1 / 1
記憶
しおりを挟む
私を呼び起こすのは誰?
彼方から声が聞こえる。
あの日から一体、幾度の星を巡ったのだろう?
あの日の思い出はあまりにも辛過ぎて、
忘れていたいのに、忘れたくない。
でも私にはあの日の約束が……
お願い、もう少し眠っていたい。
あの時の事は思い出したくないの。
あれは辛すぎて、辛すぎて……
でも誰かが私を呼んでいる。
私を呼び覚ますのは誰?
もう私を呼び起こさないで。
ずっと、ずっと記憶をたどって探しているのに、あなたは見つからない……
「また会えなかった……
あなたはどこにいるの?
私達は違う時系を旅しているの?
あんなに約束したのに……
貴方に会いたい……
でも今度こそは……」
気がつくと、そこには無の世界が広がっていた。
顔を上げると、周りには誰もいなかった。
ただ霧が一面に立ち込めて、
懐かしい香りがした。
どうやってここへ来たのか覚えていない。
少し前まで何か思っていたような気はする……
誰かを探していたような気がする。
「……君……さ……僕……絶対……」
わずかに頭の中に響いたセリフ。
何? もう一度言って……
私は立ち込める霧の中、
最初の一歩を踏み出した。
地面があるのかわからないフワフワとした不思議な感覚だった。
もしかしたら、これが死なのだろうか?
私はあの人に会えずに、また死んだのだろうか?
「また?
私、またって言った?」
また死んでしまった……
どういう意味なんだろう?
「あれ? 私…… 今、何を考えてたんだっけ?
ちょっと待って…… もう忘れてしまったの?
今まで大切なことを考えていたような気がするのに……
頭の中にモヤが掛かる……」
何処? 今頭の中に過った場所は何処?
あの日私はあの場所に立って確かに誰かと抱き合っていた…
でもあの日のことは忘却の幕に隔たれて、何も思い出す事が出来ない…
ねえ、あの日そこに居たのは誰?
そうよ、私、あの日、あの場所で一緒にいた人を探してる……
あれからずっと探してるの。
幾度となく巡り巡って、
後、幾度巡ればそこへ行けるのだろう?
あの日した約束は何?
私はあなたに何を言ったの?
そしてあなたは私に何を言ったの?
思い出せない。
ダメ、全てが消えていく……
もう今考えていたことさえも思い出せない!
私は周りを見渡して涙を流した。
そこはどこまでも続く無だった。
何もない。
誰もいない。
なんの声もしない。
なんの音もしない。
これから私はどうなっていくのだろう……
ああ、気が遠くなる……
長い間暗闇の中を彷徨ったような気がする。
あれからまた幾度となく時が過ぎた。
「あ~ 今度こそは!」
私はそう思うと、
カッと目を見開いて、そしてまた何度目かの産声を上げた。
彼方から声が聞こえる。
あの日から一体、幾度の星を巡ったのだろう?
あの日の思い出はあまりにも辛過ぎて、
忘れていたいのに、忘れたくない。
でも私にはあの日の約束が……
お願い、もう少し眠っていたい。
あの時の事は思い出したくないの。
あれは辛すぎて、辛すぎて……
でも誰かが私を呼んでいる。
私を呼び覚ますのは誰?
もう私を呼び起こさないで。
ずっと、ずっと記憶をたどって探しているのに、あなたは見つからない……
「また会えなかった……
あなたはどこにいるの?
私達は違う時系を旅しているの?
あんなに約束したのに……
貴方に会いたい……
でも今度こそは……」
気がつくと、そこには無の世界が広がっていた。
顔を上げると、周りには誰もいなかった。
ただ霧が一面に立ち込めて、
懐かしい香りがした。
どうやってここへ来たのか覚えていない。
少し前まで何か思っていたような気はする……
誰かを探していたような気がする。
「……君……さ……僕……絶対……」
わずかに頭の中に響いたセリフ。
何? もう一度言って……
私は立ち込める霧の中、
最初の一歩を踏み出した。
地面があるのかわからないフワフワとした不思議な感覚だった。
もしかしたら、これが死なのだろうか?
私はあの人に会えずに、また死んだのだろうか?
「また?
私、またって言った?」
また死んでしまった……
どういう意味なんだろう?
「あれ? 私…… 今、何を考えてたんだっけ?
ちょっと待って…… もう忘れてしまったの?
今まで大切なことを考えていたような気がするのに……
頭の中にモヤが掛かる……」
何処? 今頭の中に過った場所は何処?
あの日私はあの場所に立って確かに誰かと抱き合っていた…
でもあの日のことは忘却の幕に隔たれて、何も思い出す事が出来ない…
ねえ、あの日そこに居たのは誰?
そうよ、私、あの日、あの場所で一緒にいた人を探してる……
あれからずっと探してるの。
幾度となく巡り巡って、
後、幾度巡ればそこへ行けるのだろう?
あの日した約束は何?
私はあなたに何を言ったの?
そしてあなたは私に何を言ったの?
思い出せない。
ダメ、全てが消えていく……
もう今考えていたことさえも思い出せない!
私は周りを見渡して涙を流した。
そこはどこまでも続く無だった。
何もない。
誰もいない。
なんの声もしない。
なんの音もしない。
これから私はどうなっていくのだろう……
ああ、気が遠くなる……
長い間暗闇の中を彷徨ったような気がする。
あれからまた幾度となく時が過ぎた。
「あ~ 今度こそは!」
私はそう思うと、
カッと目を見開いて、そしてまた何度目かの産声を上げた。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
婚約者の心の声が聞こえるようになったが手遅れだった
神々廻
恋愛
《めんどー、何その嫌そうな顔。うっざ》
「殿下、ご機嫌麗しゅうございます」
婚約者の声が聞こえるようになったら.........婚約者に罵倒されてた.....怖い。
全3話完結
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった
海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····?
友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))
彼はヒロインを選んだ——けれど最後に“愛した”のは私だった
みゅー
恋愛
前世の記憶を思い出した瞬間、悟った。
この世界では、彼は“ヒロイン”を選ぶ――わたくしではない。
けれど、運命になんて屈しない。
“選ばれなかった令嬢”として終わるくらいなら、強く生きてみせる。
……そう決めたのに。
彼が初めて追いかけてきた——「行かないでくれ!」
涙で結ばれる、運命を越えた恋の物語。
婚約破棄?いいですけど私巨乳ですよ?
無色
恋愛
子爵令嬢のディーカは、衆目の中で婚約破棄を告げられる。
身分差を理由に見下されながらも、彼女は淡々と受け入れようとするが、その時ドレスが破れ、隠していた自慢のそれが解き放たれてしまう。
悪役令嬢の大きな勘違い
神々廻
恋愛
この手紙を読んでらっしゃるという事は私は処刑されたと言う事でしょう。
もし......処刑されて居ないのなら、今はまだ見ないで下さいまし
封筒にそう書かれていた手紙は先日、処刑された悪女が書いたものだった。
お気に入り、感想お願いします!
妹が欲しがるので婚約者をくれてやりましたが、私の本命は別にいます
Megumi
恋愛
姉・メアリーの真似ばかりして、周囲から姉を孤立させていく妹・セラフィーナ。
あなたはお姉さんだからと、両親はいつも妹の味方だった。
ついには、メアリーの婚約者・アルヴィンまで欲しがった。
「お姉様、アルヴィン様をシェアしましょう?」
そう囁く妹に、メアリーは婚約者を譲ることに。
だって——それらは全部、最初から「どうでもいいもの」だったから。
これは、すべてを奪われたはずの姉が、最後に一番大切なものを手にいれる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる