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逃走編
逃走編 第四話
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「ありゃ…私言ってなかったけ?私ももう歳だし、息子が面倒見てくれるって言うから…」
「取り壊すことにしたのよ」
「もう…古いアパートだし、なぎくんしか住んでないし…」
「それとね!〇〇〇〇グループがここの土地買い取らせて欲しいって言ってきたのよ!だから、引き受けることにしたの!ダメだったかしら…?」
「あぁ!いえ!そんなことは…」
〇〇〇〇グループって、翔唯さんの会社…
理解が追いつかない…
ど、どういうこと…?
ただこんななんにもないところを買い取りたいだなんて…
でも、翔唯さんには、住所なんか言ってないし
まさか特定!?
いや、翔唯さんなら有り得なくは無い
だけど、こんな僕なんかにそこまでするか?
なんて思っていたら不意に、いつもは絶対に止まっていない高級そうな黒い車が目に入った
なんだか胸騒ぎがする
信じられない…こんなに、僕のことを追いかけ回す意味もないし
あぁ、もう何もかもが分からなくなってきた
「なぎくん?思い詰めた顔してるけど大丈夫?」
「あ、大丈夫です」
「そう?急ぎで申し訳ないんだけど、3日後には出ていって欲しいの…」
…大家さんにはお世話になったし…断る理由もないから「わかりました。3日後ですね」と承諾してしまった
「ありがとう、ごめんね、なぎくん」と言って大家さんはどこかへ行ってしまった
自分の部屋に行かなくてはならないけれど、翔唯さんがいる気がするから行きたくない
どうすれば…
なるべく大家さんに迷惑かけないように早く引越しの準備をしたい
だけど…うぅ…
会社に行ってもバレる運命だったんだってことにして、覚悟を決めた
大家さんのために…怒られても仕方がない…
僕は、自分の部屋のドアの前で意を決して中に入った
「ガチャ…」
・・・
あれ?静かだ。やっぱり、翔唯さんがそこまでしてくれるわけないって…
だけど、なんだかちょっぴり悲しく思ってしまった
「取り壊すことにしたのよ」
「もう…古いアパートだし、なぎくんしか住んでないし…」
「それとね!〇〇〇〇グループがここの土地買い取らせて欲しいって言ってきたのよ!だから、引き受けることにしたの!ダメだったかしら…?」
「あぁ!いえ!そんなことは…」
〇〇〇〇グループって、翔唯さんの会社…
理解が追いつかない…
ど、どういうこと…?
ただこんななんにもないところを買い取りたいだなんて…
でも、翔唯さんには、住所なんか言ってないし
まさか特定!?
いや、翔唯さんなら有り得なくは無い
だけど、こんな僕なんかにそこまでするか?
なんて思っていたら不意に、いつもは絶対に止まっていない高級そうな黒い車が目に入った
なんだか胸騒ぎがする
信じられない…こんなに、僕のことを追いかけ回す意味もないし
あぁ、もう何もかもが分からなくなってきた
「なぎくん?思い詰めた顔してるけど大丈夫?」
「あ、大丈夫です」
「そう?急ぎで申し訳ないんだけど、3日後には出ていって欲しいの…」
…大家さんにはお世話になったし…断る理由もないから「わかりました。3日後ですね」と承諾してしまった
「ありがとう、ごめんね、なぎくん」と言って大家さんはどこかへ行ってしまった
自分の部屋に行かなくてはならないけれど、翔唯さんがいる気がするから行きたくない
どうすれば…
なるべく大家さんに迷惑かけないように早く引越しの準備をしたい
だけど…うぅ…
会社に行ってもバレる運命だったんだってことにして、覚悟を決めた
大家さんのために…怒られても仕方がない…
僕は、自分の部屋のドアの前で意を決して中に入った
「ガチャ…」
・・・
あれ?静かだ。やっぱり、翔唯さんがそこまでしてくれるわけないって…
だけど、なんだかちょっぴり悲しく思ってしまった
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