22 / 29
第3章 腕はいいけど思い込みが激しい鍛冶職人、マヌケット
3-1 思い込みが激しい鍛冶職人、マヌケット
しおりを挟む
それから半年ほどの時が流れた。
武道大会で『アンジュがアホードに指一本触れずに勝利した』という話題はすぐに大陸中に伝わった。
さらに、このこと自体は誇張表現ではないということもあり、噂があちこちで尾ひれがついてしまった。
加えて大会に置ける賠償金を払うために、ノワールはカイカフルに、オロロッカが住んでいる周辺の土地の所有権を売り渡す羽目になってしまった。
また、その戦いの後にアホードが国を出奔したことも、
「アンジュが圧力をかけ、大陸最強の剣士を追い出した」
と、ねじ曲がって伝わってしまっている。
さらに、この武道大会のノワールが、地方領主バカヤネンの手引きによって襲撃される事件(プロローグ参照)が起きたことも大陸中で話題になった。
このようなことから、
「転移者アンジュは、短期間に領主の養女として入り込み、着実にライバルを排除しながら勢力を伸ばしていく『最凶の悪女」である」
「彼女には絶対に逆らってはならないし、カイカフルの領地には絶対に手を出しては行けない」
と、世間から評価されるようになった。
……まあ、当のアンジュは能天気に毎日を畑仕事や編み物をやって過ごしているだけなのだが。
そんなある日。
「……ふう、良い作品だな」
カイカフルの領地から少し離れたところにある小さな街にある、やや不釣り合いな程大きな工房。
そこで一人の男が汗を流しながら指輪を眺めていた。
彼の名前はマヌケットという。
線の細そうな容姿に不釣り合いな太い腕とごつごつした手が、彼の仕事の過酷さを想像させる。
「はい、出来ましたよ」
「うわあ、ありがとうございます、マヌケットさん!」
そういわれて差し出された指輪を見ながら、一人の村娘は興奮しながらその指輪を受け取る。
「あれ、どうしました?」
「あ、そ、その……いえ、何でもないです! 失礼しました!」
この男マヌケットは、周囲が思わずたじろぐほどの美貌を携えており、目を合わせた女性がいつもほほを染めるほどであった。
だが彼自身はあまり異性に対して積極的ではなく、寧ろ自分の生業である鍛冶職人の仕事に精を出していた。
「喜んでくれてよかった。さあ、今度は新しい刀剣を作りますかね……」
……もっとも、彼の周りに異性がいないのは、それだけが理由ではないのだが。
「ん、お客様かな?」
それからしばらくして、ドアがノックされるのを聞いたマヌケットは、ハンマーを打ち付ける手を止めてドアを開いた。
「久しぶりね、マヌケット」
「あれ、ノワールさんじゃないですか! ケガはもう大丈夫ですか?」
「ええ。……何とかね」
そこにいたのは、彼の従妹であるノワールだった。
ノワールは自身に対して異性として接してこないということもあり、マヌケットは良き友人のような印象を持っている。
彼女を部屋に上げると、お茶をティーカップに注いで尋ねる。
「へえ、バカヤネンさんがそんなことを……」
「ええ。彼は廃嫡されて、オロロッカのところで見習い農夫として働いているわ。……まあ、前より楽しそうなのが癪に障るけどね」
「まあ、あそこは最近評判いいですからね……」
そういいながら、お茶をすするマヌケット。
あの事件以降バカヤネンは、懲罰の意味も込め、オロロッカの住む村に送り出された。
だが、そこで彼は定期的に開かれる音楽祭やダンスパーティで元貴族としての実力を発揮しているらしい。
もとより、芸事については素質があった彼は、そこで周りから評価されており楽しそうに毎日を過ごしていると言っていた。
「ああいう村は娯楽が少ないものね。バカヤネン程度でも、そこそこ有名にはなれるってことでしょうね?」
「あはは……羨ましいんですか、バカヤネンさんのことが?」
そうマヌケットが尋ねると、ノワールは図星をつかれたのか顔を真っ赤にして否定する。
「な……んなわけないでしょ? ……それに私は、騎士団長として周りから信頼を得ていますから! 別に、みんなで歌ったり踊ったりするのが羨ましいなんてことは……ないわ」
そういうが、ノワールは先刻の山賊襲撃事件で重傷を負わされたことは、すでに大陸に知れ渡っていた。
彼女にとってついていなかったのは『ノワールが相手をした山賊たちは元騎士であり、剣の実力は確かなものであること』が伝わらなかったことである。
これによって、彼女は近々降格処分が下ることが噂されている。
そのことは、あえてマヌケットは口にしなかった。
「それで、今日はどんな用で来たんですか?」
