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rival!!
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しおりを挟む「うーん、那加さんとか亜蘭さんとかに連絡してみようかなぁ」
車は近場の駐車場に停めておいた。目の前まで来たは良いものの部屋番号を聞き忘れたことに気がついたのは駐車場の車の中でだった。そびえ立つ大きなマンションの前で秋達は少し途方に暮れた。
「赤羽さんならすぐ分かると思うけど……これまた珍しく繋がらないし、メッセージだけ入れておこ」
「なんだかすごいね。元々君達いろんな人と仲良しだけど、そんなに頼れるお友達がたくさん増えたんだねぇ」
にこにこ、にこにこ。
春の笑顔につられる秋と優。春がいる限り何も心配はなさそうだと思えるくらい癒されるのだ。そんな彼はマンションの前に停まる車に目を止めた。
「唯と一緒に行った人は氷怜君たちのチームの人なのかな?」
「いや、麗央さんのボディーガードなんです。めっちゃ強いんですけど目つきの悪い性悪の黒髪くるくるの人です」
「優お前……パーマに罪ないぞ」
流石に李恩が可哀想になり秋が微妙なフォローを入れた。そっかそっかと微笑む春は緩く腕を上げて上を指さす。
「あ、見てあそこ、誰か出てきた」
「え?」
のんびりと話す春の指先に麗央と見知らぬ男の姿。ベランダでしかも麗央を後ろから捕らえ首元に何か光る物が見える。確実に只事では無いその姿に秋と優は思わず手を掴み合った。
「な、あれ何階?!」
「えーと……5、10……」
「36階だね」
「春さん数えんの早!!」
それでも駆け出すのは秋と優の方が早く、2人で春を引っ張るようにしながらエレベーターに乗り込んだ。
「なんかもうさ」
「唯って本当……」
「もしかして、いつもこんな感じなの?」
カフェでも唯が危険と聞いて驚いた様子の春になんと言えば言いか。
いつも何かと春には報告していた。それでも下手に全部説明してしまうと余計に心配をかけてしまうので、深くは説明していない部分もあるのだ。
例えば最初に先輩達と出会った頃の3バカトリオと拳銃の話とか、李恩の話も連れ去られた事はおろか、李恩の話すら出していない。優と李恩の因縁話も単純に暮刃との喧嘩としか伝えていないのだ。
あまりにも多すぎるトラブル。
いまさらここで下手に心配をかけたくはない。秋はうーんと唸り、目線を逸らし小さめな声で言う。
「た、たまに……」
ぽつりと言う言葉に流石の春も困ったように眉を下げた。苦しい言い訳を前に黒髪を少し流すと困ったように微笑む。春だって何も気がついていない訳ではない。
「あのね、俺だって店長で君たちは可愛い可愛いバイトだ。バイトって立場を抜いても君たちは大切な子達だよ。だから、俺を心配してくれてるんだろうけどもう少し頼って欲しいな」
「うっ春さぁん」
唯の春さんLOVE精神もさることながら秋も優も春ファンを伊達にやっていない。
春の言葉に、秋も優も感動のあまり抱きついた。優が腰あたりで感激しながら言う。
「唯なんてもうすぐ息子ですもんね……!」
「あ、ちょっとその話はまだ恥ずかしいからやめようか」
「「まだ?!」」
綺麗に同時に顔を上げた2人の頭を撫でると、ほら着いたよと開いたドアを指さした。
「今度ちゃん聞かせてくださいね?!」
「うんうん、ほら行こうね」
「これは流されてるなぁ」
訝しげに見つめてみても穏やかな微笑み。これは一筋縄ではいかないと分かり、すぐに頭を切り替える。何はともあれ麗央と唯を助けにいかないといけない。李恩はついでに、と優は心の中で付け足す。
「えーとベランダ側の部屋は……」
「奥から2番目の部屋だよ。こっちだ」
そう言われて春に続く2人。春は頭の回転は早いが、やはり歩く速度は穏やかなのでまた2人は春を引っ張るように歩き目的のドアまで進む。
「な、なんか春さんなんでもスマートにやるとは思ってたけど……この手のアクシデント手慣れてます……?実は唯の事あんまり心配してなかったり……」
「あはは、そんな事ないよ。心配だしこれでも急いでる。でもなんだか見覚えのある車があってね。ほら、強い人もいるみたいだし大丈夫な気がしてきたから」
「え?それってどう言う意味で……」
「あ、ここだね。しかもドア開いてたよ、入っちゃおっか」
「ちょ、春さん?!」
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