11 / 43
第1章 弓士団試験
人間の老爺とエルフのロナ
しおりを挟む
合格発表の日の朝、セドナ達は小さな民家に足を運んでいた。
セドナが剣を譲り受けた老爺の自宅だ。
二人は、老爺に試験の話をしていたようだ。
「で、今日が合格発表なんだよ!」
「ほう、そうか。ワシの剣は役に立ってくれたか?」
「ああ、ありがとうな、爺さん!」
そういうと、セドナは頭を下げた。
今日は試験が無いので、剣は持参していない。
人間が武器を持っているだけで、周囲は不審者としてこちらを睨みつけるせいでもある。
「それならよかった。ワシはもう剣は振ることが出来んから……。大事に使ってくれ」
「ああ、そうするよ」
楽しそうに話す二人を見て、チャロは少し不満そうな表情を見せた。
「ねえ、セドナ。こんなジジイと話してもつまらないでしょ?もう行こうよ?」
無遠慮に話すチャロだが、その口調には親しみがこもっている。老爺はその発言に怒るような口調だが、やはり本心で怒っている様子は見られない。
「何を言うか!相変わらず、チャロは礼儀知らずじゃな!こう見てもワシは若いころはな……」
「砦で戦ってた話でしょ?その話、もう聞き飽きたよ……。私だってセドナと話したいのに……」
「別にいいではないか。お前さんは、どうせセドナと結婚したら、いくらでも話が出来るのじゃから……。ちょっとくらい、ワシに譲ってくれんか?」
「け、結婚って……」
セドナはそれを聞いて、顔を真っ赤にした。が、逆にチャロは嬉しそうにうなづいた。
「ジジイ、たまにはいいこと言うんだね。ま、もうちょっと大人になったらだけどさ」
「ま、まあ、その話はおいおいするとして……。ところで、その服破れてるな。ちょっと貸しなよ」
それを遮るように、セドナは話題をそらすべく、近くにあった服を手に取った。
「あれ、これ女物だよね?」
不思議そうに尋ねるチャロに、老人が答える。
「ああ、それはワシの妻のものじゃよ」
「へえ、爺さんって奥さんが居たんだ?」
老人とセドナ達が知り合ったのは、ここ数か月のことだ。
重たそうに荷物を背負っている老人をセドナが手助けして依頼、何かと世話を焼いている。
逆にセドナが王国語を覚えるときには、老人の家の書籍を借りて勉強をしており、助け合いながら生活していた。
だが、妻がいることはセドナ達は知らなかった。
「朝が早い仕事じゃからな。あと、昨日は泊まり込みになったそうじゃ。ワシは、そんな頑張る妻の食事を作るのが、今の生きがいなんじゃよ」
「へえ。あんた、料理が出来るようには見えないけどね」
「そうでもないぞ。ワシはこう見えても料理は大得意でな。中でもボルシチは町の娘から大評判で……」
「あーはいはい、分かったよ。老人は話が長いから嫌いだよ……」
うんざりした様子で、チャロは手を振りながら椅子に座りこんだ。
「……よし、出来たぞ、爺さん」
機械のような正確さで直された衣服をみて、老人は驚いた表情を見せる。
「ほう、セドナ君はよくできた夫じゃの」
「でしょ?」
「チャロとは大違いじゃな。いつも力で解決しようとするからな。チャロの格闘技の才能は認めるが、点は二物を与えず、ってところじゃろう」
「少し黙りなよ、ジジイ!」
「おお、怖い。その手を振り下ろされたら、ワシ死んじゃう~」
「ったく、年寄りだからって……!」
軽口をたたきあうが、その光景はどこかほほえましい様子であった。それを見て、セドナはほほ笑んだ。
「ハハハ、待たせて悪かったな。そろそろ行こうか、チャロ?」
「うん。受かってると良いね。じゃあね、ジジイ。生きてたらまた会おうね?」
「そうじゃな……。二人とも、兵士になっても死ぬんじゃないぞ?」
兵士として戦った過去を思い出したのか、少し切なそうに、老人は手を振った。
それから、数分後、老人の妻が帰ってきた。
……ロナだ。
「ただいま。仕事が長引いたせいで、泊まり込みになっちゃってごめんね」
「おお、お帰り、ロナ。朝食が出来ておるから、食べるといい」
「いつもありがと。……あれ、ちょっといつもと違うね?」
「ああ、近所の若者が作ってくれたんじゃよ。後、服も直してくれてな……」
老人はそういうと、セドナが作ってくれたスープを妻に振舞った。
「へえ、その若者ってどんな人?」
「おお、今どき……いや、いつの時代でも感心な子じゃよ。確か名前は……セドナと言ったかのう」
「……え?……そう……」
それを聞き、ロナは押し黙った。
それから、二人は試験会場前の掲示板に立っていた。
「あれ、今日はあの嫌みな女はいないんだね?」
「そういうなよ。……というより、妙にエルフが少ないな?奥に引っ込んでんのか?」
セドナがあたりを見回すが、今日は不自然なほどエルフは姿を見せていなかった。
「まあいいや、で、私たちは……。あった!」
「お、俺もだ!」
掲示板を見ると、二人のは受験番号は、どちらも存在した。
「やったよ、セドナ!」
そう言いながら、チャロはセドナに抱き着いた。
「けど、驚いたね。人間の合格者は私たちだけだったんだ?」
「まあ、受けてた人が少なかったからな。早速、合格証をもらいに行こうか!」
「うん!」
そういうと、セドナ達は会場内に入っていった。
「ああ、セドナとチャロ……か。合格おめでとう」
「ありがとう。これから、一緒によろしくお願いします」
礼節を持って挨拶するセドナに、証書を渡す係のエルフは少し恥ずかしそうに頭をかいた。
