sweet!!

仔犬

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everyday!

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「付き人をやらせて欲しいです」



あの試合から数日経った。
もちろん先輩達が勝利を収めた試合は誠司さんの要望でネロ全てを先輩達のチームに率いれる形となって幕を閉じたのだ。
元々ネロを氷怜先輩達は認めていたらしく、あの拳銃トリオよりも明らかに誠司さんが強いし、ネロのチームのほとんどが誠司さんの人柄で集まっていたのだと聞いておれは納得した。恐怖政治はいつか崩壊するものだ。

その話を聞きについに慣れ始めたクラブのVIPルームでイケメントリオと漫才トリオで集まっている。もちろん氷怜先輩、暮刃先輩、瑠衣先輩の3人と、おれと秋と優の6人だ。それから話してくれている誠司さん、いつでも楽しそうな赤羽さんだ。


「改めて誠司桃花せいじとうかと言います」


誠司さん、名前かと思っていたら苗字だったらしい。桃の花って綺麗な顔にぴったりな綺麗な名前。


「恥ずかしい話、自分があいつらを倒せる力はあったのにも関わらず、マフィアを親に持つ彼らは親の力を使って発砲事件まで起こしていたことや、獅之宮さん達の名前を借りて暴れていたりで平穏にひっそりと活動していた自分の力ではどうにもならない、そう思ってしまったんです。あいつらは自分で自分の手も汚せない度胸も無いのに。……ただ、あまり俺は攻撃も仕掛けるタイプではないので」

誠司さんはこの前見た時よりも人間味が出て、しゃべり口にも感情が見えるようになっていた。それでもまだ安心しきれていないのか、頼りなさが残っている。

「かなり、そう、性格的にも崩れていたので、彼らは。1度恐ろしいと思ったものが剥がれなかったんです」

「穏健派だったな、お前達のネロは」


誠司さんが眉を下げて笑った。

「俺はただ、居場所を作れたら、と思ったんです。境遇に恵まれない奴らも多かったので。それに、多くのテリトリーを勝ち取った獅之宮さん達もこうやって話しがちゃんと出来る人間だったから俺にもトップをやっていけてたんです」

「お前らが何もしていないのも、どう言う奴らかなんて、嫌でも分かるさ。結構気に入った奴がいて誘っても断られたのはだいたいお前らのチームだったしな」

氷怜先輩が思い出したようにニヒルな笑みを浮かべてそういった。良い人材はいい人間に集まるからと暮刃先輩も褒め出すと、誠司さんは首を振った。


「おれは情けないです、自分で制御ができなかった……あの時もおそらく撃っていました」


誠司さんの目がおれに真っ直ぐ向いた。


「唯斗さんが来なければ」

「え?」

「だってよ、良かったな唯斗」


黙っていたらいきなり自分が褒められたことに驚いて身体がビクついた。本当に何もしていないのだ。ブチ切れてただ下に降りたら誠司さんの女性への配慮に感動して飛び出しただけなのだから。

「いやいや、おれあの時誠司さんの言葉に感動しただけですし」

「でも、俺が暴走しそうだからわざわざ割って入ったんでしょう?」

「いや、でもうーん……」

「良いじゃねえか気持ちくらい受け取ってやれよ。あれは確かに爽快な登場だったけどな」


そう言う割に氷怜先輩はこちらも見ずに肩を震わせて笑っている。それにつられて瑠衣先輩までも笑い出した。

「ひーさぁ、思い出させないでよ……やっと笑いが収まってきたのに……ふっふふ……あはは!」

瑠衣先輩は腕で隠していたが、ついに崩れるように爆笑し始めた。暮刃先輩だけが困ったように微笑んでこう言った。

「瑠衣あの後も、その日はずっと笑ってて、人って笑いで死ねるんじゃないかと思ったくらい」

おれは実は殺人者なのかもしれない。
被害者の死因は笑死。

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