悪役に好かれていますがどうやって逃げれますか!?

菟圃(うさぎはたけ)

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「何故汚いハーフエルフ如きに愛し子だと…?」

汚いって言うな。
両親が愛し合って生まれた存在なんだから、汚いものじゃない。

『おまえのせいれいがんとってやるー!!』

『いとしごだいじー!!』

精霊達が口々に言っている。
僕を守る様に周りに漂っている。

魔法なら精霊達は防ぐ事ができるけど、物理的攻撃に関しては対応できない。
だから、剣などで攻撃されると自分自身で対処するしかない。

「弓を」

その言葉にゾッとした。
僕を殺す気しかない。

もう覚悟をするしかないみたいだ。
自身の手が血に濡れたとしても、ハイエルフを手にかける事になっても戦うしかない。

掴まれている状態を何とかしなければと思い、水魔法で刃を創り掴まれている髪の毛を魔法で切った。
ふっと痛みが無くなったので、上手く切れた事が分かった。

ガバッと起き上がり、ハイエルフから距離を取った。
距離を取ると同時に水球ウォーターボール光球ライトボールを同時に二つずつ展開して、いつでも攻撃できる状態にした。

正直この展開数ではエルフ達に完全に対応できるとは思ってない。
ただ僕が理解している最も効率の良い方法がこれだけなんだ。

「抵抗せず首を差し出せば苦しむことなく殺してやろう」

弓で一撃で死ぬ事が出来る程の技量の持ち主なのか。
凛と構えられる弓の姿勢はレラッサ先生よりも綺麗なものだ。

相当の腕前を持っていることもわかる。
少しでも気を抜けば僕は死ぬだろう。

たらっと頬に汗がつたった。
展開する魔法を少しずつ増やしていって、最後にはエルフの人数分は展開できたと思う。

「やっと展開できたというのか。ハーフエルフはなんと脆弱なのだ」

鼻で笑われたけどゆっくりと展開したのは、僕の能力を低く見積もらせる算段だったけど上手くいってよかった。

「首を差し出す気がないのなら、苦しんで死ぬが良い」

至近距離で放たれた矢を結界で弾こうとしたが、バリンと音を立てて簡単に崩れていった。
結界のおかげで速度が落ちたおかげで、避けることはできたけど既に二射目が構えられていた。

魔法が込められていない矢が結界を破るなんて、どれだけ力を込めたらできるんだ。
そんな思考を振り払って、二射目を対処するために展開していた光球ライトボールをハイエルフとの間に滑り込ませ、光球ライトボールを壁に変換した。

壁に変換してから僕は次の二射目が放たれると思い、その場から離れると思った通り二射目が放たれていた。
易々と魔法の壁を貫く矢にゾッとする。

ぱすっと僕の足元に矢が刺さった。
先ほどのハイエルフとは威力の低いものだったけど、それでも驚異的なものであるのは間違いない。

まずはエルフ達をどうにかしないと、ハイエルフとまともに戦う事ができない。
覚悟を決めて水球ウォーターボールを数人のエルフの顔にまとわりつかせた。

弱い魔法だけどかなりの魔力を込めて作ったから簡単に解除できないようにしている。
一番魔力消費が少なくかつ、最も簡単に敵を殺せる方法だ。

呼吸はどんな生物でもするものだから、呼吸さえできなくしてしまえば殺す事ができる。
僕より強い魔力量でコントロールを奪われて仕舞えば、簡単に顔から剥がせてしまうけどパニックに陥ればそんな簡単ないと事を考えられずに絶命する事が殆どだとレラッサ先生が言っていた。

エルフ全員が魔法に対処できずに溺れ死んだ。
自分の意思で殺した筈なのに罪悪感が殆ど湧かない。

最後の一人であるハイエルフと向かい合った。
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