【完結済み】午後の微熱(20代♂ × 40代♀)

苑々

文字の大きさ
1 / 4

しおりを挟む
午後2時。

冬の光がカーテン越しに薄く差し込むリビングで、涼子はカップに半分ほど残った紅茶を眺めていた。

夫は朝早くから出張に出かけ、夕方まで帰らない。

息子は東京の大学で一人暮らしを始めてから半年が経つ。

静まり返った家には彼女一人だけ。

結婚15年目。

穏やかで問題のない生活だが、心の中は乾いた砂漠のようだった。

愛がないわけではない。

ただ、情熱や刺激はとうに失われ、夫とはほとんど身体を重ねることもなくなっていた。



リフォーム業者が午後に来ると聞いていたが、時刻を見ればもう約束の時間だ。

玄関のチャイムが鳴り、涼子は急いで立ち上がった。

ドアを開けると、そこに立っていたのは予想以上に若い男だった。

20代後半だろうか。

作業着を着こなしたたくましい肩と、日に焼けた健康的な肌。

翔太と名乗ったその青年は、照れたような笑顔で会釈をする。

涼子の胸の奥に、ほんの少しだけ微かなざわめきが広がった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

危険な残業

詩織
恋愛
いつも残業の多い奈津美。そこにある人が現れいつもの残業でなくなる

処理中です...