97 / 98
番外編ー六 それぞれの未来 《桔梗編》
08
しおりを挟む
「意地、わる…」
「どうして欲しい?」
そんなことわかっているだろうに…。
「…触っ…あぁっ…」
わたしが全てを云う前に与えられる快感。待ち望んだ愛しい人の指先はわたしがどうして欲しいか全て知っている。けれど…まだ、足りない…。
「他には?どうして欲しい?」
「な、舐めて…んっ…あぁ…」
焦らされた分だけ神経がそこに集まっていて唇が触れた胸だけでなく全身に痺れが走り、身体が火照る。
執拗に胸ばかりを吸われた。
抓られ、くりくりと摘まれ下半身に熱が集まる。わたしに覆い被さる帝の身体は汗でしっとりとしていて、時折太腿に当たる帝自身が熱を持っていて、まだ触れてくれない身体の奥が待ち望んでいるかのようにずくんと痺れた。ああ、帝でいっぱいに満たして欲しい。
そうしてしばらくわたしの胸を堪能した帝の唇は、今度は胸の先端だけでなくその周りに、鎖骨に、首筋にと段々わたしの顔に近づく。
「基雅さま。愛してます」
「惟忠…」
「わたしも…する。基雅さま、起こして」
「どうした?」
わたしの首を支えて起こしてくださる帝の身体を撫でる。
首筋に口付けそのまま下に降りてゆく。
「んっ…」
時折漏れる帝の吐息は、わたしを煽る。舌を尖らせて胸を舐め、お臍を舐めた。
直ぐそこには形を成した帝自身がわたしを誘う。さっきまでわたしの太腿にグリグリと当たっていた愛しい凶器がわたしを待っている。
手で触れると、先走りで濡れていて…その先端に口付けると苦味が舌に広がるけれど帝のものだと思うと…それは甘くさえ感じる。
先端を口に含み、竿を扱くと帝の手がわたしの頭を優しく撫でてくれる。夢中になってその先端の柔らかい部分に舌を這わせた。
甘い吐息が聞こえ帝の顔が見たいと顔を覗くと目が合った。
「そんな上目遣いで、見つめないで。滅茶苦茶にしてしまいそうだよ…」
ため息まじりにそんなことを云われて、『無茶苦茶にして』と心の中で返事をする。
すると、帝は嬉しそうに微笑まれた。
あれ?声には出ていない筈…。
口いっぱいに帝自身を頬張り、上下させる。裏筋を舌で舐め上げて、手で竿を扱いた。
「こちらにお尻を向けてごらん?」
易々とわたしの身体を回転させて帝の目の前にわたしの秘部が露わになる。
入り口をつつくように慣らされた後、そっと挿し込まれた指に何度経験しても一瞬ピクリと身体が強張る。
しかしその先にある快楽を知っているから浅く呼吸をして受け入れる。
そうなると、帝のモノを扱くことが出来なくてただ咥えているだけになってしまった。
「あっ…あぁ…」
段々と出し挿れされる指にもう咥えることも出来なくて、頬擦りする様にただ手を添えているだけになる。
中にある感じる所をグリグリと刺激されればもう何も考えられなくなる。
帝がわたしを見下ろし口付けてくれる。
ひくつく秘部に帝の熱を宛てがわれて少しずつ入ってくる。苦しいけれど何度交わってもわたしに幸せを感じさせてくれる。
ゆっくりとわたしの中に挿ってくる帝を見上げると目が合った。堪らなく愛おしくて、口付けた。
「んっ…あぁぁ…んっ…あっぁ」
奥まで入ると、優しく抱きしめてくれる。
わたしも腕を回して抱きしめ返した。
「基雅さま動いて…」
再奥を突いて掻き回されたら、自分の意思に関係なく声を上げて帝にしがみつくしか出来ない。奥に帝を感じながら、感じるままに喘ぎ声を出し続けた。
ガクガクと揺さぶられて、わたしの中で熱が迸った瞬間の……幸せをかみしめた。
「どうして欲しい?」
そんなことわかっているだろうに…。
「…触っ…あぁっ…」
わたしが全てを云う前に与えられる快感。待ち望んだ愛しい人の指先はわたしがどうして欲しいか全て知っている。けれど…まだ、足りない…。