「ええ。……あなたには、先日の山賊事件の真相を知って欲しいと思って」
「え?」
「……そもそも、バカヤネンごときの謀略に、私がハマると思うの?」
「あ、いえ……」
そういって、ノワールは自分が今まで受けた仕打ちについて解説した。
武道大会で、アンジュの幻術によって婚約者のアホードが辱められたこと。
バカヤネンの手引きというが、実際にはアンジュによって行われたこと。
無論自分にとって都合の悪いところは伏せ、百万倍くらいアンジュを悪辣にしたうえでだが。
だが、ノワールは話術は巧みで演技もきわめて得意としている。
そして彼女はウソ泣きをしながら、マヌケットをちらりと見る。彼は義憤にかられたように、溶鉱炉のように顔を赤く染め上げた。
「それは……酷いですね! ノワールさんは、何も悪くないじゃないですか!」
「そうでしょ? ……ありがと、分かってくれるのは幼馴染のあなただけね?」
……マヌケットは、一見冷静で理知的に見えるが、やはりこの大陸の男性の御多分にもれず、頭が悪い。
具体的には思い込みが激しく、相手が言ったことをすぐに信じ込んでしまう節がある。
そんなマヌケットの性格を熟知しているノワールは、心の中でほくそ笑みながら、頼みごとをした。
「それでね、マヌケット? ……あなた、とても容姿が優れているから……今度アンジュをその相貌で篭絡させてくれませんこと?」
「は?」
さすがにそれを聞いて、マヌケットは驚いた容姿を見せた。
「そもそも、力押しで彼女を潰そうと思った私が愚かだったのよね。だから、今度は搦め手で彼女を陥れてやるつもりなの。……あなたに魅了させてしまえば、後はどうにでも料理できるもの。……だから、お願い?」
ノワールがそう、上目づかいで頼みごとをすると、この世界の男性は大抵断れない。
無論、従兄弟であるマヌケットも同様だ。
「わ、分かりましたよ……。やってみます。ただ、命までは奪ったりしないでくださいね?」
「ええ、約束するわ」
無論、アンジュは約束を守るつもりはない。
だがマヌケットは他人の嘘を見破れないタイプなので、それを聞いて安心したような表情を見せた。
武道大会で『アンジュがアホードに指一本触れずに勝利した』という話題はすぐに大陸中に伝わった。
さらに、このこと自体は誇張表現ではないということもあり、噂があちこちで尾ひれがついてしまった。
加えて大会に置ける賠償金を払うために、ノワールはカイカフルに、オロロッカが住んでいる周辺の土地の所有権を売り渡す羽目になってしまった。
また、その戦いの後にアホードが国を出奔したことも、
「アンジュが圧力をかけ、大陸最強の剣士を追い出した」
と、ねじ曲がって伝わってしまっている。
さらに、この武道大会のノワールが、地方領主バカヤネンの手引きによって襲撃される事件(プロローグ参照)が起きたことも大陸中で話題になった。
このようなことから、
「転移者アンジュは、短期間に領主の養女として入り込み、着実にライバルを排除しながら勢力を伸ばしていく『最凶の悪女」である」
「彼女には絶対に逆らってはならないし、カイカフルの領地には絶対に手を出しては行けない」
と、世間から評価されるようになった。
……まあ、当のアンジュは能天気に毎日を畑仕事や編み物をやって過ごしているだけなのだが。
そんなある日。
「……ふう、良い作品だな」
カイカフルの領地から少し離れたところにある小さな街にある、やや不釣り合いな程大きな工房。
そこで一人の男が汗を流しながら指輪を眺めていた。
彼の名前はマヌケットという。
線の細そうな容姿に不釣り合いな太い腕とごつごつした手が、彼の仕事の過酷さを想像させる。
「はい、出来ましたよ」
「うわあ、ありがとうございます、マヌケットさん!」
そういわれて差し出された指輪を見ながら、一人の村娘は興奮しながらその指輪を受け取る。
「あれ、どうしました?」
「あ、そ、その……いえ、何でもないです! 失礼しました!」
この男マヌケットは、周囲が思わずたじろぐほどの美貌を携えており、目を合わせた女性がいつもほほを染めるほどであった。
だが彼自身はあまり異性に対して積極的ではなく、寧ろ自分の生業である鍛冶職人の仕事に精を出していた。
「喜んでくれてよかった。さあ、今度は新しい刀剣を作りますかね……」
……もっとも、彼の周りに異性がいないのは、それだけが理由ではないのだが。
「ん、お客様かな?」
それからしばらくして、ドアがノックされるのを聞いたマヌケットは、ハンマーを打ち付ける手を止めてドアを開いた。
「久しぶりね、マヌケット」
「あれ、ノワールさんじゃないですか! ケガはもう大丈夫ですか?」
「ええ。……何とかね」
そこにいたのは、彼の従妹であるノワールだった。
ノワールは自身に対して異性として接してこないということもあり、マヌケットは良き友人のような印象を持っている。
彼女を部屋に上げると、お茶をティーカップに注いで尋ねる。
「へえ、バカヤネンさんがそんなことを……」
「ええ。彼は廃嫡されて、オロロッカのところで見習い農夫として働いているわ。……まあ、前より楽しそうなのが癪に障るけどね」
「まあ、あそこは最近評判いいですからね……」
そういいながら、お茶をすするマヌケット。
あの事件以降バカヤネンは、懲罰の意味も込め、オロロッカの住む村に送り出された。
だが、そこで彼は定期的に開かれる音楽祭やダンスパーティで元貴族としての実力を発揮しているらしい。
もとより、芸事については素質があった彼は、そこで周りから評価されており楽しそうに毎日を過ごしていると言っていた。
「ああいう村は娯楽が少ないものね。バカヤネン程度でも、そこそこ有名にはなれるってことでしょうね?」
「あはは……羨ましいんですか、バカヤネンさんのことが?」
そうマヌケットが尋ねると、ノワールは図星をつかれたのか顔を真っ赤にして否定する。
「な……んなわけないでしょ? ……それに私は、騎士団長として周りから信頼を得ていますから! 別に、みんなで歌ったり踊ったりするのが羨ましいなんてことは……ないわ」
そういうが、ノワールは先刻の山賊襲撃事件で重傷を負わされたことは、すでに大陸に知れ渡っていた。
彼女にとってついていなかったのは『ノワールが相手をした山賊たちは元騎士であり、剣の実力は確かなものであること』が伝わらなかったことである。
これによって、彼女は近々降格処分が下ることが噂されている。
そのことは、あえてマヌケットは口にしなかった。
「それで、今日はどんな用で来たんですか?」
「ええ。……あなたには、先日の山賊事件の真相を知って欲しいと思って」
「え?」
「……そもそも、バカヤネンごときの謀略に、私がハマると思うの?」
「あ、いえ……」
そういって、ノワールは自分が今まで受けた仕打ちについて解説した。
武道大会で、アンジュの幻術によって婚約者のアホードが辱められたこと。
バカヤネンの手引きというが、実際にはアンジュによって行われたこと。
無論自分にとって都合の悪いところは伏せ、百万倍くらいアンジュを悪辣にしたうえでだが。
だが、ノワールは話術は巧みで演技もきわめて得意としている。
そして彼女はウソ泣きをしながら、マヌケットをちらりと見る。彼は義憤にかられたように、溶鉱炉のように顔を赤く染め上げた。
「それは……酷いですね! ノワールさんは、何も悪くないじゃないですか!」
「そうでしょ? ……ありがと、分かってくれるのは幼馴染のあなただけね?」
……マヌケットは、一見冷静で理知的に見えるが、やはりこの大陸の男性の御多分にもれず、頭が悪い。
具体的には思い込みが激しく、相手が言ったことをすぐに信じ込んでしまう節がある。
そんなマヌケットの性格を熟知しているノワールは、心の中でほくそ笑みながら、頼みごとをした。
「それでね、マヌケット? ……あなた、とても容姿が優れているから……今度アンジュをその相貌で篭絡させてくれませんこと?」
「は?」
さすがにそれを聞いて、マヌケットは驚いた容姿を見せた。
「そもそも、力押しで彼女を潰そうと思った私が愚かだったのよね。だから、今度は搦め手で彼女を陥れてやるつもりなの。……あなたに魅了させてしまえば、後はどうにでも料理できるもの。……だから、お願い?」
ノワールがそう、上目づかいで頼みごとをすると、この世界の男性は大抵断れない。
無論、従兄弟であるマヌケットも同様だ。
「わ、分かりましたよ……。やってみます。ただ、命までは奪ったりしないでくださいね?」
「ええ、約束するわ」
無論、アンジュは約束を守るつもりはない。
だがマヌケットは他人の嘘を見破れないタイプなので、それを聞いて安心したような表情を見せた。
0
あなたにおすすめの小説
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています
六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。
しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。
「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!
【完結】政略婚約された令嬢ですが、記録と魔法で頑張って、現世と違って人生好転させます
なみゆき
ファンタジー
典子、アラフィフ独身女性。 結婚も恋愛も経験せず、気づけば父の介護と職場の理不尽に追われる日々。 兄姉からは、都合よく扱われ、父からは暴言を浴びせられ、職場では責任を押しつけられる。 人生のほとんどを“搾取される側”として生きてきた。
過労で倒れた彼女が目を覚ますと、そこは異世界。 7歳の伯爵令嬢セレナとして転生していた。 前世の記憶を持つ彼女は、今度こそ“誰かの犠牲”ではなく、“誰かの支え”として生きることを決意する。
魔法と貴族社会が息づくこの世界で、セレナは前世の知識を活かし、友人達と交流を深める。
そこに割り込む怪しい聖女ー語彙力もなく、ワンパターンの行動なのに攻略対象ぽい人たちは次々と籠絡されていく。
これはシナリオなのかバグなのか?
その原因を突き止めるため、全ての証拠を記録し始めた。
【☆応援やブクマありがとうございます☆大変励みになりますm(_ _)m】
捨てられた地味な王宮修復師(実は有能)、強面辺境伯の栄養管理で溺愛され、辺境を改革する ~王都の貴重な物が失われても知りませんよ?~
水上
恋愛
「カビ臭い地味女」と王太子に婚約破棄された王宮修復師のリディア。
彼女の芸術に関する知識と修復師としての技術は、誰からも必要性を理解されていなかった。
失意の中、嫁がされたのは皆から恐れられる強面辺境伯ジェラルドだった!
しかし恐ろしい噂とは裏腹に、彼はリディアの不健康を見逃せない超・過保護で!?
絶品手料理と徹底的な体調管理で、リディアは心身ともに美しく再生していく。
一方、彼女を追放した王都では、貴重な物が失われたり、贋作騒動が起きたりとパニックになり始めて……。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
悪役令嬢は調理場に左遷されましたが、激ウマご飯で氷の魔公爵様を餌付けしてしまったようです~「もう離さない」って、胃袋の話ですか?~
咲月ねむと
恋愛
「君のような地味な女は、王太子妃にふさわしくない。辺境の『魔公爵』のもとへ嫁げ!」
卒業パーティーで婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢レティシア。
しかし、前世で日本人調理師だった彼女にとって、堅苦しい王妃教育から解放されることはご褒美でしかなかった。
「これで好きな料理が作れる!」
ウキウキで辺境へ向かった彼女を待っていたのは、荒れ果てた別邸と「氷の魔公爵」と恐れられるジルベール公爵。
冷酷無慈悲と噂される彼だったが――その正体は、ただの「極度の偏食家で、常に空腹で不機嫌なだけ」だった!?
レティシアが作る『肉汁溢れるハンバーグ』『とろとろオムライス』『伝説のプリン』に公爵の胃袋は即陥落。
「君の料理なしでは生きられない」
「一生そばにいてくれ」
と求愛されるが、色気より食い気のレティシアは「最高の就職先ゲット!」と勘違いして……?
一方、レティシアを追放した王太子たちは、王宮の食事が不味くなりすぎて絶望の淵に。今さら「戻ってきてくれ」と言われても、もう遅いです!
美味しいご飯で幸せを掴む、空腹厳禁の異世界クッキング・ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる