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初めて恋を知りました
06
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座ろうと身を捻ったのをどう思われたか、腕を押さえる手に更に力が入りギリギリと痛い。
「あの…」
「なんだ?」
「あの…座らせて下さいませんか?」
「どうして?」
「謝るためです」
「このままでも謝れるだろ。それに謝って欲しいのではない。右大臣は知っているのか?」
強い口調は今まで聞いたことがなかったので戸惑う。
わたしにはいつも穏やかなお声で話し掛けて下さった。
「いえ、何もご存知ありません。本物の姫さまだと思っ……」
「お前は誰だ。なぜ偽って入内した?」
わたしの話を遮り、哀しそうに尋ねられて、申し訳なさでいっぱいになった。
「わたくしは…、わたくしは撫子姫に仕えていた者です。…まさか、入内するなどと思って三条邸に入ったのではないのです。どうか姫の父君を罰することはしないで下さい…。本当にご存知ないのです。撫子姫のほんの少しのわがままから始まった嘘だったのです。申し訳ございません。気がすむなら好きにして下さい。
いっそ殺して下さい」
「好きにして良いんだな」
帝が切なげに仰った。
いきなり着物に手を掛けて、脱がされた。
腰紐を乱暴に引き抜かれ、衣擦れの音が虚しく響く。桔梗が泣きながら着せてくれた衣装が一瞬で剥ぎ取られる。
恥ずかしさに身を捻り隠そうとするけれど、両肩を押され…顔を背けることしかできなかった。
確かめるように、わたしをご覧になって、『……』何かを呟かれた。
今日は朝から風が強く、内裏の奥の飛香舎にも風の音が激しく聞こえてくる。
帝の御心のように野分が吹き荒れる。
「後宮で死ぬことなど許されるはずがない。女御が自ら死ぬことも同じだ。
わたしの御代を穢すつもりか」
帝が怒りを込めて仰るのをただ聞くしかできない。
帝が飛香舎にいらっしゃる少し前に衛門が、
「何があっても、主上を信じて差し上げて下さいませ」
と云った。
衛門がどうしてそのようなことを云ったのかはわからない…。
こうなることがわかっていたのか?
「わたくしが付いております」
と強く手を握り締めて綺麗に微笑んだ。
覚悟はしている。
ただ、戸惑っている。
激高のままに暴かれることに…。
帝の手が足首を持ち上げ、脚を折り曲げて開けてしまい、なんとか心を落ち着けようとするができそうもない。
帝も自分の着物に手を掛けるが、全てを脱ぐことはしなかった。
脚の間に入られて閉じることができない。
もとより、抵抗などするつもりはない。
衛門に問われて考えた時には分からなかったけれど、今はわかる。
こんなに近く、触れて、嫌悪など感じない。
それどころか、帝が触れる何処もかもが嬉しいと喜んでいる。
わたしは帝が好きになってしまった。
帝の柔らかな眼差し、穏やかな声。
それらは後宮に出仕してから緊張していたわたしを落ち着けてくれた。
「あの…」
「なんだ?」
「あの…座らせて下さいませんか?」
「どうして?」
「謝るためです」
「このままでも謝れるだろ。それに謝って欲しいのではない。右大臣は知っているのか?」
強い口調は今まで聞いたことがなかったので戸惑う。
わたしにはいつも穏やかなお声で話し掛けて下さった。
「いえ、何もご存知ありません。本物の姫さまだと思っ……」
「お前は誰だ。なぜ偽って入内した?」
わたしの話を遮り、哀しそうに尋ねられて、申し訳なさでいっぱいになった。
「わたくしは…、わたくしは撫子姫に仕えていた者です。…まさか、入内するなどと思って三条邸に入ったのではないのです。どうか姫の父君を罰することはしないで下さい…。本当にご存知ないのです。撫子姫のほんの少しのわがままから始まった嘘だったのです。申し訳ございません。気がすむなら好きにして下さい。
いっそ殺して下さい」
「好きにして良いんだな」
帝が切なげに仰った。
いきなり着物に手を掛けて、脱がされた。
腰紐を乱暴に引き抜かれ、衣擦れの音が虚しく響く。桔梗が泣きながら着せてくれた衣装が一瞬で剥ぎ取られる。
恥ずかしさに身を捻り隠そうとするけれど、両肩を押され…顔を背けることしかできなかった。
確かめるように、わたしをご覧になって、『……』何かを呟かれた。
今日は朝から風が強く、内裏の奥の飛香舎にも風の音が激しく聞こえてくる。
帝の御心のように野分が吹き荒れる。
「後宮で死ぬことなど許されるはずがない。女御が自ら死ぬことも同じだ。
わたしの御代を穢すつもりか」
帝が怒りを込めて仰るのをただ聞くしかできない。
帝が飛香舎にいらっしゃる少し前に衛門が、
「何があっても、主上を信じて差し上げて下さいませ」
と云った。
衛門がどうしてそのようなことを云ったのかはわからない…。
こうなることがわかっていたのか?
「わたくしが付いております」
と強く手を握り締めて綺麗に微笑んだ。
覚悟はしている。
ただ、戸惑っている。
激高のままに暴かれることに…。
帝の手が足首を持ち上げ、脚を折り曲げて開けてしまい、なんとか心を落ち着けようとするができそうもない。
帝も自分の着物に手を掛けるが、全てを脱ぐことはしなかった。
脚の間に入られて閉じることができない。
もとより、抵抗などするつもりはない。
衛門に問われて考えた時には分からなかったけれど、今はわかる。
こんなに近く、触れて、嫌悪など感じない。
それどころか、帝が触れる何処もかもが嬉しいと喜んでいる。
わたしは帝が好きになってしまった。
帝の柔らかな眼差し、穏やかな声。
それらは後宮に出仕してから緊張していたわたしを落ち着けてくれた。
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