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第一章 転移

初めての依頼

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【初めての依頼】

 空に星が降り出したころ俺は宿屋へと帰り道を急いだ。
 宿に着くと食事の用意が出来ていてアルマやレスカは俺の帰りを今か、今かとよだれを流しながら待っていた。

 早速、食事を頂く事とした。
 高級ホテルという訳ではないので食事は食堂で取るスタイルだ。
 オーク肉のステーキ、不思議な肉のシチューとパンにサラダ

 正直な所、此方の世界での食事は馴れていないので出てきた料理はおっかなびっくりしながらおそるおそる食べる。
 ざっくりとした調理ながらも食えない事は最初の食事が干し肉と芋だったのが良かったかも知れない。
 
 食事が終わり部屋は戻っているとレファがやって来た。
 冒険者の心得みたいな物を聞きながらレファと裸でじゃれ合っていたらレスカが乱入してきた。
 
 「あら、姉さんばっかり狡いわ、私も仲間に入れてよ。」
 「ちょっと一緒にってそれって変態じゃないの?」
 「何を今更言ってんのよ、隠れ家では散々よがってたくせに」
 
 「もう、喧嘩するな、今日は一緒にまとめて楽しもう」
 「俺はレファとレスカを重ねて交互に挿入した。」
 「あん、あふっ、あぁ。。。。。。。」

 「ちょっとぉ、気持ちいいのは良いんだけどなんかタイミングが可笑しくて編だわ、もう、今日はこのまま一緒に寝ましょ」
 「そうだな、一人用のベッドに3人って無謀すぎるでしょ。身動きとれない」
 
 朝、正直言って野宿より疲れてる気がする。
 やっぱり3Pとか遊びだよなぁ、としみじみ思いながら洗面を済ませて朝食へ向かう朝食はベーコンみたいなものをしっかりと焼いた奴に野菜のスープとパンにサラダ、ベーコンはカリカリって言うよりバリバリが正しかった。
 
 今日は取り敢えずギルドへ顔を出して装備を見直しに行くか?
 4人そろってギルドへ顔をだす。
 ギルドに入るとモンダージュがいた。。。

 「よぉ!」
 「あぁ、おはよう」
 「ほれ、おまえの取り分だ。」

 「そう言って、金貨を一枚放り投げてきた。」
 「あぁ、首堀に行ったのか」

 「おうよ、ついでだから全部、掘ってきた。」
 「幹部の首もあったから全部で金貨3枚になったぜ!」
 さすがに気が引けて金貨一枚、よこしてきたんだろう。
 
 「いや、これはあんたのだ、昨日話した時点で俺は権利を放棄した。だからこれはあんたの物だ」

 そう言って返した。
 「おまえは幹部の首も放棄するとは言わなかったぜ、その分の情報料だ」
 ちょっと考えてたら
 
 受付のお姉さんが、受け取っておきなさい、相互協力は必要よ。
 「わかった、貰っておくすまない。」

 「良いって事よ、また、美味しい情報があったら教えてくれ。。」
 俺は笑っていた。
 (そんな美味しい情報が転がってれば誰も苦労しないって)
 
 お姉さんがさらに
 ノブ様、ギルドマスターがお呼びです。
 ん、買い戻しでもあったかな?
 
 「よっ来たな!、呼びに行く手間が省けたぜ!、実は指名依頼だ。」
 「昨日、おまえらが捕まえて来た盗賊を王都まで護送して欲しい。」
 「ちょっとおかしいんでな気を付けて行けよ!」

 「どういうことですか?」
 「ここだけの話だからな!」

 「はい。」

 「通常、盗賊は捕まえた街で取り調べが行われる、その後、王都に送るかどうか決められるんだ、早くても数日はかかる、それが翌日には護送だ。それも護衛は冒険者だけで騎士は付かない。普通、盗賊の護送には騎士が護衛に当たるが今回は1名もつかない。」

 「どうやら盗賊の裏に貴族か何かいる可能性がある、王都までの間に始末したいんだろう、表向きは盗賊は根絶やしにされたので取り返しの襲撃は心配無いだろうって言うのが建前だ。。」
 「報酬は金貨2枚、これもいくら指名依頼とは言え高すぎる」
  
