461さんバズり録〜ダンジョンオタク、攻略ガチ勢すぎて配信者達に格の違いを見せ付けてしまう 〜

三丈夕六

文字の大きさ
220 / 302

第209話 アイル、仲間に誘う

しおりを挟む
 ~天王洲アイル~

 土曜日。

 朝起きてシィーリアの屋敷に行く準備をする。キャップにサングラスにマスク……新宿を攻略してから声をかけられることが増えたから、極力顔が分からないようにしないと。

 今、シィーリアはいないけど「あの人」はいるらしいので、屋敷のメイド長のハルフェルさんに事前に連絡をしていた。

 ヨロイさんに鎧は目立つから私服で行こうと言ったら、カーキのシャツにベージュのチノパンという秋コーデっぽい服装で部屋から出て来た。シンプルなのに中々いい感じだと褒めようとしたら、ヨロイさんはその上からヘルムを被ってしまった。

「な、何でヘルム被るのよ……」

「知らない奴に顔晒すの恥ずかしいじゃん」

 そういえば秋葉原で装備買いに行く時も私服にヘルムだったわね……ヨロイさんって意外に恥ずかしがり屋? その割にはヘルムしてる時はみんなと普通に接してるわよね。

 まぁ? 私達にしか素顔見せないって言うのは嬉しいけど……。

「それにしてもこう、マスクとかで顔隠すとかもっと自然に」
「か、カッコいい……っ!?」

 トイレから出てきたリレイラは、ヨロイさんの服装を見て放心していた。顔も真っ赤でうっとりしたような表情。リレイラの様子にヨロイさんも照れたようにヘルムの頬部分を掻いた。


 ……どういうセンスしてるのよこの2人。


 ヨロイさんに人の多いところではヘルムを外す必要があるかもしれないからと新しい紙マスクを渡す。

「ほら袋も持っていって! これならヘルム入るでしょ!」

「いや、外さねぇよ?」

「一応! 一応持っておいて! 使うタイミングあるかもしれないから!」

「しゃあねぇなぁ……」

 渋々といった様子で小さく折り畳まれた袋を受け取るヨロイさん。私達を見ていたリレイラはなぜかクスリと笑った。


「ふふっ。いってらっしゃい、2人とも」


 リレイラに見送られながら私達は家を出た。


 ……。


 ヨロイさんと2人で渋谷の高級住宅へと向かい、シィーリアの屋敷へ行った。

 インターホンを鳴らしてヨロイさんが事情を説明する。すると門がゆっくりと開いた。門の中に現れた白い光。その中へと入ると景色が一変する。草原のような小高い丘に真っ青な空。丘のはるか向こうに立派な庭園と大きな屋敷があった。

「何回見ても慣れないわね、これ」

「俺はワクワクするぜ。日本には無い景色だからな」

「ふふっ。それは私もそうかも」

 そんな事を話していると、声をかけられる。いつの間にやって来たのか、背後にメイド長のハルフェルさんが立っていた。

「ようこそおいで下さいました」

「ああ、今日は……」

 ヨロイさんが要件を言おうとすると、ハルフェルさんはそれを遮るようにうやうやしく頭を下げる。

「既にアイル様よりお聞きしております。あの方であれば、あちらで他のメイド達と修行されておりますよ」

 ハルフェルさんは屋敷を指した。



◇◇◇

 屋敷の近くの草原ではミナセさんの双子の妹・・・・、ユイさんとスライム型のモンスター、スキルイーターのキル太が戦闘訓練していた。

 相手は魔族のメイドさんが3人。同時に襲いかかるメイドさんを前に、ユイさんは身構えた。

物理攻撃上昇魔法インクリィズ・アタック!」

 淡い光を浴びたユイさんが、サッカーのシュートのようにキル太を蹴り飛ばす。キル太は、丸い形状を歪めながらメイドさんへと突撃した。

「ブギィ!!!」

「くぅ!?」

 1人のメイドさんにキル太が直撃。相当な威力だったのか、メイドさんが吹き飛んでしまう。跳ね返ったキル太は、その反発力を活かして他のメイドさんの元へ突撃する。

「わっ!?」

 2人目のメイドさんを踏み台にバウンドしてユイさんの元に戻る。最後に残った1人、指示を出していたメイドさんの元へ速度上昇魔法クイックネスを唱えたユイさんが駆け出す。


「はあああああああ!!!」


 そのまま跳躍して、メイドさんの顔のすぐ側に拳を放った。格闘用の籠手が大地にめり込み、リーダーのメイドさんは、焦ったような顔をした。

「こ、降参ですぅ……」

 両手を上げるメイドさん、恐らく加減はされているだろうけど、魔族相手にあそこまでやるのかぁ……やっぱり、彼女を誘おうとして正解だったかもしれない。

「そこまで。ユイ様、お客様が来られていますよ」

 私達の隣にいたはずのハルフェルさんが、いつの間にかユイさん達の側に立っていた。

「客ぅ?」

 ユイさんが怪訝な表情で私達を見る。うわっ……ミナセさんと同じ顔なのに威圧感あるなぁ……な、なんか街で声かけられたら目を逸らしてしまうタイプの……。


「お、鎧とアイルじゃん!」


 でも、私達を見たユイさんはすぐに朗らかな笑みを浮かべた。


 ……。


 ユイさんと一緒に外に置かれたテーブルに座る。3人で丸テーブルを囲むと、ハルフェルさんが優雅な動きで紅茶と焼き菓子を配膳してくれた。

 お菓子を狙ったキル太がユイさんの膝に登る。ユイさんは自分用のお菓子をつまむとキル太に食べさせた。青くて透明なキル太の中に入った焼き菓子は、シュワ~っと消えてしまう。何だか不思議な光景。その様子をボーッと眺めていると、ユイさんに「触ってみるか?」と言われる。

 指でキル太をつつくと、ポヨポヨした感触が指に伝わった。面白い感触で思わず笑ってしまう。ユイさんは、愛しそうにキル太を撫でた。

「それで、私用事って何のようなんだ?」

 ヨロイさんに肘で突かれて早速本題に入る。そうだ、キル太を見に来た訳じゃないんだった。

「実は、ダンジョン攻略の即席パーティメンバーを探しているの。今、前衛の子と後衛の私しかいなくて……ユイさんなら補助も前衛もこなせるしピッタリだと思うのよね」

「……」

 真剣な表情になるユイさん。やっぱりミナセさんより威圧感あるなぁ……。

「行きたいけど、配信するならアタシはいけないな」

「え!? なんで!?」

「アタシはマイミナセと同じ見た目だし、配信に出ちゃうと迷惑かけちゃうよ。九条のこともあるし」

 しまった。

 そこまで考えてなかった。思えば確かにそうだ。九条から抜けたユイさんを配信に出したら大変な事になっちゃうかも……でももうツェッターで配信告知しちゃったし、今更配信無しの攻略はできない。ユイさんがいれば絶対うまく噛み合うと思うのになぁ……。

「ダンジョンは?」

「え」

「どこのダンジョンに行くつもりなんだ?」

「え、ええ。今回は東京じゃなくて川崎ダンジョンに行こうと思ってるの。強いボスが現れたって最近話題になってるから」

「川崎、川崎かぁ……配信は絶対するんだよな?」

「そうなの。もう告知しちゃったのよね」

「う~ん……」

 腕を組んでウンウン唸るユイさん。すぐ断られると思ったのになぜか悩んでる。もしかしてこれ……行ける? ユイさんもダンジョン攻略したいって思ってる?

 でも、配信がなぁ……どうしたら……。

「なぁユイ」

 腕を組んでいたヨロイさんがユイさんを見た。

「なんだよ?」

「俺はヘルムのおかげで顔バレしてねぇぜ」

 ヨロイさんの一言でユイさんは目をカッと見開く。

「そうじゃん!! マスクかなんかつけて顔隠したら大丈夫かも! キル太! これでもっと強くさせてあげられるよ!」

「ブギィ~!」

 興奮したようにキル太を抱き上げるユイさん。その喜びようにちょっと嬉しくなってしまう。ユイさんも本当は行きたかったのね、ダンジョンに。

「じゃあ連絡先交換しましょ! 打ち合わせの日はまた連絡するから!」

「お~! 頼むぜアイル!!」

 ニカリと笑うユイさん。その笑顔はミナセさんにそっくりだった。



◇◇◇

 ~461さん~

 シィーリアの屋敷を出てアイルと2人で歩く。鍋島松濤公園なべしましょうとうこうえんという看板を見たアイルが、フラッと公園の中に入った。

「帰らねぇのか?」

「ちょっと寄り道な気分なの」

 公園の中は誰もいない。ブランコに座ったアイルが俺を見て手招きする。

「ね、隣に来て?」

 アイルの隣のブランコに座る。アイルは周囲をキョロキョロと見渡すと、サングラスとマスクを外した。

「さっきはありがとね」

 ん? 俺、なんかしたっけ?

