【R18】蝶々と甘い蜜。

かのん

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嫉妬で狂ったセックス④

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「福田さっ――」


お姫様抱っこされながら
後ろから福田さんの声が聞こえてきたけど
三島にキスをされて先の言葉が言えなかった。


酔っているからなのか
それとも三島とのキスが気持ちがいいからなのか
身体に徐々に力が入らなくなっていく


久しぶりにじっくりと三島の心臓の音を聞くけど
やっぱり三島の音はゆっくりで
福田さんと比べると
私に緊張とかはしてくれてはいない。


これだけ長い間一緒にいたのに
たくさん身体を重ねてきたのに
やっぱりこの人はいまでも
奥さんの“結衣さん”が好きなんだ。



「結衣?」


ゆっくりとベッドに寝かされて
止まらない涙をそっと三島がぬぐってくれた。
三島には言いたいことがいっぱいある。
ずっと言いたいことを溜めこんできたから
何から言えばいいのか正直分からない。


「んっ……」


三島にキスをされて
何か薬と水を飲まされた。
口端から水が垂れてしまって首筋を伝って流れてくるのが
少し冷たくて心地がいい――


「酔い覚ましの薬だから、一晩眠れば大丈夫だよ。」


「眠る……?」


今まで三島とこの部屋で会えば
すぐにセックスをしてあまり会話は交わさなかった。
終われば私は疲れて眠ってしまうことが多かったけど
三島は朝起きたらいつもいない。
だから、一緒に寝た記憶なんてなかった。



「今日は……しないんですか?」


「気分が悪い君を抱きたいとは思わないよ。」


「……すみません。」


「謝ることはない。ここは君の部屋なんだから。いつでも来ていいんだ。」


それは、私とあなたの関係が終わってからもですか?って
聞きたかったけど急に眠気が襲ってきて瞼を開けているのがきつくなってきた。


「さぁ、眠って。起きたら気分がいいよ。」


「はい……」


そこから、私の記憶はない。
だけど、三島のあの冷たい大きな手が私の髪の毛を
あのゆっくりと静かな心臓の音が耳元から聞こえて
すごく気持ちがよくて――


ずっとこのまま眠っていたい。
ずっとこのまま――夢から覚めたくない、そう願っていた。



「ん……」


瞼は重かった。
それは泣いたからだというのは分かった。
だけど、頭や気持ちの悪さはなくて気分はよかった。


ベッドの隣に三島がいたような感じがしたけど
やっぱり起きたら三島は隣にはいなかった。
広いベッドには私ひとりだけ。


「はぁ……っ……」


涙はたくさん出たはずなのに
まだ涙は出てくるようで
上を向いて涙が溢れでないようにしても涙がにじみ出てくる。


「まだ気分が悪いのか?」


「……え?」


もういないと思っていた三島が洗面所から出てきて驚いた。
シャツを着て袖のボタンを留めていて
髪の毛もいつもどおりビシッとリーゼント風に上にあげてまとめていた。


「どうしてここに……?」
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