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日本防衛編
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我々が都心を主に攻撃するのは効率よくヒトを狩れるからだけではない。HRIの隊員が派遣されるまでの時間を調べることで本部及び、関連施設の位置情報を炙り出すためでもある。
そして、先日の蔦の兄弟が隊員の命を奪った攻撃の際に、遂に確信を得た。
『〇〇県の山の何処か。』
施設を隠していようが関係ない。私の肉体の状態を固液気体のどの状態にも変化させられる能力なら。確実に見つけられるのだ。
山中の湧き水が他の水源と比べ、2℃高い地点を見つけた。
『(純水じゃない。これは処理水。ヒトの排水を濾過した水だ。ほのかに薬のアジがする。)』
地表の50メートル下に建造物を確認、流石にこの能力の対策はしていないようだ。
浄化水の流れに逆流し、侵入成功。
『(後は 神木蓮の位置を掴む。奪取に成功した時の脱出経路もだ。)』
神の子達の能力は地表を変えるほど大きな力を持つ。だが、その代わりに精密さや存在感から隠密性に劣る。
だから私なのだ。姿を変える私が必要だ。神木蓮を奪取出来ればこの国に明日は要らない。家族の平和のためにこの活躍が必要なのだ。
移動経路は排気口で充分だ。ここなら施設内を監視し続けれる。
「おーい、どこにいるんだい。プラントくーん」
「(?!!嘘だろ!!私の擬態は完璧のはず!)」
コツコツと靴を鳴らし、まっすぐ近づいてくる人間がいた。緑髪、見間違うはずがない。
「(天竹紫音!何故奴が!)」
私の擬態は完璧なはず…
宿敵は暫く歩き、私の真下に止まった。何か考えてる様に首を傾げている。天井挟んだ我々の間に静寂がある。気付かれてるなら、私はアイツに勝てない。でもアイツは隙だらけだ、今ならきっと…
「おっかしいなぁ~気のせいか?」
踵を返し、ヤツは離れていく。いいニュースだ。私の擬態は最強にも通じる程の精度だったのだ。
「(これでだいぶ動きやすくなる。)」
恐れることは何一つない。この調子で役割を果たすのだ。
──
ヒトは他人に対する劣等感や屈辱感、負の感情を感じると特有の匂いを出す。そんな匂いを出す人間は取り入れやすい。散策途中のある一室、それが濃い部屋があった。
「(アイツにしよう。)」
座り込む人間の首筋に垂れ、その感情を探る。その男からは敗北感、焦燥、憎悪が読み取れる。
「ワタシの名はバアル、神の子ノアの弟である。」
正体を理解したのか、感情に怯えも加わる。次第に逃げれないと理解をしたのか、筋肉を固める動きを弱めたのを確認した。
「神木蓮を倒す力が欲しいか」
ヒビが入った岩に水が入り込み、内部から破壊する様に…その油断に入り込む。効果は絶大だった。
「お、お前を…受け入れる。」
「気に入った。賢い者は好きだぞ。名は何だ?」
「長瀬薫です…」
ワタシに従うのは、恐怖かそれとも…長瀬薫の思考は手に取るように分かる。大義なモノだな。奪還に成功しても生き残れる保証は無いというのに。
そして、先日の蔦の兄弟が隊員の命を奪った攻撃の際に、遂に確信を得た。
『〇〇県の山の何処か。』
施設を隠していようが関係ない。私の肉体の状態を固液気体のどの状態にも変化させられる能力なら。確実に見つけられるのだ。
山中の湧き水が他の水源と比べ、2℃高い地点を見つけた。
『(純水じゃない。これは処理水。ヒトの排水を濾過した水だ。ほのかに薬のアジがする。)』
地表の50メートル下に建造物を確認、流石にこの能力の対策はしていないようだ。
浄化水の流れに逆流し、侵入成功。
『(後は 神木蓮の位置を掴む。奪取に成功した時の脱出経路もだ。)』
神の子達の能力は地表を変えるほど大きな力を持つ。だが、その代わりに精密さや存在感から隠密性に劣る。
だから私なのだ。姿を変える私が必要だ。神木蓮を奪取出来ればこの国に明日は要らない。家族の平和のためにこの活躍が必要なのだ。
移動経路は排気口で充分だ。ここなら施設内を監視し続けれる。
「おーい、どこにいるんだい。プラントくーん」
「(?!!嘘だろ!!私の擬態は完璧のはず!)」
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「(天竹紫音!何故奴が!)」
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宿敵は暫く歩き、私の真下に止まった。何か考えてる様に首を傾げている。天井挟んだ我々の間に静寂がある。気付かれてるなら、私はアイツに勝てない。でもアイツは隙だらけだ、今ならきっと…
「おっかしいなぁ~気のせいか?」
踵を返し、ヤツは離れていく。いいニュースだ。私の擬態は最強にも通じる程の精度だったのだ。
「(これでだいぶ動きやすくなる。)」
恐れることは何一つない。この調子で役割を果たすのだ。
──
ヒトは他人に対する劣等感や屈辱感、負の感情を感じると特有の匂いを出す。そんな匂いを出す人間は取り入れやすい。散策途中のある一室、それが濃い部屋があった。
「(アイツにしよう。)」
座り込む人間の首筋に垂れ、その感情を探る。その男からは敗北感、焦燥、憎悪が読み取れる。
「ワタシの名はバアル、神の子ノアの弟である。」
正体を理解したのか、感情に怯えも加わる。次第に逃げれないと理解をしたのか、筋肉を固める動きを弱めたのを確認した。
「神木蓮を倒す力が欲しいか」
ヒビが入った岩に水が入り込み、内部から破壊する様に…その油断に入り込む。効果は絶大だった。
「お、お前を…受け入れる。」
「気に入った。賢い者は好きだぞ。名は何だ?」
「長瀬薫です…」
ワタシに従うのは、恐怖かそれとも…長瀬薫の思考は手に取るように分かる。大義なモノだな。奪還に成功しても生き残れる保証は無いというのに。
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