悪役に好かれていますがどうやって逃げれますか!?

菟圃(うさぎはたけ)

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大公家にお世話になる事になってけど、問題は一番の問題は大公令息だった。
ずっと僕を抱っこしっぱなしで、定期的に匂いを嗅がれている。

じっと大公殿下を見るけど視線をついっと逸らされて、僕の抗議は受け取る気はないみたい。
黙ってずっと大公殿下に目で抗議し続けてたら、今度は肩に顔を埋められた。

そういえば、大公令息の種族を知らない状態で対応しているけど、場合によってはあまりよろしくない体勢にならない?

「ラグザンドやめなさい。それはまだ子供のお前には早い」

あっさり僕は大公殿下に回収された。
回収できるならさっさとして欲しかったです、はい。

「父上返してください。ネヴィレントは私のです」

「ネヴィレントは物ではない。それにお前はまだ未熟な体なんだ。私が許可をするまでは吸血行為は許さない」

大公令息からすっごい唸り声が聞こえてきてびっくりした。
表情も人形ぽさから一変して、大公殿下をすごい顔つきで睨んでいる。

「父上でもネヴィレントを私から奪うことは許せません」

だから僕は物じゃないって。
一応婚約者もいるから、大公令息の気持ちに応えることはできない。

あれ?
なんか忘れている事がある気がする。

僕が書き出した内容には確かに何か足りない感じがあったんだ。
うーん、何を忘れているんだろうか。

僕を放って親子で会話をしているけど、僕はそっちのけで忘れている事を一生懸命思い出そうとしてる。
僕は何で死刑になるんだっけ…。

んー確か、ザインハルト様に纏わりつく主人公を毒殺しようとしたんだっけ?
でも小説の僕は全然賢くなかったし、毒とかの伝手を独自に開拓なんてできるわけがないから誰かから貰った物のはずなんだけ…ど…あー。

そう言えば僕みたいな子悪党より上の悪役でラスボス的な位置の人がいた。
そして、その人は今僕の目の前で親子喧嘩を繰り広げている大公令息のラグザンド・S=レギストスだ。

毒もラグザンドから貰ってそれ主人公に使用したけど直ぐにバレて、主人公って確か聖女?だった筈だから聖女殺人未遂で死刑にされた筈。
ラグザンドって僕にとっては合わない方がいい人だよね?

でも、僕を助けてくれたし、変なことはされるけど本当に嫌な行動はしない。
未来のラグザンドが物語の通りのラグザンドになるとは限らない。

既にラグザンドは僕にベッタリだから、ストーリーは一部壊れかけている。
僕を利用して聖女を害するという行動はしないと思う…多分。

「ネヴィレント、そんな真剣な顔つきをしてどうした?」

「なんでもありません。今後の事を考えていただけです」

「ああ、私達も今後の事を話し終えた所だよ。ラグザンドの事だけど、一時的に二人の交友は禁止する事にした。ラグザンドは見ての通り自分をコントロールできていなくてね。ラグザンドが自分自信をコントロールできるようになってから二人の交友を許すことにした」

あれ?なんか不思議な事を聞いている気がするぞ?
僕伯爵令息だから高位の大公令息と交友する事自体考えられないんだけど。

「数日は我が家で過ごして貰うからその数日間の交流は問題ないけど、それ以降はラグザンド次第で交流ができるかどうか決まる。その基準は私が決めさせて貰う事になっている」

「父上はネヴィレントに際限なく会えてズルい」

「ではさっさと自身のコントロール方法を覚えるんだ。母上は精神コントロールの術を知っているから教えてもらえるやも知れんぞ?」

「では私が自身のコントロールの術を修めた暁には褒美は頂けるのですよね父上?」

すごい嫌な予感しかしない。

「自身のコントロールはかなり難しい術ではあるから、修められたら褒美をやろう」

大公殿下の言葉に大ラグザンドは嬉しそうに笑った。
人形めいている顔で笑われると破壊力が高すぎて、ちょっと顔が赤くなった気がした。

「ネヴィレントと仲を深めれるように頑張る」

大公殿下にソファの上に下ろされると、ラグザンドが僕の元に来るけどさっきみたいに抱っことかはしない。
ちょっと距離は近いけど、友達の中での適切な距離感に収まって逆にソワソワした。
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