「ほら、迷ってるユイさんに顔を隠せばいいって言ってくれたでしょ?」

「ああ、思ったこと言っただけだ」

「優しいね」

 アイルの頬が緩む。その頬は少し赤くなっていた。今朝ベッドに入り込んでた時もそうだったが、一緒に暮らしてからのアイルは距離が近い。リレイラさんも何も言わないし、戸惑うな。でも、まぁ……いいか。こういうのも。

「明日は特訓付き合ってくれる? 近接戦も鍛えておきたいの」

「いいぜ。帰ったらリレイラさんに川崎ダンジョンの情報も他に無いか聞いておくか」

「うん」

 アイルがブランコを漕ぎ出す。徐々に大きくなるブランコの振り幅、ブランコを漕ぎながら、アイルは大声を上げた。

「私! 2人と一緒に住み出してよかった!」

「なんだよ急に」

「今言いたかったの!」

 ズザザザッと足で揺れを止めたアイルは、ポケットに仕舞い込んでいたマスクとサングラスを取り出した。

 もう行くのかと思ったが、アイルがマスクを中々着けない。どうしたんだろうかとその様子を見ていると、彼女はポツリと呟いた。

「……新宿攻略して有名にはなったけど、ホントに知って欲しい人には届かないのよねぇ」

 さっきとは打って変わって寂しげな顔。アイルがそんな顔をする時は誰の事を想っているのか分かる。

「親父さんのことか?」

「うん。ツェッターのDMもずっと開放してるけど、全然……テレビで取り上げられたから今回は期待してたんだけどな」

「管理局の方も情報無いのか?」



「うん。リレイラにも調べて貰ってるんだけど、桜田賢人・・・・って名前は見つからないって。本名から探索者を特定するのは大変みたい」



 探索者情報の中でも個人情報はかなり厳重に扱われている。管理局の中でも独立した管理部署があって、申請が受理されないとシィーリアでも見れないとか。

 まぁ、探索者同士のいざこざがあった時、探索者担当職員が誤って個人情報を伝えてしまったりしたら管理局の責任になるからな。だけど、こういう時は不便だ。もうちょっと何とか何ねぇのかな。


「まだまだ時間かかりそうだなぁ……お父さん、どこにいるんだろう……」


 しょんぼりするアイル。心なしか、彼女のツインテールもクタリとハリが無いように見える。


 ……。


「そういや、渋谷に美味いケーキ屋があるってナーゴが言ってたな。行ってみるか」

 アイルが驚いたような顔で俺を見る。

「え? でも……」

「リレイラさんならちょっと遅くなったくらいで怒らないだろ」

 思い切ってヘルムを外す。外してみると、外の冷たい空気が頬を伝った。アイルに言われて持って来ていた紙マスクを付けて、渡されていた折り畳みの袋を取り出す。

「……デカい袋だな、これ」

「バイクのヘルメット用だもん」

「こんなの持ってたら逆に目立たねぇか?」

「ヨロイさんだって分からなかったらいいかな~って思って」

 それでこんなデカい袋買ってたのかよ。用意がいいと言うか何と言うか……。

 もう一度アイルを見る。彼女は不思議そうに首を傾げた。


「? どうしたの?」


 何やってんだよ。アイルの父親は。


 アイルがずっと父親を探している事や、普段の明るい姿が浮かんで苛立ちを感じてしまう。人の家族の問題に気安く口を挟む物じゃないと分かっているのに。

 なんだか、俺らしくない。イァク・ザァドと戦ってる時もそうだった。何で俺……こんなに心配になったり悲しくなったりするんだ?


 俺は、アイルに悟られないよう平静を装った。


「何でもねぇ。じゃ、行くか」


「うん!」


 アイルが俺の手を引いてグイグイ引っ張っていく。その顔は笑っていて……今はただ、アイルを泣かせたくないなと思った。




しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】

山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。 失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。 そんな彼が交通事故にあった。 ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。 「どうしたものかな」 入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。 今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。 たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。 そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。 『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』 である。 50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。 ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。 俺もそちら側の人間だった。 年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。 「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」 これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。 注意事項 50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。 あらかじめご了承の上読み進めてください。 注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。 注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。

貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。 庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。 そして18年。 おっさんの実力が白日の下に。 FランクダンジョンはSSSランクだった。 最初のザコ敵はアイアンスライム。 特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。 追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。 そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。 世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...