悪役に好かれていますがどうやって逃げれますか!?

菟圃(うさぎはたけ)

文字の大きさ
92 / 173
3*

39

しおりを挟む
今日から学院に通える日になった。
既にツェーリア家から学院の寮に移っている。

あのだるさについて神官に話を聞いてみたけど、何も分からないと返事を貰っただけで詳細の確認をするのは大神官しかできないと言われてしまったので、僕自身ではどうにもする事ができないので機会があればと言って断るしかなかった。
大神官に来てもらうのに5ローザ金貨必要なので、簡単にポンと出せるものじゃない。

僕のお小遣いは10ザザ硬貨で、その50倍ぐらい必要だからそんな簡単に用意できるものではない。
神官に来てもらうのは今回エルフが悪いから、全ての費用をエルフ側で負担して貰っている。

だから神官も呼び放題だったけど、大神官は怪我とは違うものになってしまう可能性があるから、実費負担になってしまうから頼むことはできなかった。
今だに外に出ればそのだるさは無くなってくれないけど、私生活に異常がないから騙し騙し過ごす事に決めている。

心配も抱えつつ久々にラグくんを抱っこしながら寮から出ると、1ヶ月ぶりにクラスのみんなが寮の前にいた。

「ラグザンド様お久しぶりですわね。お加減は如何ですか?」

レザリアが第一声に僕に声を掛けてくれた。

「久しぶりレザリア。元気までとはいかないけど、日常生活に支障がきたさない程度にはなってるよ」

「ネヴィレントが危険だったという事でずっとレザリアが気にかけてたから…」

「アルフレッドも心配してくれてありがとう」

「別に心配なんてしてないし…」

アルフレッドのこのツンデレもなんか懐かしいな。

「アルフレッド殿も正直に話せば良いものを。ネヴィレント復帰おめでとう。授業もかなり進んでしまっているが、その分は放課後に授業内容を伝えさせてもらおう」

「ありがとうヴェルベルト」

「少しでも元気になってくださってよかったですわ」

「ありがとうアビル」

クラウゼンはいつも通り寝ているので、何も言われなかったけど髪の毛がぴょこぴょこしていて僕が戻ってきたのを喜んでいると勝手に解釈した。
ハクはいつも通り一人行動をしているみたいで、この場所にはいないけど図書館にいるんだろうな。

ハルトと愛はこの場にはいなくて二人ともどこにいるんだろう。
疑うとかそういうのではなくて、ただ気になってしまった。

「ザインハルト様は既に教室にいらっしゃるとは思いますわ。坂蔵様はネヴィレント様のがあるので、現在教会にて拘束されております」

愛が僕の殺害関与をしているってどういう事?
だってエルフ側が僕の殺害の算段を企てていた事を認めたんだよ?

「それはどういう事?」

「ネヴィレント様を突き飛ばした際に、エルフによって手渡しをされた移動の魔法陣を貼ったというのがあったそうですわ。それが関与となったみたいで、教会で身柄預かりになっております」

なんで僕を殺す為の加担をしたんだろう。
僕から愛へ被害を加えた覚えなんてない。

それとも…僕と同じで小説の内容を知っている人物がこの世界に来たのだろうか。
悪意を持って行動されているなら、僕もそれ相応の対応をしないといけない。

表情が曇りそうになったけど、表情管理を努めて笑顔で居続けるようにした。
精霊たちに全て確認してもらおうと考えながら、みんなと楽しく会話をしながら教室にまで歩いた。
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

貧乏Ωが御曹司αの将来のために逃げた話。

ミカン
BL
オメガバース

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

【本編完結】断罪される度に強くなる男は、いい加減転生を仕舞いたい

雷尾
BL
目の前には金髪碧眼の美形王太子と、隣には桃色の髪に水色の目を持つ美少年が生まれたてのバンビのように震えている。 延々と繰り返される婚約破棄。主人公は何回ループさせられたら気が済むのだろうか。一応完結ですが気が向いたら番外編追加予定です。

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。

番に見つからない街で、子供を育てている

はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。 異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。 現世の記憶は失われているが、 この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。 街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、 ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。 だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。 再会は望まない。 今はただ、この子との生活を守りたい。 これは、番から逃げたオメガが、 選び直すまでの物語。 *本編完結しました

手切れ金

のらねことすていぬ
BL
貧乏貴族の息子、ジゼルはある日恋人であるアルバートに振られてしまう。手切れ金を渡されて完全に捨てられたと思っていたが、なぜかアルバートは彼のもとを再び訪れてきて……。 貴族×貧乏貴族

氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された

楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。 何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。 記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。 ---------- ※注) かっこいい攻はいません。 タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意! 貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。 ハッピーエンドです。 激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします! 全16話 完結済み/現在毎日更新予定 他サイトにも同作品を投稿しています。 様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。 初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!

処理中です...