sweet!!

仔犬

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dance!

10

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「きゃ、きゃわ、きゃわわ」

「アゲハ日本語喋って」



もう何着目かも分からないけれど、アゲハさんはおれと麗央がドレスを着せ替えるたびに毎度反応の良さが更新していく。

ヘッドドレスをつけたロリータ系のドレスからお店で着るようなボディラインの出るセクシーなドレスまでタイプは様々。椅子に座ったり寝転がったり色んなポーズをしたり、髪型とかもドレスに合わせて変えたりまさしく着せ替え人形だ。

メイクはおれがしたりとおれはおれで楽しんでいるし、こんなに好反応見せてくれる女の子を前にして嬉しくないわけがない。

「アゲハさん幸せそうでおれも幸せぇ~」

「唯元気だね、流石に俺もう疲れてきたんだけど……」

はあとため息をつくすっかり美少女になった麗央ちゃん。その姿も良い、目の保養とはまさしくこれだ。

「えー!まだまだあるんだから!だってもうきゃわっきゃわのきらきらふわふわ夢の世界なのよもう、さいっこう……!!ね、ね、少しだけ二人顔寄せて?はいっ可愛い!!!」

ぱっしゃぱしゃ写真が撮られていくおれたち。
白い壁を背におれと麗央がポージングをするとアゲハさんは永遠にカメラを覗き込み指は留まるところを知らない。テンションマックスに加えて恍惚な表情だ。

「こんなに喜んでくれたらなんでもするよおれ~」

「甘やかさなくていいから」

「とか言って麗央もこうしてアゲハさんのお願い叶えてくるくせに~」

「うるさい」


麗央素直じゃないんだから~ってほっぺつついたらプンッと横向いてしまう。優もツンデレなところあるけど麗央のツンデレはプリプリしてて可愛さ増し増し。もちろんその可愛さを熟知しているアゲハさんが身を縮こませ悶える。

「このツンツンも堪らないのよねえ、可愛い可愛い!」

「わかります!でも喜んでるアゲハさんも超可愛いですよ~」

「やんもう唯斗くん相変わらずねぇ~」

「そこ!いちゃつかない!!」

ビシッとおれとアゲハさんの間に麗央の手のひらが。アゲハさんが小さく頬を膨らます。

「麗央ちゃんったらいつのまにか小姑みたいななっちゃって……」

「唯を認めたからにはさらにビシバシいくから」

「普通逆なはずなのに~!」

おれと麗央のやりとりにアゲハさんがけらけら笑っているとガチャリとドアが開いた。


「アゲハ~唯ちゃん来てるってほんと~?」

「廊下まで声響いてるけど」


きゃっきゃ遊んでいるおれたちの部屋に2人の美女が現れた。黒髪ショートヘアのクール美人のキラネさんに胡蝶さんの妹でふわふわ可愛い蝶子さん。ドレス姿の2人はおれを見つけると嬉しそうに手を振ってくれる。


「2人ともこれから入り?」

「そうよ、誰かさんが可愛い子達と遊んでる間に差をつけないと」

クスリと笑ったキラネさんにアゲハさんが痛いところを疲れたのか悔しそうに反応した。

「くうっ!でも、こうしてパワーチャージした私って勢いすごいんだからー!」

おれと麗央さんを抱き寄せたアゲハさんは嬉しそうに笑うと蝶子さんもキラネさんも知ってると笑い返す。それだけでこの3人は本当に仲が良いってのが伝わるんだよな。

「そういえば今日は少し気になる団体が来るのよね」

「ああ、サクラちゃんが盛り上がってた……イノ達のところで働かせたいくらいの美形集団なんでしょ?」

「そうそう、そんなに目立つ集団なら私達も知ってる気がするんだけど……あ、ちなみに唯斗くんのうちへの勧誘、サクラさん諦めて無いわよ」

キラネさんに優雅に微笑まれてしまい即座に上手い返しができずエッと変な声出た。嬉しいお誘いだがすぐに氷怜先輩が頭をよぎる。

「んーと、あはは、いやあ流石に働くわけには……」

「さらにちなみにどっちのお店でも嬉しいって」

それってつまりホステスでもホストでもして良いよって事だろうか。どちらにせよさすがのおれも氷怜先輩の反応は不可だと予想はついた。

「え、えーと、おれはとりあえず今のバイト先がとても気に入っているので……それにしてもその美形集団のお客様気になりますね!」

何とか話の対象をずらすとアゲハさんがそれに続いてくれた。ほっ。

「うちのお店は基本的にお客様の紹介とか、もともと素性を少しは知っている人が多いのよね……だからサクラちゃんも知らないって言うのは珍しいの」

「しかもねー、ちょっと似てるんだって。顔とかじゃなくてこう、オーラのある感じが」

「似てるって誰に……?」


蝶子さんのまったりな話し方でも次の言葉はおれの気を引くには十分な言葉だった。



「氷怜くんに」



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