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第三章
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この気持ちをどうすれば良いのか分からなくて蓋をした。蓋をしなければ学校に行けなかった。
携帯の電話番号を変えたかったので、母さんにお願いした。理由が必要だったので、ガラケーだったのをスマホにして貰った。
「電話番号は変える必要無いのよ?不便でしょ?」
と母さんは言うけど、実際僕の携帯電話の中には、そんなに登録されていなかったので不便でも何でも無かった。
夏休みまての数日は辛かった。
クラスの子は小寺さんと付き合っているとは思っていなかったと思うけど、突然全く迎えに来なくなった小寺さんの事を「喧嘩でもした?」と聞いてきた。
学校を休むのは、母さんに理由が言えないので、取り敢えず学校には頑張って行った。
出来るだけ教室から出ないようにした。授業が終わると和希と一緒に直ぐに下校した。
和希は小寺さんと付き合っているのを知っていた。最初こそ「何で?」と言って反対していたけど、僕の気持ちが小寺さんに傾くに連れて何も言わず見守ってくれていた。
和希は、僕が傷付いたことを自分のことのように哀しんで、そして怒ってくれた。
嬉しかった。
心強かった。
二学期になって、上手に蓋をした心は僕を守ってくれた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
七月になった。もう直ぐ夏休みだ。
この時期は、あまり好きじゃない。
やっぱりと言うか、奈津美は月島君とは付き合わなかった。「何で気にするの?」と不思議な顔をされた。
そりゃそうだ。
奈津美が誰と付き合おうが僕には関係無いし、僕が月島君のことをどう思ってるかも奈津美は知らないはず。自分も見ないふりをしていたのに………。
あれから和希には「そろそろ自分の気持ちに向き合いな!」と言われた。
自分を守る心の蓋を全て開けることは出来ないけれど、月島君のことは……もう分かっていたんだ。
僕は月島君のことが好きなんだ。
気付いても既に失恋しているけれど。
このことを認めて自分の中に落としておかないと、また心を守る為に下を向いて生きて行かないといけなくなる。
認めてしまえば案外楽になった。
月島君を探すのは止められない。まだ逃げてしまうけど、一瞬でも見られるとやっぱり嬉しい。
そしていつか、この気持ちが静かになって、また別の人を見ることになるのだろう。
携帯の電話番号を変えたかったので、母さんにお願いした。理由が必要だったので、ガラケーだったのをスマホにして貰った。
「電話番号は変える必要無いのよ?不便でしょ?」
と母さんは言うけど、実際僕の携帯電話の中には、そんなに登録されていなかったので不便でも何でも無かった。
夏休みまての数日は辛かった。
クラスの子は小寺さんと付き合っているとは思っていなかったと思うけど、突然全く迎えに来なくなった小寺さんの事を「喧嘩でもした?」と聞いてきた。
学校を休むのは、母さんに理由が言えないので、取り敢えず学校には頑張って行った。
出来るだけ教室から出ないようにした。授業が終わると和希と一緒に直ぐに下校した。
和希は小寺さんと付き合っているのを知っていた。最初こそ「何で?」と言って反対していたけど、僕の気持ちが小寺さんに傾くに連れて何も言わず見守ってくれていた。
和希は、僕が傷付いたことを自分のことのように哀しんで、そして怒ってくれた。
嬉しかった。
心強かった。
二学期になって、上手に蓋をした心は僕を守ってくれた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
七月になった。もう直ぐ夏休みだ。
この時期は、あまり好きじゃない。
やっぱりと言うか、奈津美は月島君とは付き合わなかった。「何で気にするの?」と不思議な顔をされた。
そりゃそうだ。
奈津美が誰と付き合おうが僕には関係無いし、僕が月島君のことをどう思ってるかも奈津美は知らないはず。自分も見ないふりをしていたのに………。
あれから和希には「そろそろ自分の気持ちに向き合いな!」と言われた。
自分を守る心の蓋を全て開けることは出来ないけれど、月島君のことは……もう分かっていたんだ。
僕は月島君のことが好きなんだ。
気付いても既に失恋しているけれど。
このことを認めて自分の中に落としておかないと、また心を守る為に下を向いて生きて行かないといけなくなる。
認めてしまえば案外楽になった。
月島君を探すのは止められない。まだ逃げてしまうけど、一瞬でも見られるとやっぱり嬉しい。
そしていつか、この気持ちが静かになって、また別の人を見ることになるのだろう。
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