悪役に好かれていますがどうやって逃げれますか!?

菟圃(うさぎはたけ)

文字の大きさ
57 / 173
3*

4

しおりを挟む
「教会には貴族の爵位を奪う事はできませんわよ。何をおっしゃっているのでしょうか?」

「何も知らないのはアンタの方じゃない?」

怖がっていたのが嘘の様にニヤニヤとした表情をしている。

「話というのは同レベルの思考の持ち主ではないとできないとはこの事ですわね。ネヴィレント様…、今先生はどちらにおりまして?」

『きょうしつにきてるよ~』

「教室に向かってきてるよ。他のクラスの人が騒ぎを聞いてレラッサ先生を呼んだみたい」

「あらあら、では自称聖女様と精霊の愛し子様の立場がどちらが上かはっきりさせましょう」

パッと扇子を開いて口元隠しながら笑うレザリア。
凄い音と共に教室の扉が開いてレラッサ先生が入ってきた。

「遅かったですわね先生」

「レザリア…お前はネヴィレントの事になると過激になりすぎた。後で修理費を公爵家に請求させてもらうからな」

「結構ですわ。それよりもこの小娘は何なんですの?」

「このって、ああ…サカグラか。教会が連れてきた聖女見習いだな」

「ほら!私は聖女だって認められてるじゃない!」

「見習いな?まだ正式な聖女として認められる為の実績がないだろ。Sクラスに入ったのも実績を積みやすい環境且つ、私という存在がいるから入れられたのであってSクラスに認められたわけですらない」

レラッサ先生に一刀両断されて愛は何もいえなくなっていた。

「聖女見習いですの。あらあら、それは大層ご立派なご身分でございますわね」

完全にバカにしている態度のレザリアにアルフレッドがにっこりと笑いながらレザリアの前にたった。

「レザリアそこまで。淑女らしくない行動は控えなさいとローゼリア公爵夫人から口酸っぱく言われていたでしょ?それにレザリアにはそんな汚い言葉を使って欲しくないよ」

「うう、そうですわね。酷いことを言ったわね」

「ネヴィレントもレザリアに頼りっぱなしはダメだよ?一応は君の婚約者なんだから」

「そうだね…ごめんなさい。それと助けてくれてありがとう。今からは僕が自分で対処するよ」

レザリアとアルフレッドに後ろに下がってもらった。
未だ床に座り込みながら抱き合っている2人を見た。

「ハルト…いいえ、レムナント侯爵令息様。現在起こっていることをレムナント侯爵家にツェーリア伯爵家より全て報告させて頂きます。今後のお付き合いに関しては追って沙汰を下される事になりますがどうぞ広い心でお受け下さいませ。私は貴方と将来のことも考えておりましたが、貴方はそうではなかったのでしょうか?」

「いや、その…」

言いにくそうにされるその姿に心が痛んだ。

「そうですか。また後日ご連絡させて頂きます。これで失礼致します。レラッサ先生午後から授業をお受けできない事お許しください」

「ああ、さっさと行って来い」

先生に礼をして、自分の荷物を全てカバンに詰めてから教室からでた。
ぽろっと目から涙がこぼれ落ちたけどそれすら無視して寮まで走った。

沢山の生徒に見られてるけどそれすら気にせず走って自分の部屋に入った。
我慢していた涙がこぼれ落ちて、床に座り込んで泣き叫んだ。

小説の通りにならない様にする為に、交友関係だって頑張った。
ハルトとにも嫌われたくなくて、ずっとハルトにとってのいい子でいてた。

レムナント侯爵夫人とも今は手紙を交わして、たわいの無い会話をする仲までなった。
頑張ってたのにな…

何も考えたくなくて、鞄を放り投げて布団の中に閉じこもった。
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

貧乏Ωが御曹司αの将来のために逃げた話。

ミカン
BL
オメガバース

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

【本編完結】断罪される度に強くなる男は、いい加減転生を仕舞いたい

雷尾
BL
目の前には金髪碧眼の美形王太子と、隣には桃色の髪に水色の目を持つ美少年が生まれたてのバンビのように震えている。 延々と繰り返される婚約破棄。主人公は何回ループさせられたら気が済むのだろうか。一応完結ですが気が向いたら番外編追加予定です。

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。

番に見つからない街で、子供を育てている

はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。 異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。 現世の記憶は失われているが、 この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。 街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、 ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。 だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。 再会は望まない。 今はただ、この子との生活を守りたい。 これは、番から逃げたオメガが、 選び直すまでの物語。 *本編完結しました

手切れ金

のらねことすていぬ
BL
貧乏貴族の息子、ジゼルはある日恋人であるアルバートに振られてしまう。手切れ金を渡されて完全に捨てられたと思っていたが、なぜかアルバートは彼のもとを再び訪れてきて……。 貴族×貧乏貴族

氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された

楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。 何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。 記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。 ---------- ※注) かっこいい攻はいません。 タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意! 貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。 ハッピーエンドです。 激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします! 全16話 完結済み/現在毎日更新予定 他サイトにも同作品を投稿しています。 様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。 初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!

処理中です...