  つまり、どうせ死ぬから払わなくて良い、しかし、確実に受けさせたいってことなのかぁ~
  
 「断る事も可能だぞ!、後で嫌がらせは有るかも知れんが・・・」
 「受けましょう。」

 「おまえがそう言うのなら俺は何も言わん」
 「すぐに西門に向かってくれ。。」
 
 俺たちは西門に向かった。
 護送隊は既に待っていた。
 御者も一般人みたいだな、うん、そこには知った顔がいた。
 
 「こんにちは?、サリーナさんでしたっけ?」
 「あなたも護衛に?、あの時はありがとう御座いました。」

 「あぁ。。確かノブさんでしたね」
 「はい、今日は宜しくお願いします。」
 「此方こそ、よろしく!」
 
 護送は御者1名、護衛5名でスタートした。
 
 暫くは何事も無く進むかに見えたが、森を抜けると盗賊があらわれた。

 俺は大きめのウィンドウカッターを出した後にワープにて敵の直前に飛んだ。。
 立っている敵は2人しかいなかった。
 その内の一人が斬りかかってきた。
 「ガキーーン」

 剣で受け止めると同時に前の二人に対して重力魔法を掛ける。
 「ぐえっ」
 殺してしまわない様に調整する。

 武器を取り上げ通販で買ったタイラップで縛っておく。
 
 レファとレスカの方を見ると敵は全員倒れている
 
 「おーい、生きてるのはいるか?」
 「えぇ、一人いかしてるわ。」
 
 レファの方に近づいてみると確かに一人は生きてる様だ。
 
 レスカが剣の血を振りながら話してきた。
 「格好が盗賊風でもなく冒険者にも見えないので生かしたと。」

 確かに平民みたいな格好をしているが、それが余計にこの場では可笑しい。
 着ている者もそれなりに良さそうだ。。。
 
 「誰に頼まれた。。」
 「・・・・・・・」

 男の頭に手を当てる。。。。
 「おまえの名前はグランか、王都に妻と娘2人に息子1人と暮らしてるな。」
 
 「レファ、此奴を適当に縛っておけ」
 
 先頭の二人はもう、必要ないので始末する。
 土魔法で穴を掘り、全て焼き払ってから土魔法で埋めた。
 サリーナは呆然と見ていた。。
 
 「さぁ、いこうか?」
 「此奴は、連れて行かないんですか?」
 「放っておけ・・・どうせしゃべらんだろう。」

 「王都に行って女房子供に聞くさ。。。」
 男は意味を理解したらしい。
 
 「喋る、何でも喋るから家族には手を出すのは止めてくれ」
 「ん、おまえがどうしても言いたいって言うなら聞くぞ」

 「はい、喋らせて下さい。」
 「シベスタ子爵の命令です。」
 「シベスタ子爵は・・」
 
 「もう、いい、後は分かってる」
 「心配するな、家族の所には行かないよ。」
 「王都は初めてだし、いちいち探すの面倒だしね。」
 
 「さぁ、王都へ向け出発だ。」
 
 レスカがよってきた。
 「ノブ、また、腹黒い所を出しましたね。」
 「何の事だ?」

 「男の頭に手を置いた時点で子爵の事は読み取っていたでしょ」
 「それなのにあえて家族に聞くなんて・・・」
 「思いっきり腹黒ですせ!」
 
 
 その後はゴブリンに遭遇したぐらいで何の問題もなく王都に着いた。
 犯人を引き渡し、護衛完了の証明を持ってギルドへ
 王都のギルドは大きい、ちょっとお上りさんらしく眺めてみる。
 
 「おい、こら、ボーーっとしてんじゃねぇ」
 「あ、申し訳御座いません、お許し下さい。」

 俺は深く謝る
 「けっ、そんこっちゃ冒険者なんてやっていけねぇぜ」
 「はぁ、すまんこっです。」

 「がはははーー、ま、頭が低いってのは生き延びるこつでもある、まぁ、頑張れ」
 「はい・・」
 
 「ノブ何ぺこぺこしてんのよ、バカじゃない」
 「いいのいいの、避けられる面倒は避けるに限ると」
 「金になんないしね。」
 
 サリーナが言う。
 「確かに余計なトラブルを避けるのは重要だけど、あまりへりくだるのも舐められるだけよ。」
 「俺、気にしないから。。。」
 「プライドはないの?」
 
 「そんなのは腹の足しにもならないから捨てたね。」
 サリーナは完全に軽蔑した目で見てる。
 
 受付に護衛完了の証明を出し、報酬を受け取った。
 
 ギルドの外に出て、サリーナに金貨1枚を渡す。
 「えっ、多すぎるわ」
 「5等分のはずよ。」

 「良いんだよ。」
 「良くないわ。」
 「うーん、うちのアルマはまだ、見習いみたいなもんだし、きちっと仕事をしたなら4等分かなぁ。。でも、うちが勝手にやっちゃったからそのお詫びのつもりだよ。」

 サリーナはレファ達の方をみて言った。
 「あんた達はそれでいいの?」

 レスカが答える
 「ノブが決めたのならそれで文句はない」
 レファも続く
 「うん、うん」
 アルマも同様に・・・
 
 「じゃ、悪いけど貰っとくわね。」
 
 「あぁ、また機会があったらまた一緒にやろう」
 「じゃ~」
 
 レスカが聞いてきた。
 「ノブ、やるんでしょ」
 「何を?」

 「とぼけちゃって。。分かってるだから」
 「じゃ、聞くな!」
 
 子爵のやっている事はあの男を覗いた」時点で分かっていた。
 子供を誘拐して貴族の子女や気に入った少女などは子爵が慰み者にした後に他国に性奴隷として売っていた、子爵の妻や娘は気に入った少年をいたぶってから同様に他国へ売っていた。
 
 その夜、俺たちは貴族街のシベスタ子爵邸にいた。
 アルマだけは一旦、シュテンダルの宿に転移で置いてきた。

 念のためにレファとレスカにはスキルコピーでスタンを事前に渡して置いた。
 護衛は精神感応魔法で眠らせた。
 屋敷内に潜入、
 
 地下室へ下りていく
 最初の地下牢にはアルマぐらいの少女と8歳ぐらいの男の子がいた。
 女の子は比較的元気の様だったが男の子は鞭で打たれたのか素っ裸で体中が紫色に変色していて呼吸も浅かった。

 俺たちを見るとおどおどした目で震えていた。
 「大丈夫か?、心配するな、助けに来た・・・」
 (別に助けに来た訳じゃないが、行きがかり上助けない訳には行かない。)
 
 「・・・・ホント、帰れるの」
 「あぁ、、帰れる、その前に男の子を直そう。」

 俺は男の子にハイヒールを掛けると腫れはすっかり収まった。
  その子に触って身元を確認するとやはり貴族だった。
 
 「今から二人を家に帰してやるが一つだけ条件がある。俺たちの事は忘れろ、良いな。」
 「父様が褒美をくれるよ。」
 「別に褒美の為にやってるんじゃない、ついでだ。。。」
 
 「レファ、此奴らをキャヴェンシュ侯爵邸まで送ってくる、すぐに戻る」
 俺は子供達から家の場所を読み取って転移した。

 家の前に子供をおろして、超小型のファイヤーボールを庭の隅に放り投げた。
 「ボン」その音とともに子爵邸へと戻った。
 
 一番、奥の牢に行くと。少女が全裸で三角木馬に乗せられている、上半身は亀甲縛りにされて倒れない様に両手を高々と上げてロープで縛られていた。
 股間からは血が流れている。
 
 よくよく見るとサリーナだった。。
 「おい、サリーナ、サリーナじゃないか?」
 少女は此方をみて、恥ずかしそうにまた、俯いた。。。

 「おまえ何やってんだ?、趣味か?、趣味ならとやかく言わんが・・・」
 少女は半分、怒りの表情を浮かべ
 「趣味な訳あるか、バカヤロー」

 その声は細く、か細かった。。
 
 ロープを切り。。落として、体にまとわりついたロープを外して床に下ろした。
 「立てるか?」
 少女は股間が痛むのか立てそうもない。

 そのまま寝かせて、
 「直してやる、済まないが直す為に見るぞ。彼女の股間を開いて傷を確認した。
 さほど、重傷ではなさそうだ。。

 会陰部裂傷と言う所かな、念のためハイヒールを掛ける
 
 「転移でうちの宿に連れて行く、暫くはそこでじっとしてろ」
 俺は転移でアルマがいる宿の部屋に直接転移した。
 アルマが愕いてるが、この子を見ていてくれと頼んでまた、子爵邸に戻る。
 
 地下室にはまだ、幾つかの牢があったが誰もいなかった。
 
 さて、これからが本番だった。
 レファに金目の物を集める様に言う
 レスカとともに子爵、妻、長女、次女、長男をタイラップで縛る

 「金目の物をまとめ、子爵らをつれてレファ達の元隠れ家へと転移した。
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