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番外編
嘘つきな魔法使いは、真実を愛したい(9)
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あの後、僕はトリトンちゃんの魔法薬で人魚になった。といっても下半身は蛸だ。
トリトンちゃんは僕を人魚にしたかったみたいだけど、どうしても出来なかったみたいだ。
嘘つき代表みたいな僕が、純粋な生き物である人魚になれるわけないので当然といえば当然ではある。
海の底までついて来たものの、トリトンちゃんは海の王としての役目と、僕への愛とで揺れ動いて僕になるべく近寄ろうとしなくなった。
僕は王城から離れた場所の沈没船に居を構え、悠々自適に暮らすことにした。トリトンちゃんと同じ海にいられるなら、孤独など愛のスパイスでしかない。
まあ、最近はトリトンちゃんと僕の子供であるシレーヌ君がよく訪ねてきて、わりと賑やかではあったのだけれど──。
「またお呼びですか」
思い出に浸っていると、いつの間にかウミヘビのギィが扉の前にいた。
そうだ。沈没船の片付けをしている途中だったのだ。懐かしいものが出てきて、ギィに片付けさせるために呼び出したのを忘れていた。
「やぁ、よく来たね。整理したら出てきた昔の絵を地上で処分してきて欲しいんだ」
ギィは嫌そうにクネクネととぐろを巻いた。
絵を描く事は魔法を使えば海の中でも出来るが、処分する時は地上に火に焚べなければ出来ない。
ギィが罪を犯し、地上に追放されてからは彼にその役目をお願いしていた。
勿論トリトンちゃんには秘密だ。
「ちょっと人使い荒くありませんか」
「君はウミヘビで、地上では犬だろう。今のきみのお喋り相手は僕しかいなくて、どうせ暇してるんだからいいじゃないか」
ギィは不満そうではあったが、それでも無言で尾を絵に伸ばす。
「……これって、あんたとトリトン王ですか?」
尾の先には、僕とトリトンちゃんが大波の中で抱き合う、あの日の光景を描いた絵があった。
「そうだよ。よろしくね」
僕の答えにギィは信じられないといった顔で僕を睨む。次に言われることはもう何となく分かっていた。
「シレーヌ様は、トリトン王が津波を起こしたと思っていたようですが、この絵があるってことは……」
僕は無言のまま笑顔を返す。
「本当はあんたが魔法で津波を起こしたんですね。それってもしかして、トリトン王と一緒にいる為に……」
もしかしなくても、もちろんそうだ。
津波を起こせば多少なりとも僕に情が湧いたトリトンちゃんは、必ず海に連れてくるだろうと確信があった。その後、思った以上に頑なな態度だったのは計算外だったが、今となっては全てが愛の軌跡だ。
だが、思い出を彼に語る必要はない。答えずにいると、ギィが憎々しげに呟いた。
「あんたって、本当に嘘つきですよね」
「そうかな?」
「……シレーヌ様が人間になりたがった時。反対した俺にあんたは嘘八百を吹き込んだ」
「……それってもしかして、シレーヌちゃんが陸に行けばきっと人間を嫌いになる。人間に興味を無くしたシレーヌちゃんは、今以上に君と遊ぶことに夢中になるよって言ったこと?」
「そうだ! 大体あんたは元人間で、純粋な人魚達が人間に弱いって知ってたんじゃないか!?」
「おいおい。僕は『きっと』と言ったじゃないか。他人の心までは、流石に僕も操れないよ」
それに、と僕は愚かなウミヘビを諭した。
「本当にシレーヌ君とずっと一緒にいたかったなら、こうなる前に君は僕に頼むべきだったんだ。どうか自分を人魚にしてくださいってね。なりふり構わずシレーヌ君が自分しか見えないように努力もせず、指を咥えて人間にかっさわられたのは君自身の問題だと思うけど」
何も言い返すことが出来ないのだろう。ギィは無言で僕を睨みつけた。
「さぁ、分かったなら早くそれを持って地上にお帰り。今日はトリトンちゃんが家に遊びに来るんだ。君をみつけたら殺されちゃうよ」
蛸の足でしっしっと追い払う仕草をすると、ギィはしぶしぶと出口へ向かいながら言った。
「最近はずいぶんとお熱いようですね」
やっと楽しい話題になったので僕は意気揚々と答えた。
「そうなんだ。シレーヌ君にあんなことがあったから、新たに卵を作ったろう? その卵の様子を見に年中庭まで来てくれるようになったし、子作りしたせいでタガが外れたみたいで……やっぱりずっと一緒にいたいとか言ってくれるようになっちゃって」
あの時のトリトンちゃんは本当に可愛かった。うっとりと反芻していた僕を、ギィは胡乱な瞳で一瞥してすぐに出て行こうとしたが、ふと何かに気付いたように振り返って言った。
「そういえば、あの時の短剣を作ってトリトン王に渡したのってあんたですよね」
「……まぁね」
「あんた、もしかして。こうなることを見越して、シレーヌ様をわざと……」
ギィの胴体が一瞬ギクリと震える。僕はにこやかに微笑んだ。
「そんなわけないじゃない。彼は僕たちの愛しい子供だよ」
ギィはなにか言いたそうにしていたが、結局無言のまま陸へと帰っていった。
ウミヘビで遊んで時間を無駄にしてしまった僕は、慌てて沈没船の床を磨き上げ、イソギンチャクのソファを手入れした。ついでに本棚にやましいものがないかもう一度チェックしてから、庭に行き卵の様子をみる。
海藻達に守られてすくすく育っている僕とトリトンちゃんの卵は、シレーヌ君の時よりうんと大きい。トリトンちゃんが僕を想った結果なのかと思うと、思わず頬ずりしてしまう。
シレーヌ君も卵の子供も、僕にとって愛しい子供なのは間違いない。
トリトンちゃんが僕を想っている生きた証なのだから。
正直、親の情とかは僕には一生分からないだろうけど。
「卵の様子はどうだ」
僕が卵に頬ずりしていると、トリトンちゃんがやってきた。出会った頃と何ら変わらない美貌だが、最近はさらに色気が増している気がする。僕は卵を抱いたままトリトンちゃんを蛸足で引き寄せる。彼を抱く足は何個あっても足りないので、この体は気に入っている。
トリトンちゃんは僕の蛸足に身を任せたまま、卵を受け取り抱き寄せた。その姿はさながら聖母マリアのようだ。
「順調だよ。僕が毎日お世話してるからね」
「本当に? お前は嘘つきだからな」
トリトンちゃんまでそんな事を言う。僕はわざとらしくいじけた顔で拗ねてみせた。
「僕って、そんなに嘘つきに見えるかな」
「実際、お前は大嘘つきだろう」
トリトンちゃんが面白そうに笑った。最近の彼は陸にいたときのように表情豊かで、本当に目が離せない。クスクスと笑うトリトンちゃんに見惚れていると、トリトンちゃんは呆れたように言った。
「お前は嘘つきだが、私のことに関するお前のそういった態度だけは疑いようもない」
恥ずかしいからあまりこちらを見るな、とほんのり頬を染めてトリトンちゃんが下を向く。あまりにも可愛かったので、僕は我慢するのを早々に諦めトリトンちゃんの顎に手をやり、口付けた。
「そりゃそうだよ。君は僕が見つけた、世界でひとつだけの真実だからね」
王子として生まれ、みんな僕を慕い、そしてなんでも思う通りになった。
飾り物の王子、なんてトリトンちゃんに言ったのは大嘘で、出来が良かった僕は王からも、家臣からも愛されていたと思う。
でも、なにをしても、なにを見ても、なんの感情も浮かばない。灰色の虚無の世界で、ただ生を貪る日々。
そんな中、僕の前に現れた唯一の金の光。
彼だけが、僕の本物の世界。
「愛してるよ──」
胸の中で、僕の真実がほんのりと笑みを浮かべた。
トリトンちゃんは僕を人魚にしたかったみたいだけど、どうしても出来なかったみたいだ。
嘘つき代表みたいな僕が、純粋な生き物である人魚になれるわけないので当然といえば当然ではある。
海の底までついて来たものの、トリトンちゃんは海の王としての役目と、僕への愛とで揺れ動いて僕になるべく近寄ろうとしなくなった。
僕は王城から離れた場所の沈没船に居を構え、悠々自適に暮らすことにした。トリトンちゃんと同じ海にいられるなら、孤独など愛のスパイスでしかない。
まあ、最近はトリトンちゃんと僕の子供であるシレーヌ君がよく訪ねてきて、わりと賑やかではあったのだけれど──。
「またお呼びですか」
思い出に浸っていると、いつの間にかウミヘビのギィが扉の前にいた。
そうだ。沈没船の片付けをしている途中だったのだ。懐かしいものが出てきて、ギィに片付けさせるために呼び出したのを忘れていた。
「やぁ、よく来たね。整理したら出てきた昔の絵を地上で処分してきて欲しいんだ」
ギィは嫌そうにクネクネととぐろを巻いた。
絵を描く事は魔法を使えば海の中でも出来るが、処分する時は地上に火に焚べなければ出来ない。
ギィが罪を犯し、地上に追放されてからは彼にその役目をお願いしていた。
勿論トリトンちゃんには秘密だ。
「ちょっと人使い荒くありませんか」
「君はウミヘビで、地上では犬だろう。今のきみのお喋り相手は僕しかいなくて、どうせ暇してるんだからいいじゃないか」
ギィは不満そうではあったが、それでも無言で尾を絵に伸ばす。
「……これって、あんたとトリトン王ですか?」
尾の先には、僕とトリトンちゃんが大波の中で抱き合う、あの日の光景を描いた絵があった。
「そうだよ。よろしくね」
僕の答えにギィは信じられないといった顔で僕を睨む。次に言われることはもう何となく分かっていた。
「シレーヌ様は、トリトン王が津波を起こしたと思っていたようですが、この絵があるってことは……」
僕は無言のまま笑顔を返す。
「本当はあんたが魔法で津波を起こしたんですね。それってもしかして、トリトン王と一緒にいる為に……」
もしかしなくても、もちろんそうだ。
津波を起こせば多少なりとも僕に情が湧いたトリトンちゃんは、必ず海に連れてくるだろうと確信があった。その後、思った以上に頑なな態度だったのは計算外だったが、今となっては全てが愛の軌跡だ。
だが、思い出を彼に語る必要はない。答えずにいると、ギィが憎々しげに呟いた。
「あんたって、本当に嘘つきですよね」
「そうかな?」
「……シレーヌ様が人間になりたがった時。反対した俺にあんたは嘘八百を吹き込んだ」
「……それってもしかして、シレーヌちゃんが陸に行けばきっと人間を嫌いになる。人間に興味を無くしたシレーヌちゃんは、今以上に君と遊ぶことに夢中になるよって言ったこと?」
「そうだ! 大体あんたは元人間で、純粋な人魚達が人間に弱いって知ってたんじゃないか!?」
「おいおい。僕は『きっと』と言ったじゃないか。他人の心までは、流石に僕も操れないよ」
それに、と僕は愚かなウミヘビを諭した。
「本当にシレーヌ君とずっと一緒にいたかったなら、こうなる前に君は僕に頼むべきだったんだ。どうか自分を人魚にしてくださいってね。なりふり構わずシレーヌ君が自分しか見えないように努力もせず、指を咥えて人間にかっさわられたのは君自身の問題だと思うけど」
何も言い返すことが出来ないのだろう。ギィは無言で僕を睨みつけた。
「さぁ、分かったなら早くそれを持って地上にお帰り。今日はトリトンちゃんが家に遊びに来るんだ。君をみつけたら殺されちゃうよ」
蛸の足でしっしっと追い払う仕草をすると、ギィはしぶしぶと出口へ向かいながら言った。
「最近はずいぶんとお熱いようですね」
やっと楽しい話題になったので僕は意気揚々と答えた。
「そうなんだ。シレーヌ君にあんなことがあったから、新たに卵を作ったろう? その卵の様子を見に年中庭まで来てくれるようになったし、子作りしたせいでタガが外れたみたいで……やっぱりずっと一緒にいたいとか言ってくれるようになっちゃって」
あの時のトリトンちゃんは本当に可愛かった。うっとりと反芻していた僕を、ギィは胡乱な瞳で一瞥してすぐに出て行こうとしたが、ふと何かに気付いたように振り返って言った。
「そういえば、あの時の短剣を作ってトリトン王に渡したのってあんたですよね」
「……まぁね」
「あんた、もしかして。こうなることを見越して、シレーヌ様をわざと……」
ギィの胴体が一瞬ギクリと震える。僕はにこやかに微笑んだ。
「そんなわけないじゃない。彼は僕たちの愛しい子供だよ」
ギィはなにか言いたそうにしていたが、結局無言のまま陸へと帰っていった。
ウミヘビで遊んで時間を無駄にしてしまった僕は、慌てて沈没船の床を磨き上げ、イソギンチャクのソファを手入れした。ついでに本棚にやましいものがないかもう一度チェックしてから、庭に行き卵の様子をみる。
海藻達に守られてすくすく育っている僕とトリトンちゃんの卵は、シレーヌ君の時よりうんと大きい。トリトンちゃんが僕を想った結果なのかと思うと、思わず頬ずりしてしまう。
シレーヌ君も卵の子供も、僕にとって愛しい子供なのは間違いない。
トリトンちゃんが僕を想っている生きた証なのだから。
正直、親の情とかは僕には一生分からないだろうけど。
「卵の様子はどうだ」
僕が卵に頬ずりしていると、トリトンちゃんがやってきた。出会った頃と何ら変わらない美貌だが、最近はさらに色気が増している気がする。僕は卵を抱いたままトリトンちゃんを蛸足で引き寄せる。彼を抱く足は何個あっても足りないので、この体は気に入っている。
トリトンちゃんは僕の蛸足に身を任せたまま、卵を受け取り抱き寄せた。その姿はさながら聖母マリアのようだ。
「順調だよ。僕が毎日お世話してるからね」
「本当に? お前は嘘つきだからな」
トリトンちゃんまでそんな事を言う。僕はわざとらしくいじけた顔で拗ねてみせた。
「僕って、そんなに嘘つきに見えるかな」
「実際、お前は大嘘つきだろう」
トリトンちゃんが面白そうに笑った。最近の彼は陸にいたときのように表情豊かで、本当に目が離せない。クスクスと笑うトリトンちゃんに見惚れていると、トリトンちゃんは呆れたように言った。
「お前は嘘つきだが、私のことに関するお前のそういった態度だけは疑いようもない」
恥ずかしいからあまりこちらを見るな、とほんのり頬を染めてトリトンちゃんが下を向く。あまりにも可愛かったので、僕は我慢するのを早々に諦めトリトンちゃんの顎に手をやり、口付けた。
「そりゃそうだよ。君は僕が見つけた、世界でひとつだけの真実だからね」
王子として生まれ、みんな僕を慕い、そしてなんでも思う通りになった。
飾り物の王子、なんてトリトンちゃんに言ったのは大嘘で、出来が良かった僕は王からも、家臣からも愛されていたと思う。
でも、なにをしても、なにを見ても、なんの感情も浮かばない。灰色の虚無の世界で、ただ生を貪る日々。
そんな中、僕の前に現れた唯一の金の光。
彼だけが、僕の本物の世界。
「愛してるよ──」
胸の中で、僕の真実がほんのりと笑みを浮かべた。
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