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第二章 斜陽の日々
10. 薔薇の真実
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ジョゼフは家に帰ってこなかった。
「ジョゼフ、どこに行っていた」
「申し訳ありません、父様。気が動転していて……。本当に僕ではないんです。……ソフィがジャンに聞いたそうですが……彼が、子爵家憎し、と……」
「……!……そう、か……それは、お前に済まないことを……」
帰ってきた「ジョゼフ」は、確かにジョゼフ本人と何一つ変わらないように見えた。……エドガーは違和感程度なら覚えたのか、チラチラと相手の様子を伺う。
「……父様、僕は跡継ぎになるつもりはありません。……ジャンのことも表沙汰にしない方がいいでしょう。僕もベルナール家のアルマンのように、彼の劇団を手伝おうと思っています」
それなら監視もできる、と、抜け目のない発言はいかにもジョゼフらしい。……少なくとも、それでエドガーの疑念は晴れた。
「……にい……さん……」
熱に浮かされながら、ラルフは兄を呼んだ。
謝りたかった。容易く失望が信頼を上回ってしまったことも含めて、一言でも。
「……ラルフ……」
「……兄さん……ごめんなさい……」
痛みの中紡ぎ出されたその言葉は、ラルフの祖国……ドイツ連邦の響きをしていた。
「…………ゆっくり眠りなよ」
その笑顔は、確かにこわばっていた。
ラルフが目を覚ますまで傍らで待っていた兄。……彼の視線と、重ねることができないほどに。
何日も、何週間も酷い熱に浮かされた。
その最中に夢を見た。
自分に花を手渡し、笑いかける少女の姿。
炎に包まれ、それでも自分に向けて笑って見せた少女。
そして、何度も、羽ばたいて自分の元に訪れては──
ルディは、一度は生を諦めたラルフに力を授けて散った。
小さき存在のために泣ける優しさを尊んだ。
それが一見冷徹な方法であろうと、自分すら苦しむ方法であろうとも、救いたいと願う心を善きものと讃えた。
森の中、陽光を照り返す泉のほとり。
父が活き活きと語った言葉が蘇る。
「信仰はいずれ、お前の支えとなる。私はきっと先に逝くが、お前は更にその先へと向かいなさい。……神は、いつでもお前を見ている」
ラルフは数奇な運命を生きた。されど、倒木から庇った父に、パンを多く持たせた母に、道を指し示した友人達に、望まれて生き延びたのだ。
「……ラルフお兄様?」
ソフィが看病に訪れるのは、何度目だっただろう。……「ジョゼフ」はあれから、一度も見舞いにすら来ない。
ちょうど祈りを終えたラルフの隻眼が、ソフィには銀色に光り輝いて見えた。
「よかった、もう起き上がれるのね」
「……ジョゼフ兄さんは、亡くなられたのか」
落ち着いた声で、尋ねる。
ぎょっと見開かれたソフィの瞳が、みるみると潤み始める。……兄たちと同じ色だな、と、場違いな感想すら浮かんだ。
「……ええ、そうよ。ジャンも、あの様子じゃもう……元の彼には戻れない……」
スカートの裾を握りしめ、ソフィは声を絞り出した。
涙は落ちない。必死に耐えて、肩を震わせている。
ラルフは、もう萎れてしまった薔薇を見やる。
「……そうか、ソフィもルディの友達だったのか」
脳裏に浮かぶのは煌めく瞳と弾んだ声。
ルディ本人の記憶も、多少なりとも彼の胸に遺されている。
「……そうよ。いなくなってしまったけど……」
「ルディの礼儀がなければ、俺はここに来ることもなかった。……きっと、あの修道院で死んでいた」
ラルフの言葉一つ一つが、静かな、それでいて重く沈痛な響きを宿していた。
それでもやがて、腹の底から決意が湧き上がる。凛とした覚悟を宿した隻眼は、彼がこれより歩む茨の道を見据えていた。
「俺はルディに恩を返すよ。今のままじゃ頼りないだろうけど……強くなればいい」
あの凛とした薔薇のように。
気高き、銀色の狼のように。
「……俺はジョゼフ兄さんも、ソフィも好きだ。……ジャンのことも、好きなんだ」
大好きな人々が生きた世界だからこそ、
「その涙を、無駄にしたくない。ただ翻弄されて生きるだけなんて……きっと俺は、耐えられない」
その先にあるのが更に過酷な運命だとしても、
死んだように生きたくなどはなかった。
「……ラルフお兄様」
ソフィはじっとラルフを見つめ、今にも溢れ出しそうな涙を指で拭った。
「私は決して、忘れないわ。……絶対に覚えておくの。貴方がとても優しい人だって」
近世から近代に移り変わりゆくフランスに生きた、とある地方領地の名もなき文官、ラルフ・アンドレア。
不正の告発や小市民への奉仕と、血で血を洗う内部粛清の噂……2つの側面を併せ持った青年は、やがて、齢わずか27にして断頭台に散った。
「ソフィ、俺は──」
『咲いた花、そして空の鳥へ捧ぐ物語』アルマン・ベルナールド版より、「Andleta-IV」
「民が健やかに生きるため、できる限りのことをしてきた」
何ということはない。最初からこの男の目的はそれだけなのだ。
「堕落し腐った根は早めに抜くに限る。……無論、私に負担はかかる。民が私ひとりを認めようと、邪魔者の存在を許すほど他の家臣は甘くはない。……彼らは立場より、己を選んだ者達だ。すなわち、堕落のために犠牲を払う者達だ」
氷の刃を粛々と薙ぎ、ルマンダは私に告げる。
「ルインは、おそらく私に必要な安息だろう。……生温さがかつての私と似ているようだからな」
積み上げた屍の前に眉一つ動かさず、それでも彼は祈りを捧げた。
死んで当然と、私ならばそう切り捨てて終わるだろう存在を前にして、神に祈った。
「……さて、後は私とカークの仕事だ。心優しき彼の王にこの玉座はいささか重すぎよう。あの方を、広い世界に連れてゆけ」
「いや、お前も来い。王様にゃ参謀が必要だ」
「私は民を捨て置くわけにはいかん。追うとするならば、玉座が埋まるのを見定めてからになる」
何かを振り切った表情で、ルマンダは微笑んだ。
「行け、賢者よ。……俺の迷いは既に晴れた」
「また会おうぜ。ここで終わりなんざ、許さねぇからな」
だが、私も歓楽のために生きる身だ。
そのような生き方が美しかろうと、認めることなどできない。
「……生きろよ。いざとなりゃ、つまんねぇもん放り捨てて走ってこい」
彼は頷く代わりに私を鋭く睨んだ。
「詰まらぬものではない。これが私の真実だ」
輝く銀の瞳は美しく、気高く、それでいて儚かった。
「弱い人達ほど笑っていられるようにしたい。……せめてこの土地だけでも、できる限りのことをする」
窓から差し込む月の光。ソフィに向けて微笑む隻眼の青年の瞳は、燦然と輝いていた。
彼の魂が貫いた真実は、ソフィがしかと物語に綴っている。
「ジョゼフ、どこに行っていた」
「申し訳ありません、父様。気が動転していて……。本当に僕ではないんです。……ソフィがジャンに聞いたそうですが……彼が、子爵家憎し、と……」
「……!……そう、か……それは、お前に済まないことを……」
帰ってきた「ジョゼフ」は、確かにジョゼフ本人と何一つ変わらないように見えた。……エドガーは違和感程度なら覚えたのか、チラチラと相手の様子を伺う。
「……父様、僕は跡継ぎになるつもりはありません。……ジャンのことも表沙汰にしない方がいいでしょう。僕もベルナール家のアルマンのように、彼の劇団を手伝おうと思っています」
それなら監視もできる、と、抜け目のない発言はいかにもジョゼフらしい。……少なくとも、それでエドガーの疑念は晴れた。
「……にい……さん……」
熱に浮かされながら、ラルフは兄を呼んだ。
謝りたかった。容易く失望が信頼を上回ってしまったことも含めて、一言でも。
「……ラルフ……」
「……兄さん……ごめんなさい……」
痛みの中紡ぎ出されたその言葉は、ラルフの祖国……ドイツ連邦の響きをしていた。
「…………ゆっくり眠りなよ」
その笑顔は、確かにこわばっていた。
ラルフが目を覚ますまで傍らで待っていた兄。……彼の視線と、重ねることができないほどに。
何日も、何週間も酷い熱に浮かされた。
その最中に夢を見た。
自分に花を手渡し、笑いかける少女の姿。
炎に包まれ、それでも自分に向けて笑って見せた少女。
そして、何度も、羽ばたいて自分の元に訪れては──
ルディは、一度は生を諦めたラルフに力を授けて散った。
小さき存在のために泣ける優しさを尊んだ。
それが一見冷徹な方法であろうと、自分すら苦しむ方法であろうとも、救いたいと願う心を善きものと讃えた。
森の中、陽光を照り返す泉のほとり。
父が活き活きと語った言葉が蘇る。
「信仰はいずれ、お前の支えとなる。私はきっと先に逝くが、お前は更にその先へと向かいなさい。……神は、いつでもお前を見ている」
ラルフは数奇な運命を生きた。されど、倒木から庇った父に、パンを多く持たせた母に、道を指し示した友人達に、望まれて生き延びたのだ。
「……ラルフお兄様?」
ソフィが看病に訪れるのは、何度目だっただろう。……「ジョゼフ」はあれから、一度も見舞いにすら来ない。
ちょうど祈りを終えたラルフの隻眼が、ソフィには銀色に光り輝いて見えた。
「よかった、もう起き上がれるのね」
「……ジョゼフ兄さんは、亡くなられたのか」
落ち着いた声で、尋ねる。
ぎょっと見開かれたソフィの瞳が、みるみると潤み始める。……兄たちと同じ色だな、と、場違いな感想すら浮かんだ。
「……ええ、そうよ。ジャンも、あの様子じゃもう……元の彼には戻れない……」
スカートの裾を握りしめ、ソフィは声を絞り出した。
涙は落ちない。必死に耐えて、肩を震わせている。
ラルフは、もう萎れてしまった薔薇を見やる。
「……そうか、ソフィもルディの友達だったのか」
脳裏に浮かぶのは煌めく瞳と弾んだ声。
ルディ本人の記憶も、多少なりとも彼の胸に遺されている。
「……そうよ。いなくなってしまったけど……」
「ルディの礼儀がなければ、俺はここに来ることもなかった。……きっと、あの修道院で死んでいた」
ラルフの言葉一つ一つが、静かな、それでいて重く沈痛な響きを宿していた。
それでもやがて、腹の底から決意が湧き上がる。凛とした覚悟を宿した隻眼は、彼がこれより歩む茨の道を見据えていた。
「俺はルディに恩を返すよ。今のままじゃ頼りないだろうけど……強くなればいい」
あの凛とした薔薇のように。
気高き、銀色の狼のように。
「……俺はジョゼフ兄さんも、ソフィも好きだ。……ジャンのことも、好きなんだ」
大好きな人々が生きた世界だからこそ、
「その涙を、無駄にしたくない。ただ翻弄されて生きるだけなんて……きっと俺は、耐えられない」
その先にあるのが更に過酷な運命だとしても、
死んだように生きたくなどはなかった。
「……ラルフお兄様」
ソフィはじっとラルフを見つめ、今にも溢れ出しそうな涙を指で拭った。
「私は決して、忘れないわ。……絶対に覚えておくの。貴方がとても優しい人だって」
近世から近代に移り変わりゆくフランスに生きた、とある地方領地の名もなき文官、ラルフ・アンドレア。
不正の告発や小市民への奉仕と、血で血を洗う内部粛清の噂……2つの側面を併せ持った青年は、やがて、齢わずか27にして断頭台に散った。
「ソフィ、俺は──」
『咲いた花、そして空の鳥へ捧ぐ物語』アルマン・ベルナールド版より、「Andleta-IV」
「民が健やかに生きるため、できる限りのことをしてきた」
何ということはない。最初からこの男の目的はそれだけなのだ。
「堕落し腐った根は早めに抜くに限る。……無論、私に負担はかかる。民が私ひとりを認めようと、邪魔者の存在を許すほど他の家臣は甘くはない。……彼らは立場より、己を選んだ者達だ。すなわち、堕落のために犠牲を払う者達だ」
氷の刃を粛々と薙ぎ、ルマンダは私に告げる。
「ルインは、おそらく私に必要な安息だろう。……生温さがかつての私と似ているようだからな」
積み上げた屍の前に眉一つ動かさず、それでも彼は祈りを捧げた。
死んで当然と、私ならばそう切り捨てて終わるだろう存在を前にして、神に祈った。
「……さて、後は私とカークの仕事だ。心優しき彼の王にこの玉座はいささか重すぎよう。あの方を、広い世界に連れてゆけ」
「いや、お前も来い。王様にゃ参謀が必要だ」
「私は民を捨て置くわけにはいかん。追うとするならば、玉座が埋まるのを見定めてからになる」
何かを振り切った表情で、ルマンダは微笑んだ。
「行け、賢者よ。……俺の迷いは既に晴れた」
「また会おうぜ。ここで終わりなんざ、許さねぇからな」
だが、私も歓楽のために生きる身だ。
そのような生き方が美しかろうと、認めることなどできない。
「……生きろよ。いざとなりゃ、つまんねぇもん放り捨てて走ってこい」
彼は頷く代わりに私を鋭く睨んだ。
「詰まらぬものではない。これが私の真実だ」
輝く銀の瞳は美しく、気高く、それでいて儚かった。
「弱い人達ほど笑っていられるようにしたい。……せめてこの土地だけでも、できる限りのことをする」
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