「他には?どうして欲しい?」
「な、舐めて…んっ…あぁ…」
焦らされた分だけ神経がそこに集まっていて唇が触れた胸だけでなく全身に痺れが走り、身体が火照る。
執拗に胸ばかりを吸われた。
抓られ、くりくりと摘まれ下半身に熱が集まる。わたしに覆い被さる帝の身体は汗でしっとりとしていて、時折太腿に当たる帝自身が熱を持っていて、まだ触れてくれない身体の奥が待ち望んでいるかのようにずくんと痺れた。ああ、帝でいっぱいに満たして欲しい。
そうしてしばらくわたしの胸を堪能した帝の唇は、今度は胸の先端だけでなくその周りに、鎖骨に、首筋にと段々わたしの顔に近づく。
「基雅さま。愛してます」
「惟忠…」
「わたしも…する。基雅さま、起こして」
「どうした?」
わたしの首を支えて起こしてくださる帝の身体を撫でる。
首筋に口付けそのまま下に降りてゆく。
「んっ…」
時折漏れる帝の吐息は、わたしを煽る。舌を尖らせて胸を舐め、お臍を舐めた。
直ぐそこには形を成した帝自身がわたしを誘う。さっきまでわたしの太腿にグリグリと当たっていた愛しい凶器がわたしを待っている。
手で触れると、先走りで濡れていて…その先端に口付けると苦味が舌に広がるけれど帝のものだと思うと…それは甘くさえ感じる。
先端を口に含み、竿を扱くと帝の手がわたしの頭を優しく撫でてくれる。夢中になってその先端の柔らかい部分に舌を這わせた。
甘い吐息が聞こえ帝の顔が見たいと顔を覗くと目が合った。
「そんな上目遣いで、見つめないで。滅茶苦茶にしてしまいそうだよ…」
ため息まじりにそんなことを云われて、『無茶苦茶にして』と心の中で返事をする。
すると、帝は嬉しそうに微笑まれた。
あれ?声には出ていない筈…。
口いっぱいに帝自身を頬張り、上下させる。裏筋を舌で舐め上げて、手で竿を扱いた。
「こちらにお尻を向けてごらん?」
易々とわたしの身体を回転させて帝の目の前にわたしの秘部が露わになる。
入り口をつつくように慣らされた後、そっと挿し込まれた指に何度経験しても一瞬ピクリと身体が強張る。
しかしその先にある快楽を知っているから浅く呼吸をして受け入れる。
そうなると、帝のモノを扱くことが出来なくてただ咥えているだけになってしまった。
「あっ…あぁ…」
段々と出し挿れされる指にもう咥えることも出来なくて、頬擦りする様にただ手を添えているだけになる。
中にある感じる所をグリグリと刺激されればもう何も考えられなくなる。
帝がわたしを見下ろし口付けてくれる。
ひくつく秘部に帝の熱を宛てがわれて少しずつ入ってくる。苦しいけれど何度交わってもわたしに幸せを感じさせてくれる。
ゆっくりとわたしの中に挿ってくる帝を見上げると目が合った。堪らなく愛おしくて、口付けた。
「んっ…あぁぁ…んっ…あっぁ」
奥まで入ると、優しく抱きしめてくれる。
わたしも腕を回して抱きしめ返した。
「基雅さま動いて…」
再奥を突いて掻き回されたら、自分の意思に関係なく声を上げて帝にしがみつくしか出来ない。奥に帝を感じながら、感じるままに喘ぎ声を出し続けた。
ガクガクと揺さぶられて、わたしの中で熱が迸った瞬間の……幸せをかみしめた。
11
あなたにおすすめの小説
バイト先に元カレがいるんだが、どうすりゃいい?
cheeery
BL
サークルに一人暮らしと、完璧なキャンパスライフが始まった俺……広瀬 陽(ひろせ あき)
ひとつ問題があるとすれば金欠であるということだけ。
「そうだ、バイトをしよう!」
一人暮らしをしている近くのカフェでバイトをすることが決まり、初めてのバイトの日。
教育係として現れたのは……なんと高二の冬に俺を振った元カレ、三上 隼人(みかみ はやと)だった!
