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第104話 覚醒、鯱女王。
しおりを挟む~461さん~
サンシャインビルの最上階、展望台に到着した時、フロアは静まり返っていた。ミナセとユイの戦いは終わったのか?
「……っ!」
駆け出そうとするジークの肩を掴んで引き留める。
「気持ちは分かるけどよ、お前が慎重にならなくてどうすんだよ」
ミナセなら大丈夫だと思うが、万が一ということもある。そうなった時、ジークが隙を突かれることは避けないといけない。
「すまん……冷静ではなかった」
ジークが愛剣から手を離したのを確認して、肩に担いでいた大剣を担ぎ直す。ジークは、俺が持っている大剣を見て不思議そうな顔をした。
「それにしても……なぜ武史の大剣を借りて来たんだ?」
「ん? 考えてることがあってよ。これが必要なんだ」
そう、式島に言って気絶した武史の大剣を拝借して来た。この大剣の攻撃力、真空刃の符呪。うってつけだ。元々武史に会ったら協力を頼むつもりだったが……あそこまでのダメージだとな……代わりにこの武器、ちょっとだけ使わせて貰うぜ。壊したら弁償するから許せよ。
警戒しながら通路を進むと、中央の通路で人が座り込んでいるのが見えた。
「ミナセ……っ!!」
ジークが駆け出して、座っていたミナセを抱きしめる。良かった。ミナセが勝ったのか。
2人に駆け寄る。ミナセの横を見ると、彼女と同じ顔をした女が静かに眠っていた。ジークがその顔を覗き込む。
「ユイ……眠っているのか」
「うん、眠り薬で眠らせてる」
ミナセは酷い怪我だった。全身傷だらけで右手の骨も折れていた。それだけで壮絶な戦いだったことが分かる。
右手の処置はジークに任せ、腰のカバンから高濃度回復薬を取り出す。ミナセの怪我をした部位にかける。内臓がやられている可能性もあるからもう1本は飲ませた。そうしていると、ミナセはユイの状況のことを話してくれた。
ユイが「狂乱」のスキルによって精神が変質してしまったこと、シィーリアにユイを合わせてそのスキルを取り除きたいということを。取得してしまったスキルを取り除く、か……後で方法を考えないとな……。
ミナセの過去も壮絶だったが、ユイも相当な状況だったみたいだな。九条商会のヤツらは何を狙ってそんなことをしたんだ?
だが、まずは不死鳥だ。アイルが命張ってくれてるんだ。早く倒さねぇと。
窓から池袋の街を見る。大きなガラスを隔てて見える街は、まるでミニチュアのように思えた。
……これならいけるか。考えていることを実行さえできれば。
「ジーク、ミナセも聞いてくれるか?」
「なんだ?」
「なに?」
「やって貰いたいことがある」
「俺はいいがミナセが……」
「大丈夫だ。ミナセはここにいてくれればいいぜ」
俺は、ジーク達に不死鳥のことを話した。
◇◇◇
同時刻。
──池袋西口公園。
~シィーリア~
相変わらずモニター前では観客が熱狂していた。
「ヤベエエエエ!!! タルパマスター600ptいったよ!!」
「パララもんwポイズン社長ずっと探してるじゃんwww」
「スマホいかれたんじゃね?」
「勝者マン血塗れすぎてこわ」
「ナイフでモンスター滅多刺しとかイベント向きじゃないだろ……」
「田仲強ええぇぇえ!!! 素手でソードリザード倒しやがった!!」
「さすがA級!!」
「もうっ! 私の武史はどこなのっ!?」
モニターの向こうで各エリアの探索者達が白熱の戦いを繰り広げておる。モンスターの討伐数もかなりの数。しかし、不死鳥を追ったヨロイ達の姿が映らぬ。どこにおるのじゃ?
「アイルちゃんなんだ!!」
1人の観客の声でモニターに目を向ける。場所は……池袋駅東口周辺か。画面手前でパララもんという探索者が誰かを探している。その後ろ、霧の中をトラックが走っていた。
「あ、あの不死鳥じゃん」
「アイルちゃん達東口の方に連れ行ったのかぁ」
「よく見たらデカいよなぁ。怖いわ……」
「やっぱり怖かったんじゃんw」
「う、うるせぇ!」
「あ、パララもん不死鳥に狙われてる」
「パララもんめちゃくちゃビビッてるぞw」
『なんで僕ばっかり狙うのだぁ~!!』
会場にパララもんの悲痛な声が響き渡る。なぜかパララもんへ狙いを付けた不死鳥。涙目で逃げるパララもんを襲おうとして、アイルがそれを魔法で妨害していた。
「アイルちゃんがパララもんを掴んだんだ!!」
一瞬の隙を突いてパララもんをトラックの荷台に引き上げるアイル。パララもんを乗せたまま、トラックはカメラ外へと走り去っていった。
……先ほどの映像、ヨロイがトラックに乗っていなかった。ジーク達のもとへ向かってくれたのか?
もどかしい。皆に任せるだけしかできぬことが……。
大沼都知事を見る。彼女は会場の様子をスマホで撮影し、SNSへ投稿しているようだった。宣伝か。熱心じゃの。
妾も主催者側の一員、抜け出す訳にはいかんじゃろうなぁ……はぁ。せめて何が起きているかだけでもわかればの……。
そんな時。
ふと、横を見ると俯いていたオルカがパチリと目を開いた。
「お、オルカ……やっと起き」
「ちょうど2時間経った。動くよ」
「え?」
オルカの言葉に会場に設置された時計を見る。確かにオルカの言う通り、開催からピッタリ2時間が経っていた。
「あ、ああ……2時間経ったのじゃ。良いぞ」
オルカがおもむろに立ち上がる。そして、モニターにモンスターと戦う探索者達が映った瞬間、子供のように飛び跳ねた。
「やった! まだモンスター残ってる!」
寝てる間にオルカに付けたピンマイクが、彼女の声を拾う。会場中にオルカの大声が響く。突然の事に会場の観客達が静まり返った。しかし、ステージ上のオルカが動くと分かった瞬間、周囲がザワザワと騒ぎ出す。
「鯱女王動くの!?」
「ヤバ!! 動画撮らなきゃ!!」
「スキル使うとこ見てぇええええ!!」
「見せて貰おうか……鯱女王の実力とやらを」
「どけ!! 見えねぇだろ!!」
「みんなすごく興奮してるんだ!?」
「こんな機会滅多にねぇぞ! ボウズもよく見とけ!」
「やるかwww」
興奮した様子でストレッチするオルカ。コヤツ……ホントに攻略の事しか考えておらんのじゃな……。
「この霧。邪魔!」
ピンマイクを引きちぎり、オルカが右手を払う。すると、周囲を包んでいた霧が一瞬にして晴れてしまう。西口公園周辺に一気に青空が広がった。
「すげえええええ!?」
「え!? どうやったの!?」
「ニワカか? 鯱女王のスキル『蒼海』は水分を操るんやで」
「霧も水分なんだ!?」
「おい! オルカの態勢見ろ!! 飛ぶぞアレ!!」
オルカが態勢を低くする。ヤツの両脚に装備された機械製のブーツがブシュリと蒸気のような物を放つ。
「行くかっ」
オルカが脚に力を入れた瞬間、彼女のブーツから爆発が起こる。周囲に飛び散る水飛沫。オルカは、圧縮した水球を爆発させ、その威力でとてつもない跳躍力を発揮した。
「スゲエエエエ!!」
「飛んだんだ!」
「おい!ビルの屋上にいるぞ!!」
「また飛んだ!!」
「ビル飛び移って移動してる!!」
「シィーリアさん!! 早く!! ドローンでオルカさんを追って下さい!!」
大沼知事が爛々とした目で揺さぶって来る。慌てて部下に指示を出してドローンをオルカの元へ向かわせた。
数秒後、大型モニタにビルを飛んで移動するオルカが映った。彼女は西口公園裏手からビルを飛び移りながらメトロポリタン通りを移動していた。
彼女の走る周囲では霧が掻き消え、彼女の背後に水球のような物が作られていく。よく見ると、その水球は周囲の霧を吸い込みながら大きくなっていた。
『いた。3、4、5体』
オルカが叫ぶ。南池袋公園の方へ向かう道路を曲がった所で、空中に5体のスカイジェリーが浮いていた。
オルカが飛び上がる。再び巻き起こる水の爆発。跳躍したオルカが飛んでいたスカイジェリーを踏み台にする。そのまま体を回転させながら踏み付けたスカイジェリーへと両腕を薙ぎ払う。
「水流激」
スキル名と共にオルカの背後にあった水球が激流に変化し、スカイジェリーを飲み込んでしまう。その威力が相当なものだったのか、スカイジェリーは一瞬にして消滅し、レベルポイントの光になった。そのままオルカはスカイジェリー達を踏み台に空中を移動しながらスカイジェリー達を激流の餌食にしていく。
「フギュッ!?」
最後のスカイジェリーを踏み付けた瞬間、足元の爆発と共にオルカがさらに高くと舞い上がる。機械製のブーツのハッチがガパリと開き、そこからジェット噴射のように大量の水が噴出される。スカイジェリーはその水に巻き込まれて消滅。オルカは空中を飛ぶように跳躍した。
「ヤバ、強っよ!!」
「速すぎるだろ!」
「一瞬で5体!?」
「移動しながらだぞ!?」
「ていうか移動しながらとかヤバすぎでしょ!?」
「あのブーツの水どこから出てるの!?」
「オルカは大気中の水分を吸収、圧縮してあのブーツから発射できるんだぜ!」
「なんだそれ!?」
「超能力かよ!?」
「あんなの初めて見たんだ!?」
「またいた。1体。デカいのが」
空中を飛んでいたオルカが地面にいたソードリザードを見つけた。デカい。先ほど他の探索者が倒していた個体の3倍はあるサイズ。それだけで相当な強さだと分かる。
オルカが高速回転し、右脚を突き出す。再びブーツのハッチが開き、ジェット噴射が放たれる。その水が、空中に一筋の軌跡を描いた。
「出た!! 鯱キック!!」
「鯱キックw名前www」
「でもめちゃくちゃ強いで?」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「すご! 水綺麗~!!」
「ヤバ!!」
「腰ほっそwあのスタイルwたまらんwww」
「カッコいいんだ!」
「グオ!?」
オルカに気付いたソードリザードが、彼女を捕食しようと大口を開ける。
「グオォォォォォォォ!!」
「食べたいの? じゃあ……食べられてあげるよ!!!」
テンションが極限まで上がったのか、オルカが盛大に叫んだ。
「シャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
叫びと共にオルカがソードリザードの口に飛び込む。次の瞬間、オオトカゲの体を貫通したオルカは大地へと着地した。
「グオ゛ア゛アアアアアアアアアァァァァ!!?」
地面を滑るように彼女が振り返る。貫かれたソードリザードの体内から莫大な量の水が溢れ出し、一瞬のうちにオオトカゲは爆発四散した。
周囲から上がる歓声。広がる青空。そこにオルカが起こした水飛沫が雨のように降り注ぐ。彼女の頭上にだけ、鮮やかな虹が生まれていた。
『あ……ヤバ。脳汁めっちゃ出る、イキそう』
大歓声の中、ポツリと呟いたオルカ。インカムを付けた妾にしか聞こえなかったであろう言葉。よく見ると、オルカの顔は暗い笑顔だった。なんというか、パソコンの前で向けていそうな笑顔。そんな彼女がビクビクと体を小刻みに震わせていた。
……。
なぜか妾の全身に鳥肌が立った。
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