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第二章
2ー06
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それから、映画館近くのファストフード店まで「どしたの?」と訝る奈津美を無視して歩き続けた。
奈津美が観たかった映画は新作ではなくて混んでいなかった。
話題にもなってたし、有名な俳優が主演で見応えがあるんだろうけど、映画の内容は全然覚えていなかった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
月島君を避ける為に月島君を探した。
今迄に見かけた場所には行かないようにした。
芸術の授業は仕方ないけど元々話をする程の仲でも無いので大丈夫。
僕はこの気持ちに蓋をして見ない振りをしたかった。駄目なんだ。このままじゃ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「裕樹、最近おかしいよね?なんかあった?」
「そう?何時もと変わらないよ」
和希は気付いているのかも知れない。
僕自身気付かなかったことに。いや、気付いていても蓋をしてしまった気持ちに。
奈津美に何か聞いているのだと思う。二人はメル友だし。
僕の様子がおかしくなったのは奈津美も気付いてたと思う。月島君の姿を見たかどうかは知らないし……その原因が月島君と関係しているとは分からないと思う。
奈津美にも和希にも誰にも、この分からない気持ちを言えずにいたから……。
そして、昨日また月島君の噂を聞いたんだ。噂って言うか、クラスの子が僕に、
「一組の月島が三年の神田さんに告白したらしいぞ」
奈津美が観たかった映画は新作ではなくて混んでいなかった。
話題にもなってたし、有名な俳優が主演で見応えがあるんだろうけど、映画の内容は全然覚えていなかった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
月島君を避ける為に月島君を探した。
今迄に見かけた場所には行かないようにした。
芸術の授業は仕方ないけど元々話をする程の仲でも無いので大丈夫。
僕はこの気持ちに蓋をして見ない振りをしたかった。駄目なんだ。このままじゃ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「裕樹、最近おかしいよね?なんかあった?」
「そう?何時もと変わらないよ」
和希は気付いているのかも知れない。
僕自身気付かなかったことに。いや、気付いていても蓋をしてしまった気持ちに。
奈津美に何か聞いているのだと思う。二人はメル友だし。
僕の様子がおかしくなったのは奈津美も気付いてたと思う。月島君の姿を見たかどうかは知らないし……その原因が月島君と関係しているとは分からないと思う。
奈津美にも和希にも誰にも、この分からない気持ちを言えずにいたから……。
そして、昨日また月島君の噂を聞いたんだ。噂って言うか、クラスの子が僕に、
「一組の月島が三年の神田さんに告白したらしいぞ」
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