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第三章
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関係ないんだ。
でも心は…。
気付かないふりをずっとしてた。小寺さんにされたことも、月島君に対する気持ちも。
気持ちに全て蓋をして、なかったことにするしか自分を守ることが出来なかった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
中学に入学して一ヶ月が過ぎやっと学校に慣れてきた頃、二年の先輩に呼び出された。
背の高いかっこいい人だった。
僕、何かしただろうか?因縁を付けられるのだろうか?
怖い。
「好きなんだ。付き合ってくれない?」
「えっ…僕、男ですけど…」
怖い呼び出しでは無かったけれど、違う意味で怖いよね!
黒くて少しウェーブのかかった髪は肩に着かないくらいの長さで良く似合っていた。
かっこいいけど残念な人なのかな…。
「知ってるよ。でも好きなんだ」
「ごめんなさい。無理です」
「付き合ってる子いるの?」
「いえ、いませんけど」
「他に好きな子いるの?」
「…いえ、いませんけど」
「じゃあ、いいじゃん」
普通『ごめんなさい』で断ったら終わりだよね?
何か断りの言葉を言うと被せてしつこく『付き合ってくれ!』と繰り返す。
何度かそんなやり取りをしていたけれど、断る言葉が出せなくなってくるとその先輩は『じゃあさ』ととんでもないことを言い出した。
「じゃあ、取り敢えず夏休みまでお試しで付き合うとかどう?その先は、その時二人で考えようよ」
でも心は…。
気付かないふりをずっとしてた。小寺さんにされたことも、月島君に対する気持ちも。
気持ちに全て蓋をして、なかったことにするしか自分を守ることが出来なかった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
中学に入学して一ヶ月が過ぎやっと学校に慣れてきた頃、二年の先輩に呼び出された。
背の高いかっこいい人だった。
僕、何かしただろうか?因縁を付けられるのだろうか?
怖い。
「好きなんだ。付き合ってくれない?」
「えっ…僕、男ですけど…」
怖い呼び出しでは無かったけれど、違う意味で怖いよね!
黒くて少しウェーブのかかった髪は肩に着かないくらいの長さで良く似合っていた。
かっこいいけど残念な人なのかな…。
「知ってるよ。でも好きなんだ」
「ごめんなさい。無理です」
「付き合ってる子いるの?」
「いえ、いませんけど」
「他に好きな子いるの?」
「…いえ、いませんけど」
「じゃあ、いいじゃん」
普通『ごめんなさい』で断ったら終わりだよね?
何か断りの言葉を言うと被せてしつこく『付き合ってくれ!』と繰り返す。
何度かそんなやり取りをしていたけれど、断る言葉が出せなくなってくるとその先輩は『じゃあさ』ととんでもないことを言い出した。
「じゃあ、取り敢えず夏休みまでお試しで付き合うとかどう?その先は、その時二人で考えようよ」
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