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hello!
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しおりを挟む「おはようございまーす!」
「はい、おはよう唯斗」
土日はやっぱりバイトが入っている。1番忙しいしね。
相変わらずマイナスイオン放出の春さん。黒のワイシャツが色気も倍増にしてくれていて優チョイスは流石である。
他のみんなにも挨拶し控え室で着替えていざ出勤。
すでにちらほらと見知った顔が。オーダーついでに挨拶とちょっとした世間話をした。
3回目のご来店のショートヘアが似合う女の子はチエちゃん。美容室行ってきたの、なんて言われちゃったらもう天国が始まる。
「美容室後にわざわざきてくれたの?生きてて良かった~」
「唯斗くん今日も元気だね。早くオーダー入れてきて?」
「はーい」
チエちゃんはクールな子である。
キッチンにオーダーメモ貼り付けて声をかける。
ずらっと並んだメモは追加追加で枚数が減ることはない。
今日は秋と優は時間がずれて入る事になっている。代わりにカウンターとレジに入っている春さんの横に並んで立って耳打ちした。
「実は今日おれの母さんが来るかもしれないです」
「え、そうなの?それは楽しみだ」
「たぶん似てるからすぐわかりますよ」
「じゃあ可愛らしい人なんだね」
にこにこの春さん、椎名は絶対気にいるんだよな。
何てったって父さんに似てるから。穏やかーな感じも背が高くて落ち着いた感じとかも。という話を椎名にしたら「じゃあ明日いく!」と早押しクイズのように返事をもらったのである。
相変わらずの繁盛っぷりのカフェも楽しいけど、おれのオススメの人に母さんがあってくれるのもなんだか面白いし今日は楽しみばかりである。
勝手ににニヤニヤし始めた頰が記憶まで思い出し笑いを引き出した。
この前嬉しい報告を受けたのだ。
クラブから車でマンションまで送ってもらい先輩達とお別れしようとした時、車の窓から暮刃先輩が優の手を拝借。おれたちが首をかしげると優の手にキスが落とされた。
「優夜、俺にもくれる?」
もうそれが嬉しくて嬉しくておれと秋はバンザイ。もちろん答えは声を揃えて「喜んで!!」
氷怜先輩と瑠衣先輩の手が優の頭に伸びる。
「こいつの事よろしくな優夜」
「暮ちんはわがままだぞ~」
「瑠衣には言われたくない」
いつもの言い合いがさらに愛おしい。
それほど嬉しくていい気分になったのが数日前のこと。
今思い出してもニヤニヤしちゃうのだ。そんなおれを春さんが覗いていた。
「いつも楽しく働いてくれてるけど、今日は特に幸せそうだね唯斗」
「最近いい事ありすぎて」
「何だろう、恋人でも出来た?」
鋭い。春さんはそれ以上言及する事なくフロアに出て行った。春さんには今度ちゃんと紹介しようとその背中に向けて手を合わせて拝んでおく。
カランと音を立てて開いたドアに向かって挨拶をした。
ロングヘアを下ろして片方だけ耳にかけ揺れるピアスがよく見える。その見慣れた顔はにっこりと笑った。
「やあやあ、息子よ。ママが来たよ~」
椎名、来るの早いね。
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