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side和ー5
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「コンコン」
ドアをノックする音にびっくりする。
「はい」
翔悟さんが何事もないような声で返事をしてくれた。
入って来たのは看護師さんで、体温や血圧などを測って、今日検査をするからと言って部屋を出て行った。
泣いている顔を見られたけど、看護師さんは何も言わずにいてくれた。
「今日、仕事休めないんだ。沙耶が代わりに来てくれる。仕事終わったらここに来るから。裕樹は今日退院できるから心配はいらないよ」
「うん…でも一人でも平気だよ。ここ病院だし…」
「沙耶も心配してるから、来たがってたし迷惑じゃない」
「うん、わかった」
「和…昨日の夜にも聞いたんだけど……何された?オレが付いてるから…思い出したくないなら無理に思い出さなくて良いんだけど…被害届出すか、傷害事件として告訴するなら、何されたか聞いとかないと。やった奴は捕まえたから」
何された?
殴られて、腕、拘束されて…思い出すにつれてまた身体が震えるのが分かる。
「翔…嫌…」
「和…オレがついてる」
身体をさすってくれる。
服の裾から手を入れて直接触れる感触は段々俺を落ち着かせた。
「身体触られて、ズボンのボタン外された。でも、そのまま気を失って…」
「そうか…他に痛いとこ無い?頭と腹以外に…」
「?…な、いよ…あっ…」
「えっ!どこ?」
「ううん、手首が少し痛いかなって」
拘束された時に擦れたのか、手首には包帯が巻いてあった。昨日は頭痛が酷くて、気にならなかったけど、頭に集中していた神経がそれぞれの打撲の痕に戻ったように手首や腹が痛かった。
「良かった。裕樹もそれ以上のことは無いって言ってたけど、相当動揺してたから直接聞きたかった。助けてくれた人も『大丈夫』って言ってたけど。先生に検査もして貰ってる。大丈夫って言われたんだけど、和に直接聞きたかったんだ…」
「えっ…」
ドアをノックする音にびっくりする。
「はい」
翔悟さんが何事もないような声で返事をしてくれた。
入って来たのは看護師さんで、体温や血圧などを測って、今日検査をするからと言って部屋を出て行った。
泣いている顔を見られたけど、看護師さんは何も言わずにいてくれた。
「今日、仕事休めないんだ。沙耶が代わりに来てくれる。仕事終わったらここに来るから。裕樹は今日退院できるから心配はいらないよ」
「うん…でも一人でも平気だよ。ここ病院だし…」
「沙耶も心配してるから、来たがってたし迷惑じゃない」
「うん、わかった」
「和…昨日の夜にも聞いたんだけど……何された?オレが付いてるから…思い出したくないなら無理に思い出さなくて良いんだけど…被害届出すか、傷害事件として告訴するなら、何されたか聞いとかないと。やった奴は捕まえたから」
何された?
殴られて、腕、拘束されて…思い出すにつれてまた身体が震えるのが分かる。
「翔…嫌…」
「和…オレがついてる」
身体をさすってくれる。
服の裾から手を入れて直接触れる感触は段々俺を落ち着かせた。
「身体触られて、ズボンのボタン外された。でも、そのまま気を失って…」
「そうか…他に痛いとこ無い?頭と腹以外に…」
「?…な、いよ…あっ…」
「えっ!どこ?」
「ううん、手首が少し痛いかなって」
拘束された時に擦れたのか、手首には包帯が巻いてあった。昨日は頭痛が酷くて、気にならなかったけど、頭に集中していた神経がそれぞれの打撲の痕に戻ったように手首や腹が痛かった。
「良かった。裕樹もそれ以上のことは無いって言ってたけど、相当動揺してたから直接聞きたかった。助けてくれた人も『大丈夫』って言ってたけど。先生に検査もして貰ってる。大丈夫って言われたんだけど、和に直接聞きたかったんだ…」
「えっ…」
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