「あ、ああ……。それと、セドナ、だったね?」
「なんだ?」
「君は、何でも筆記で満点だったそうだね」
「え、そうだったのか?」
「それで、ルチル姫直々に、挨拶をしたいそうだ。すまないが、これは命令だそうで謁見に向かってくれないか?」
「む……私は一緒じゃダメ?」
チャロは少し不服そうに、セドナと組んでいた腕に力を込めた。
「すまないが、絶対にセドナ一人で来いとのことだ。多分、お褒めの言葉をもらえるだけだろうから、すぐに行きなさい」
「分かりました、すぐ行きます。……じゃ、ちょっと待ってろよ、チャロ?」
「うん。……誘惑されても、絶対に断ってね?」
その発言に、エルフはビクリ、と震わせたが二人は気づかなかった。
セドナが剣を譲り受けた老爺の自宅だ。
二人は、老爺に試験の話をしていたようだ。
「で、今日が合格発表なんだよ!」
「ほう、そうか。ワシの剣は役に立ってくれたか?」
「ああ、ありがとうな、爺さん!」
そういうと、セドナは頭を下げた。
今日は試験が無いので、剣は持参していない。
人間が武器を持っているだけで、周囲は不審者としてこちらを睨みつけるせいでもある。
「それならよかった。ワシはもう剣は振ることが出来んから……。大事に使ってくれ」
「ああ、そうするよ」
楽しそうに話す二人を見て、チャロは少し不満そうな表情を見せた。
「ねえ、セドナ。こんなジジイと話してもつまらないでしょ?もう行こうよ?」
無遠慮に話すチャロだが、その口調には親しみがこもっている。老爺はその発言に怒るような口調だが、やはり本心で怒っている様子は見られない。
「何を言うか!相変わらず、チャロは礼儀知らずじゃな!こう見てもワシは若いころはな……」
「砦で戦ってた話でしょ?その話、もう聞き飽きたよ……。私だってセドナと話したいのに……」
「別にいいではないか。お前さんは、どうせセドナと結婚したら、いくらでも話が出来るのじゃから……。ちょっとくらい、ワシに譲ってくれんか?」
「け、結婚って……」
セドナはそれを聞いて、顔を真っ赤にした。が、逆にチャロは嬉しそうにうなづいた。
「ジジイ、たまにはいいこと言うんだね。ま、もうちょっと大人になったらだけどさ」
「ま、まあ、その話はおいおいするとして……。ところで、その服破れてるな。ちょっと貸しなよ」
それを遮るように、セドナは話題をそらすべく、近くにあった服を手に取った。
「あれ、これ女物だよね?」
不思議そうに尋ねるチャロに、老人が答える。
「ああ、それはワシの妻のものじゃよ」
「へえ、爺さんって奥さんが居たんだ?」
老人とセドナ達が知り合ったのは、ここ数か月のことだ。
重たそうに荷物を背負っている老人をセドナが手助けして依頼、何かと世話を焼いている。
逆にセドナが王国語を覚えるときには、老人の家の書籍を借りて勉強をしており、助け合いながら生活していた。
だが、妻がいることはセドナ達は知らなかった。
「朝が早い仕事じゃからな。あと、昨日は泊まり込みになったそうじゃ。ワシは、そんな頑張る妻の食事を作るのが、今の生きがいなんじゃよ」
「へえ。あんた、料理が出来るようには見えないけどね」
「そうでもないぞ。ワシはこう見えても料理は大得意でな。中でもボルシチは町の娘から大評判で……」
「あーはいはい、分かったよ。老人は話が長いから嫌いだよ……」
うんざりした様子で、チャロは手を振りながら椅子に座りこんだ。
「……よし、出来たぞ、爺さん」
機械のような正確さで直された衣服をみて、老人は驚いた表情を見せる。
「ほう、セドナ君はよくできた夫じゃの」
「でしょ?」
「チャロとは大違いじゃな。いつも力で解決しようとするからな。チャロの格闘技の才能は認めるが、点は二物を与えず、ってところじゃろう」
「少し黙りなよ、ジジイ!」
「おお、怖い。その手を振り下ろされたら、ワシ死んじゃう~」
「ったく、年寄りだからって……!」
軽口をたたきあうが、その光景はどこかほほえましい様子であった。それを見て、セドナはほほ笑んだ。
「ハハハ、待たせて悪かったな。そろそろ行こうか、チャロ?」
「うん。受かってると良いね。じゃあね、ジジイ。生きてたらまた会おうね?」
「そうじゃな……。二人とも、兵士になっても死ぬんじゃないぞ?」
兵士として戦った過去を思い出したのか、少し切なそうに、老人は手を振った。
それから、数分後、老人の妻が帰ってきた。
……ロナだ。
「ただいま。仕事が長引いたせいで、泊まり込みになっちゃってごめんね」
「おお、お帰り、ロナ。朝食が出来ておるから、食べるといい」
「いつもありがと。……あれ、ちょっといつもと違うね?」
「ああ、近所の若者が作ってくれたんじゃよ。後、服も直してくれてな……」
老人はそういうと、セドナが作ってくれたスープを妻に振舞った。
「へえ、その若者ってどんな人?」
「おお、今どき……いや、いつの時代でも感心な子じゃよ。確か名前は……セドナと言ったかのう」
「……え?……そう……」
それを聞き、ロナは押し黙った。
それから、二人は試験会場前の掲示板に立っていた。
「あれ、今日はあの嫌みな女はいないんだね?」
「そういうなよ。……というより、妙にエルフが少ないな?奥に引っ込んでんのか?」
セドナがあたりを見回すが、今日は不自然なほどエルフは姿を見せていなかった。
「まあいいや、で、私たちは……。あった!」
「お、俺もだ!」
掲示板を見ると、二人のは受験番号は、どちらも存在した。
「やったよ、セドナ!」
そう言いながら、チャロはセドナに抱き着いた。
「けど、驚いたね。人間の合格者は私たちだけだったんだ?」
「まあ、受けてた人が少なかったからな。早速、合格証をもらいに行こうか!」
「うん!」
そういうと、セドナ達は会場内に入っていった。
「ああ、セドナとチャロ……か。合格おめでとう」
「ありがとう。これから、一緒によろしくお願いします」
礼節を持って挨拶するセドナに、証書を渡す係のエルフは少し恥ずかしそうに頭をかいた。
「あ、ああ……。それと、セドナ、だったね?」
「なんだ?」
「君は、何でも筆記で満点だったそうだね」
「え、そうだったのか?」
「それで、ルチル姫直々に、挨拶をしたいそうだ。すまないが、これは命令だそうで謁見に向かってくれないか?」
「む……私は一緒じゃダメ?」
チャロは少し不服そうに、セドナと組んでいた腕に力を込めた。
「すまないが、絶対にセドナ一人で来いとのことだ。多分、お褒めの言葉をもらえるだけだろうから、すぐに行きなさい」
「分かりました、すぐ行きます。……じゃ、ちょっと待ってろよ、チャロ?」
「うん。……誘惑されても、絶対に断ってね?」
その発言に、エルフはビクリ、と震わせたが二人は気づかなかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
ずっとヤモリだと思ってた俺の相棒は実は最強の竜らしい
空色蜻蛉
ファンタジー
選ばれし竜の痣(竜紋)を持つ竜騎士が国の威信を掛けて戦う世界。
孤児の少年アサヒは、同じ孤児の仲間を集めて窃盗を繰り返して貧しい生活をしていた。
竜騎士なんて貧民の自分には関係の無いことだと思っていたアサヒに、ある日、転機が訪れる。
火傷の跡だと思っていたものが竜紋で、壁に住んでたヤモリが俺の竜?
いやいや、ないでしょ……。
【お知らせ】2018/2/27 完結しました。
◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく
かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。
ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!?
俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。
第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。
「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」
信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。
賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。
様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する!
異世界ざわつき転生譚、ここに開幕!
※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。
※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。
追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件
言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」
──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。
だが彼は思った。
「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」
そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら……
気づけば村が巨大都市になっていた。
農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。
「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」
一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前!
慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが……
「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」
もはや世界最強の領主となったレオンは、
「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、
今日ものんびり温泉につかるのだった。
ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる