強い人さがしています(大至急です)

第1章 アーカス家

アーカス家次男誕生

 ２日前からマリンがおめでたの為部屋にずっといる。マリンの今日の様子はどうだと聞くとメイド長が明日か明後日には生まれるだろうといった。カドナは5日分の仕事を終わらせるために執務室にこもっており、レイとシーナはどんな子が生まれてくるのかと話している。

 だが日付が変わるとマリンの様子がおかしいことにメイドがきづいた。その報告があるといわれあわててカドナの執務室にレイとシーナが駆け込んできた。メイド長から先に話を聞いていたカドナは自分が話すと言い執事とメイドをさがらせた。
「マリンの様子がおかしいそうだ。いや…正確にはマリンのお腹の中の子がいままでみたことがないようなことになっているらしい」レイとシーナはもしやと思いきいてみた。「父上それは次男は…なくなっているということですか？」もしそうだとしたら母上の命もきけんにさらされる。「いや、そうではない。鑑定のスキルをもっているやつでも鑑定不能としかでないそうだ。」鑑定スキルをもつものは少なくないが父上がよんだのであれば鑑定スキルのレベルは高いはずそれなのに鑑定不能とでたならば鑑定スキルが上か隠蔽スキルをもっているか。もしくは十万人に１人といわれている神の加護もちか。鑑定不能という結果に驚きすぎて3人は声が出なかった。神の加護もちはステータスの平均値が普通よりも高いため王国で重宝される。そうでなくてもうまれたときから鑑定スキルが高かったり隠蔽スキルを持っている子がステータスが平均以下ということはないだろう。3才になり教会に行き自分のステータスがみれるようになったら貴族の子供は王様に知らせなくてはならない。これは優秀な子は騎士団に入ってもらいたいために子供のうちからつばをつけておくためだ。ステータスがみれたらばお披露目会もあり噂に敏感な者は我が娘を嫁にと縁談がまいこむだろう。きっと次男はとても苦労するだろう。金にものを言わせる下劣なやつも現れるし、優良なやつだから夫にもらっておこうという考えのクズもでてこないとはかぎらない。そんな大変な子がうまれてくるのだ。
    でも心の中で誓った。どんなステータスでもどんな見た目の子でも人と違う部分があろうとも絶対に生まれてくる子を守ると。そんなことを考えていたレイはふとマリンとカドナを見ると二人して同じ顔をしていた。多分自分も同じ顔をしているんだろう。こうして3人は同じ事を誓いあったのである。


   誓いあってから1日がたち赤ちゃんの泣き声が屋敷じゅうに響きわたった。シーナと次男の様子を確認するために3人は急ぎ部屋に入った。次男をだっこしていたマリンは微笑むと「そんなに慌てなくても私もこの子も無事よ。だけど鑑定スキルをつかっても鑑定不能になったでしょう？きっとこの子のステータスは他の子よりも高いと思うわ。利用しようと考える方は絶対いるわ。でもそんなかたに私の息子をどうこうさせるきはみじんもありませんから。そんなことをしようものなら、たとえあなたたちであっても許さないからね。」といい私たちのことを疲れて疲労しきった顔で睨んできた。疲れていても我が子を守るということに関しては絶対叶わないと思った。そんな母上をみて微笑み「「「それは俺たち(私たち)もおなじ(だ)です」」」その言葉を聞き安心したようで「少し眠るわ。この子のことお願いね。」といって子供をわたしたあと気絶するように母上は眠った。「マリンも疲れたんだな悪いがレイとシーナこの子をみていてくれるか。すまんがここにいるもの屋敷じゅうの者を広間に集めてほしい。」そういうと部屋にいたメイドが静かに「かしこまりました。」と言い部屋をでていった。「それじゃレイ、シーナそうまたせることはないと思うがよろしく頼むぞ。」そういい父上も部屋から出ていった。シーナと二人きりになりさっきからずっと我慢していたお願いをした。「シーナ、できればそのー俺にもだっこさせてほしいなーなんて、ダメかな？」多分俺の顔は赤いリンゴみたいになっているだろう。すごい恥ずかしい。シーナはクスクス笑うと「もちろんいいですよ。だけど気をつけてくださいね。」そういうと俺のことを椅子に座られだっこしやすいようにしてくれた。そっと渡されちいさいながらもきちんと重く、あぁこれが命の重みなんだと思った。