38 / 173
2
12
しおりを挟む
勉強会が終わったのは、夕食の時間が始まる時間の少し前だった。
みんな満足した顔で教室から出て行った。
僕はゆっくりと片付けて教室から一番最後にでた。
外は真っ暗になっていた。
かなり長い時間勉強したんだなって思った。
薔薇寮まで帰る道のりで空を見上げると、まん丸なお月様が見えた。
今日は満月なんだなーって呑気に思いながら寮までゆっくりと歩いて帰った。
たどり着いた時に丁度夕食を知らせるチャイムが鳴り響いた。
教科書が入っているカバンを持っているから、先にカバンを置くために自分の部屋に戻った。
部屋に戻ったらそういえばと一つ忘れていた事を思い出した。
料理ができるようにスーパーが併設されているから、料理をしようと思っていたんだった。
料理道具は学院側が一通り用意してくれているみたいで、料理もできる状態になっていた。
料理も一興だなって思ったんだけど、まあ当たり前の問題点として低身長すぎて台所に届かない。
椅子を置いて料理をしても、毎回何か作業するたびに椅子を移動している事を考えると、僕には料理するのはハードルが高すぎるとわかった。
カバンから教科書を出して、教科書を棚に綺麗に並べてから食堂まで降りた。
ちょうど夕食の時間が始まったばかりで人がいっぱいだった。
薔薇寮だから多くても、ぎゅうぎゅう詰めというわけではなく、全席埋まりかけているぐらいだった。
薔薇寮自体少し小耳に挟んだ話なんだけど、全学年のSクラスのみしか入れないという事だった。
それでもこんなに人がいるということは優秀な人が多いんだな。
ほのぼのしながら料理を頼んでいると、食堂の入り口から騒ぎ声が聞こえてきた。
「伯爵家の私が薔薇寮に入れないなんておかしいですわ!どうして平民なんか薔薇寮にいるんですの!」
伯爵家の生徒らしいけど…、どこの学年の生徒なんだろうか。
「新入生あるあるだよね~。今年の一年生は6人しかSクラスに入れなかったんだっけ?勉強しなかった自分が悪いのに棚を上げて騒ぐなんて教養がしれてるよね~」
話し方的に平民の方である上級生の話で新入生である事を知った。
Sクラスにいる伯爵家は僕と、クラウゼン様だけだしね。
僕はうまうまーっと今日のご飯であるカレーライスを食べている。
子供向けに作られていて甘口だけど、まだ子供舌の僕にはとってもありがたい。
最後まで食べ切ると皿を返却口まで持っていった。
帰ろうと思ったけど食堂の入り口は賑わっていた。
これまださっきの騒動が終わってないのかな?って思った。
ひょこっと覗いてみると多分同級生らしき女子生徒がまだ騒いでいた。
先生はまだ来てなかったみたいで、みんなわたわたしているだけだった。
最早ギャーギャー声で叫んでいてみっともなかった。
貴族なのに叫ぶなんてどこから学んだんだ。
部屋に戻りたいから騒動を通り抜けようとすると、バチっと視線があってしまった。
視線をついっと逸らして僕は部屋に戻ろうとしたら、腕を掴まれて僕はその場から離れられなかった。
掴んだ人の姿を見れば騒ぎの中心の女子生徒だった。
「なんでハーフエルフ如きがここにいるのよ!私とその地位を代わりなさいよ!」
ええ…、僕にそれ向けられても困るんだけど…
7歳の子の力に逆らえるわけなく、引っ張られたと同時に簡単に転けてしまった。
「いたっ…」
「うるさいわよハーフエルフ!」
襟首を掴まれて頬叩かれそうになってぎゅっと目を瞑った。
いつになっても痛みが来ないからそっと目を開けると、見知った黒色の髪が見えた。
「何をしている」
見知った彼、ラグザンドが叩かれそうになった腕を止めてくれたんだ。
女子生徒は何もいえずに固まっていた。
「何をしているんだと聞いているんだ」
「あの、その…」
震えた声が聞こえてくる。
「ハーフエルフがどうのこうのって、種族差別は貴族間でも禁止されている事を知らないのか?」
「いたっ…痛いです…」
女子生徒が段々と泣きそうな顔になってくる。
「ネヴィレントの方がもっと痛かった。勝手に、お前が、当たって、怪我をさせて、許されると思ってるのか?」
あまりにもの圧に女子生徒が泣き始めた。
ラグザンドがかなりキレている表情が見えた。
「ラグザンド」
「ネヴィレントに謝れ」
「ラグ!!」
「あ…、ネヴィレントごめんね。1人放置してしまって」
女子生徒を突き飛ばして、僕の元に駆け寄ってきた。
突き飛ばすって…
「ラグザンド突き飛ばしちゃダメでしょ?でも、助けてくれてありがとう」
「ん」
ぎゅっと抱きついてきて、頭をぐりぐりと擦り付けてくる。
大型犬に懐かれている気分だー。
「これは一体どういう事だ!」
やっと先生がきてくれてこの場が納められた。
後日聞いた話なんだけど、女子生徒は桜寮から柳寮に変更されて最低8回のテストを受けても昇級できない事も確約された。
僕は少しの間だけラグザンドから解放されなかった。
みんな満足した顔で教室から出て行った。
僕はゆっくりと片付けて教室から一番最後にでた。
外は真っ暗になっていた。
かなり長い時間勉強したんだなって思った。
薔薇寮まで帰る道のりで空を見上げると、まん丸なお月様が見えた。
今日は満月なんだなーって呑気に思いながら寮までゆっくりと歩いて帰った。
たどり着いた時に丁度夕食を知らせるチャイムが鳴り響いた。
教科書が入っているカバンを持っているから、先にカバンを置くために自分の部屋に戻った。
部屋に戻ったらそういえばと一つ忘れていた事を思い出した。
料理ができるようにスーパーが併設されているから、料理をしようと思っていたんだった。
料理道具は学院側が一通り用意してくれているみたいで、料理もできる状態になっていた。
料理も一興だなって思ったんだけど、まあ当たり前の問題点として低身長すぎて台所に届かない。
椅子を置いて料理をしても、毎回何か作業するたびに椅子を移動している事を考えると、僕には料理するのはハードルが高すぎるとわかった。
カバンから教科書を出して、教科書を棚に綺麗に並べてから食堂まで降りた。
ちょうど夕食の時間が始まったばかりで人がいっぱいだった。
薔薇寮だから多くても、ぎゅうぎゅう詰めというわけではなく、全席埋まりかけているぐらいだった。
薔薇寮自体少し小耳に挟んだ話なんだけど、全学年のSクラスのみしか入れないという事だった。
それでもこんなに人がいるということは優秀な人が多いんだな。
ほのぼのしながら料理を頼んでいると、食堂の入り口から騒ぎ声が聞こえてきた。
「伯爵家の私が薔薇寮に入れないなんておかしいですわ!どうして平民なんか薔薇寮にいるんですの!」
伯爵家の生徒らしいけど…、どこの学年の生徒なんだろうか。
「新入生あるあるだよね~。今年の一年生は6人しかSクラスに入れなかったんだっけ?勉強しなかった自分が悪いのに棚を上げて騒ぐなんて教養がしれてるよね~」
話し方的に平民の方である上級生の話で新入生である事を知った。
Sクラスにいる伯爵家は僕と、クラウゼン様だけだしね。
僕はうまうまーっと今日のご飯であるカレーライスを食べている。
子供向けに作られていて甘口だけど、まだ子供舌の僕にはとってもありがたい。
最後まで食べ切ると皿を返却口まで持っていった。
帰ろうと思ったけど食堂の入り口は賑わっていた。
これまださっきの騒動が終わってないのかな?って思った。
ひょこっと覗いてみると多分同級生らしき女子生徒がまだ騒いでいた。
先生はまだ来てなかったみたいで、みんなわたわたしているだけだった。
最早ギャーギャー声で叫んでいてみっともなかった。
貴族なのに叫ぶなんてどこから学んだんだ。
部屋に戻りたいから騒動を通り抜けようとすると、バチっと視線があってしまった。
視線をついっと逸らして僕は部屋に戻ろうとしたら、腕を掴まれて僕はその場から離れられなかった。
掴んだ人の姿を見れば騒ぎの中心の女子生徒だった。
「なんでハーフエルフ如きがここにいるのよ!私とその地位を代わりなさいよ!」
ええ…、僕にそれ向けられても困るんだけど…
7歳の子の力に逆らえるわけなく、引っ張られたと同時に簡単に転けてしまった。
「いたっ…」
「うるさいわよハーフエルフ!」
襟首を掴まれて頬叩かれそうになってぎゅっと目を瞑った。
いつになっても痛みが来ないからそっと目を開けると、見知った黒色の髪が見えた。
「何をしている」
見知った彼、ラグザンドが叩かれそうになった腕を止めてくれたんだ。
女子生徒は何もいえずに固まっていた。
「何をしているんだと聞いているんだ」
「あの、その…」
震えた声が聞こえてくる。
「ハーフエルフがどうのこうのって、種族差別は貴族間でも禁止されている事を知らないのか?」
「いたっ…痛いです…」
女子生徒が段々と泣きそうな顔になってくる。
「ネヴィレントの方がもっと痛かった。勝手に、お前が、当たって、怪我をさせて、許されると思ってるのか?」
あまりにもの圧に女子生徒が泣き始めた。
ラグザンドがかなりキレている表情が見えた。
「ラグザンド」
「ネヴィレントに謝れ」
「ラグ!!」
「あ…、ネヴィレントごめんね。1人放置してしまって」
女子生徒を突き飛ばして、僕の元に駆け寄ってきた。
突き飛ばすって…
「ラグザンド突き飛ばしちゃダメでしょ?でも、助けてくれてありがとう」
「ん」
ぎゅっと抱きついてきて、頭をぐりぐりと擦り付けてくる。
大型犬に懐かれている気分だー。
「これは一体どういう事だ!」
やっと先生がきてくれてこの場が納められた。
後日聞いた話なんだけど、女子生徒は桜寮から柳寮に変更されて最低8回のテストを受けても昇級できない事も確約された。
僕は少しの間だけラグザンドから解放されなかった。
281
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした
紫
BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。
実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。
オメガバースでオメガの立場が低い世界
こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです
強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です
主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です
倫理観もちょっと薄いです
というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります
※この主人公は受けです
【本編完結】断罪される度に強くなる男は、いい加減転生を仕舞いたい
雷尾
BL
目の前には金髪碧眼の美形王太子と、隣には桃色の髪に水色の目を持つ美少年が生まれたてのバンビのように震えている。
延々と繰り返される婚約破棄。主人公は何回ループさせられたら気が済むのだろうか。一応完結ですが気が向いたら番外編追加予定です。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
手切れ金
のらねことすていぬ
BL
貧乏貴族の息子、ジゼルはある日恋人であるアルバートに振られてしまう。手切れ金を渡されて完全に捨てられたと思っていたが、なぜかアルバートは彼のもとを再び訪れてきて……。
貴族×貧乏貴族
氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された
楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。
何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。
記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。
----------
※注)
かっこいい攻はいません。
タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意!
貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。
ハッピーエンドです。
激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします!
全16話 完結済み/現在毎日更新予定
他サイトにも同作品を投稿しています。
様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。
初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる