悪役に好かれていますがどうやって逃げれますか!?

菟圃(うさぎはたけ)

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あれから落ち着いてから、ラグザンドと一緒に授業を受けることになった。
ラグザンドは去年から初等部に通っていて、勉強もかなり進んでいるみたいだけど僕もじっとしているのは暇だから、一緒に授業を受けたいと申し出たところあっさりと許可をもらえた。

魔法の授業だけは法律があるから受けることが許されていないけど、それ以外の授業は問題ないと仰ってくださった。
そして大公家で受ける初めての授業は錬金術の授業だった。

まだ家では錬金術の授業はされていないけど、独学で勉強していても面白い分野だとわかるから授業として受けれるのは嬉しかった。
自習では抜けが出てしまう可能性があるから、こうして授業を受けることができるのが嬉しくてたまらない。

「ネヴィレントは勉強が好きなの?」

「うん!それに今回の授業が錬金術って事で楽しみなんだ」

「錬金術の授業は初めて?」

「初めてだよ。だからとってもワクワクしてるの」

にこーと笑えばラグザンドが顔を背けた。
背けられたのを不思議に思っていると、錬金術を教えてくれる先生がやってきた。

先生はくたびれたローブを纏っていて、目の下にものすごい隈を作っている。
見た目はすごい魔女っぽくて余計にワクワクとした。

「ちっ…子供ガキのお守りは私の仕事ではないのだがね」

思いっきり僕を見て舌打ちされた。
見た目はかなり人族よりだから、一見してハーフエルフとしてわかりにくいから子供のお守りと思われても仕方ないけど、ここ大公邸なんだら言葉遣いには気をつけたほうがいいのに。

「それでは前回の続きから始める」

ラグザンドが渋々教科書を開き、僕にも見えるように置いてくれる。
開かれた項には見たことがあるイラストが描かれていた。

「今回の題材はポーションの簡易合成と効果付与についてだ」

教科書の文言を準えながら錬金術を用いた、ポーションの簡易合成方法を説明してくれる。
わかりやすい手順に、教科書には書かれていない注意事項はとってもタメになる事ばかりだった。

なれてない羽ペンだから最初はメモを取るのに苦労したけど、段々と慣れてきて先生の説明の速度に追いついた。
自習で勉強しているより深い内容を知る事ができるし、抜けている注意事項はかなり重要な所すぎてなんで手順から外したんだろうと思ったぐらいだ。

「以上で説明は終了だが、何か質問はあるかね」

「はい!」

「なんだね。詰まらない質問には答えんぞ」

「今回の題材のポーションの簡易合成方法の手順についてなのですが、簡易合成専用の本を読んだ際に瓶に対しての記述がありませんでした。何故、瓶に水分が付着していると効能が落ちるのでしょうか?」

「その本については後々聞くとして、何故効能が落ちるかだな。瓶も錬金術の素材の一つにならない。その素材に不純物が混じることになるのだから効能が落ちてしまう。瓶を清潔にし不純物を取り除いた状態で使用するのは基本なのだが…どこの錬金術師がその本を記したのか…」

「僕が見た本のタイトルは簡単ポーション作成という名前で、作者はバナップと書かれていました」

「そうか。他に質問がなければ私はこれで失礼させてもらう」

先生はさっさと部屋から出て行って、僕とラグザンドの二人っきりになった。

「ネヴィレントはとても賢いね。時間があるなら私に勉強を教えてくれないか?」

「教えられない事も多いかもしれないけど…それでも大丈夫ならいいよ」

「ありがとうネヴィレント大好きだよ」

だからそういう所だって!
机をバンバン叩いて驚かせちゃったけど、これは許して…
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