なんで元カレがここにいるんだよ!
俺の気持ちを弄んでフッた最低な元カレだったのに……。
「あんまり隙見せない方がいいよ。遠慮なくつけこむから」
「ねぇ、今どっちにドキドキしてる?」
なんか、俺……ずっと心臓が落ち着かねぇ!
もう一度期待したら、また傷つく?
あの時、俺たちが別れた本当の理由は──?
「そろそろ我慢の限界かも」
彼はオタサーの姫
穂祥 舞
BL
東京の芸術大学の大学院声楽専攻科に合格した片山三喜雄は、初めて故郷の北海道から出て、東京に引っ越して来た。
高校生の頃からつき合いのある塚山天音を筆頭に、ちょっと癖のある音楽家の卵たちとの学生生活が始まる……。
魅力的な声を持つバリトン歌手と、彼の周りの音楽男子大学院生たちの、たまに距離感がおかしいあれこれを描いた連作短編(中編もあり)。音楽もてんこ盛りです。
☆表紙はtwnkiさま https://coconala.com/users/4287942 にお願いしました!
BLというよりは、ブロマンスに近いです(ラブシーン皆無です)。登場人物のほとんどが自覚としては異性愛者なので、女性との関係を匂わせる描写があります。
大学・大学院は実在します(舞台が2013年のため、一部過去の学部名を使っています)が、物語はフィクションであり、各学校と登場人物は何ら関係ございません。また、筆者は音楽系の大学・大学院卒ではありませんので、事実とかけ離れた表現もあると思います。
高校生の三喜雄の物語『あいみるのときはなかろう』もよろしければどうぞ。もちろん、お読みでなくても楽しんでいただけます。
握るのはおにぎりだけじゃない
箱月 透
BL
完結済みです。
芝崎康介は大学の入学試験のとき、落とした参考書を拾ってくれた男子生徒に一目惚れをした。想いを募らせつつ迎えた春休み、新居となるアパートに引っ越した康介が隣人を訪ねると、そこにいたのは一目惚れした彼だった。
彼こと高倉涼は「仲良くしてくれる?」と康介に言う。けれど涼はどこか訳アリな雰囲気で……。
少しずつ距離が縮まるたび、ふわりと膨れていく想い。こんなに知りたいと思うのは、近づきたいと思うのは、全部ぜんぶ────。
もどかしくてあたたかい、純粋な愛の物語。
僕の恋人は、超イケメン!!
刃
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
雪解けを待つ森で ―スヴェル森の鎮魂歌(レクイエム)―
なの
BL
百年に一度、森の魔物へ生贄を捧げる村。
その年の供物に選ばれたのは、誰にも必要とされなかった孤児のアシェルだった。
死を覚悟して踏み入れた森の奥で、彼は古の守護者である獣人・ヴァルと出会う。
かつて人に裏切られ、心を閉ざしたヴァル。
そして、孤独だったアシェル。
凍てつく森での暮らしは、二人の運命を少しずつ溶かしていく。
だが、古い呪いは再び動き出し、燃え盛る炎が森と二人を飲み込もうとしていた。
生贄の少年と孤独な獣が紡ぐ、絶望の果てにある再生と愛のファンタジー
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。
消えない思い
樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。
高校3年生 矢野浩二 α
高校3年生 佐々木裕也 α
高校1年生 赤城要 Ω
赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。
自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。
そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。
でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。
彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。
そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。
リンドグレーン大佐の提案
高菜あやめ
BL
軍事国家ロイシュベルタの下級士官テオドアは、軍司令部のカリスマ軍師リンドグレーン大佐から持ちかけられた『ある提案』に応じ、一晩その身をゆだねる。
一夜限りの関係かと思いきや、大佐はそれ以降も執拗に彼に構い続け、次第に独占欲をあらわにしていく。
叩き上げの下士官と、支配欲を隠さない上官。上下関係から始まる、甘くて苛烈な攻防戦。
【支配系美形攻×出世欲強めな流され系受】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる