早々外国人に一目惚れされるとは
ちょっと信じ難かったからね~
見た目もそんな外国人受けするような感じじゃないし……」
と緊張して告白した割には拍子抜けな返答が返ってきた。
もしかしたら僕が気不味くならない為の陽向の優しさかもしれないけど、
先ずはちゃんと謝れて良かった。
仁の方をチラッと見たけど、彼もあまり気にはしてなさそうだった。
でも光は少し辛辣だった。
友達愛? それとも従兄愛とでもいうのだろうか?
「で? どう言った理由でそんな嘘をついたんだ?
日本人の彼氏が欲しかったのか?
日本人だったら誰でも良かったのか?」
その問いに、僕はまだどういうふうに話したら嘘にならず、
それでいて、僕の味方になってくれるか分からなかったので躊躇した。
でも、先ずは “ 彼” の事を話さなければ……そう思った。
「あのね、どれから話せば良いのか分からないんだけど、
実は僕ね、小さい時から好きな人がいるんだ」
そのセリフに一番に反応したのは陽向だった。
「えっ? サム、好きな人がいたの?!
じゃあ、何で佐々木君にそんな嘘をついたの?!
サムの好きな人はどうするつもりだったの?!
もしかして片思いだからってヤケになってるの?!」
「まあ、まあ、落ち着けって。
ほら、最後まで聞いてから質問しな」
そう光に言われ、
陽向は言いたいことをグッと抑えた様にしてベンチに腰掛けた。
「うん、陽向が言いたい事はすごく分かる。
本当に君たちには済まない事をしたんだけど、
今から僕の言い訳を聞いて欲しいんだ」
そう始めると、三人は黙ったままで僕の話に耳を傾けた。
「その…… 僕の好きな人なんだけど、
日本人って事は分かってて、
この東京に住んでるってとこまでは分かってるんだけど、
実は東京のどこにいるか分からないんだ……」
そう言うと、三人は顔を交互に見合わせた。
「と言うと?」
次は仁が身を乗り出して尋ねた。
でも光がそれを遮って
「もっと詳しく話してくれないか?」
とリードを取り始めた。
僕はコクンと頷くと、
「僕、彼の事は写真の中でしか知らないんだ……」
そう言うと、
「じゃあ、全然会った事……無いんだ……」
そう言う陽向に、僕はまた、コクンと頷いた。
“危険”
と言う思いに、僕は“彼”について、
相談しようと思った事をやめようか悩んだ。
“僕と関わったら、彼らも巻き込まれてしまう?!
でも……これは研究の秘密を打ち明けるんじゃないから大丈夫だよね?!
彼らには何の危害も加わらないよね?!
でも、もし彼らが巻き込まれてしまったら……
いや、もし奴らがすでに僕の事を追跡してるんだったら、
彼らが日本へ来てから知り合った、
ただの友達だって言うことは分かってるはずだ……
うん、大丈夫だよね?
彼らに危害が加わる事はないよね?!”
僕は自分に言い聞かせた。
僕がそのことについて何か悩んでいる風に感じた仁が、
「何だ、そんな不安そうな顔をして?
何かヤバい事なのか?
もし何かヤバい事に首を突っ込んでるんだったら、
俺たちが守ってやるぞ?
さっきの大統領うんぬんに関係してることなのか?」
とちょっと鋭い指摘をしてきた。
“そうだ、ここで思い直すと、
余計に変に思われるかもしれない。
変に隠し立てすると、
彼らは“それ”を探ろうとするだろう。
そうだ、“彼”の事だけだったら、
もし何かあっても仁たちは知らなかったで通せば……”
思い付きだったけど、
もし何かあれば、彼らの事は僕が守ろうと思った。
それで僕は思い直して“彼”について話し始めた。
「先ずはごめんなさい!」
そう言って謝った。
やっぱり三人は
“ん?”
としたようにして僕を見た。
「実は……仁に一目惚れというのは嘘です!
あ、でもだからと言って、
仁が魅力的な人なのは確かです!
それに人としても凄く出来た人だし!」
付け足したようにそう謝ると、陽向が大笑いしながら、
「そんなに丁寧に取り繕わなくたって良いよ~
ちょっと変だとは思ったんだよね~
佐々木君が早々外国人に一目惚れされるとは
ちょっと信じ難かったからね~
見た目もそんな外国人受けするような感じじゃないし……」
と緊張して告白した割には拍子抜けな返答が返ってきた。
もしかしたら僕が気不味くならない為の陽向の優しさかもしれないけど、
先ずはちゃんと謝れて良かった。
仁の方をチラッと見たけど、彼もあまり気にはしてなさそうだった。
でも光は少し辛辣だった。
友達愛? それとも従兄愛とでもいうのだろうか?
「で? どう言った理由でそんな嘘をついたんだ?
日本人の彼氏が欲しかったのか?
日本人だったら誰でも良かったのか?」
その問いに、僕はまだどういうふうに話したら嘘にならず、
それでいて、僕の味方になってくれるか分からなかったので躊躇した。
でも、先ずは “ 彼” の事を話さなければ……そう思った。
「あのね、どれから話せば良いのか分からないんだけど、
実は僕ね、小さい時から好きな人がいるんだ」
そのセリフに一番に反応したのは陽向だった。
「えっ? サム、好きな人がいたの?!
じゃあ、何で佐々木君にそんな嘘をついたの?!
サムの好きな人はどうするつもりだったの?!
もしかして片思いだからってヤケになってるの?!」
「まあ、まあ、落ち着けって。
ほら、最後まで聞いてから質問しな」
そう光に言われ、
陽向は言いたいことをグッと抑えた様にしてベンチに腰掛けた。
「うん、陽向が言いたい事はすごく分かる。
本当に君たちには済まない事をしたんだけど、
今から僕の言い訳を聞いて欲しいんだ」
そう始めると、三人は黙ったままで僕の話に耳を傾けた。
「その…… 僕の好きな人なんだけど、
日本人って事は分かってて、
この東京に住んでるってとこまでは分かってるんだけど、
実は東京のどこにいるか分からないんだ……」
そう言うと、三人は顔を交互に見合わせた。
「と言うと?」
次は仁が身を乗り出して尋ねた。
でも光がそれを遮って
「もっと詳しく話してくれないか?」
とリードを取り始めた。
僕はコクンと頷くと、
「僕、彼の事は写真の中でしか知らないんだ……」
そう言うと、
「じゃあ、全然会った事……無いんだ……」
そう言う陽向に、僕はまた、コクンと頷いた。
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